この論文は,若者の組織の国際比較調査プロジェクトの一環であり,最終報告は,『国民文化の測定次元――40ヵ国における組織の価値体系――』として近く公刊される.世界の40ヵ国に支社をもつ多国籍企業の各国従業員の組織に関連する価値知覚を測定して,各国の文化的差異を浮彫りにしている.
著者たちは,組織のコンティンジェンシー理論に対して,全体社会的要因による説明の有効性を,フランス,西ドイツ,イギリスの製造工場における組織の比較研究によって立証しようとする.調査結果は三国の従業員の構成比,職務の構造と調整および技能資格と経歴体系における三国の相違を明瞭に示している.特に専門職性の多面性が浮彫りされている.