1970年代中盤から1980年代初頭にかけて,コンティンジェンシー理論に基づく多くの経験的研究が行なわれたが,これらの多くはBurns and Stalkerの命題を支持しなかった.そこで,これらの研究の分析手続の検討と,自己組織化の視点から理論的な検討を行なった.そして,環境の異質性および変動性という,環境の次元ごとに命題を再定式化した.調査データの分析の結果,環境と構造との適合関係を操作化した環境と公式構造との交互作用項は,ある程度組織の生産性を説明することができたが,しかし,組織の非公式構造よりも強い説明力は持っていなかった.