測地学会誌
Online ISSN : 2185-517X
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45 巻, 1 号
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  • 海津 優
    1999 年 45 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 1999/03/25
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
     1997年1年間の,伊豆半島およびその周辺における電子基準点の変位について主成分分析を行った.第1主成分として,3月を中心とする伊東沖における群発地震活動に伴う変位が抽出され,第2主成分として高さ成分の変動に選択的に現れる成分が抽出された.高さに選択的に現れること,全点に現れる事から,この成分は衛星とGPSアンテナのあいだのレンジの推定誤差によるものである事が示唆される.変動パターンをみると,冬は気圧,夏は気温の変動に類似しており,主として大気遅延に関わる事が推定される.
  • 高橋 幸雄
    1999 年 45 巻 1 号 p. 9-29
    発行日: 1999/03/25
    公開日: 2011/03/01
    ジャーナル フリー
     VLBI, SLR, GPS等で観測された観測局速度のnnr-NUVELIAモデルからのずれを統計的に調べた.プレート境界から300km以内にある観測局をプレート境界にある局と考え,それらの速度のプレート運動モデルからのずれを,隣接するプレートの運動方向とそれに直交する方向に分解すると,隣接するプレートの運動方向への速度が顕著に見られる.このように,プレート境界から300km以内にある観測局の動きは,隣接プレートによって,その相対速度の10~20%程度でプレート境界が変形していることを示した.一方プレート境界から遠い局の位置変化はnnr-NUVELIAモデルとほぼ一致する.しかし,1993年と1995年のGSFCの解析結果には,太平洋プレート上にあるハワイ局,クワジェリン局,マーカス局の動きに共通した西向きのずれが見られる.これは,太平洋プレートと北米プレートの相対速度のnnr-NUVELIAモデルに対する違いを示唆するが,ハワイ局の水平位置に束縛条件を付けた1994年のGSFCの結果やITRFの速度には,こうしたずれは見られず,束縛条件などの解析方法や基準座標系によって異なる結果となる.単純に束縛条件を当てはめる事には疑問があり,太平洋プレートと北米プレートの相対運動がnnr-NUVELIAからずれていると考える方が妥当である.
  • 海津 優
    1999 年 45 巻 1 号 p. 31
    発行日: 1999/03/25
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
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