私はシステム・アプローチを社会体制に無関係なものとは考えない.しかしそのアプローチに体制という言葉が出てこないからマルクス主義の理論にとって無縁なものとも考えない.社会主義という規定性に立脚してシステム・アプローチは理論的にも実践的にも内容豊富な将来をはらんでいると考える.論文ではイデオロギー的問題(ポグダノフ)に交錯させて,社会主義社会(ソ連社会)の体系的性格を明らかにすることを試みた.
組織という現象が,普遍的なものであるだけに,組織の理論も,さまざまのものがありうるはずである.本稿は社会的にも重要性を増しつつある現代企業の行動を解明しようとする経営学において,必要となるであろう組織理論は,どのような問題意識をもち,またどのような概念構成をもつかということを,考察したものである.
その組織理論は,組織の構成メンバーが組織の全体を動かしていく過程を抽象化しようとするものである.本号では,そのために必要な諸概念,意思決定とかプログラム,コンフリクトなどを論じた.次号において,これらの概念を用いて,どのような組織理論の体系が構想できるか,考察してみる.