フィードラー教授はリーダーシップ効果性の条件即応モデルを1964年に発表し,その後のリーダーシップ研究に大きな剌激を与えた.彼の理論によれば,集団効果性はリーダーの人格特性と集団-課題状況との組み合わせによって規定される.組織論の分野で,今日,いわゆるコンティンジェンシー理論(条件適応理論)が華やかであるが,リーダーシップ研究領域において,フィードラーのモデルはコンティンジェンシー・アプローチの最も代表的なものである.リーダーシップ訓練についても,きわめて独創的な技法を開発している.
環境の変化率が増大するなかで組織の統合的な環境適合理論の構築はもっとも現実的な要請である.われわれはコンティンジェンシー理論を組織論における新機能主義として位置づけ,統合的コンティンジェンシー・モデルによって現在までの組織論の成果を整理し,組織のマルチ・レベルの環境適合理論に向かっての課題を検討する.
ODの観点から,環境変動と組織変化の相互関係を,課業環境,一般的環境,組織の構造・過程・文化,ODフェーズ,組織の変動過程の概念を用いて説明を試みた.対象組織は変革主体として,組織内部と外部環境の中に自らの変革の契機を感受し動員することによって,組織の構造・過程・文化の諸相を変化させ,環境変化に適し続けている.その過程は種々の矛盾を媒介とする,組織主体に新しい価値を付与する過程である.
組織の環境適応には,二つの方式がある.一つは,環境コンティンジェンシーに適合するようにその組織構造を設計する内部適応であり,もう一つが,その環境自体を組み変える外部適応である.本研究は,この外部適応における,トップ・マネジメント・レベルの人材のフローに着目し,その人材フローがその組織の環境への資源依存性で決まることを分析し,合わせて,日本的経営の特質を分析する.
エンジニアリング産業界の代表企業として,千代田化工建設(株)における近年の企業環境変動と,それへの対応事例が主として組織の面から報告されている.また発表者の私見にもとずくものであるが,組織を環境変動への一つの対応要素として捉え,他の要因との相関関係の解明が試みられた.
あわせてエンジニアリング産業のもつ特性のいくつかをあげ,同業界に対する理解を深める一助とされている.
課題領域の変化と組合員の意識の変化.
この二つの変化に対応し,労働組合組織の機能と運営の再検討が迫られている.
労働組合組織の各レベルの責任と権限は,課題によっては,上部に集中し,課題によっては思い切って分権化することが適合的であろう.組織の空洞化を克服するためには,組合機関と組合員の距離を決定的に縮める,徹底した民主主義の採用と「平均の虚構」を脱する層毎の要求を反映する組織的ルートが必要である.