家電製品の音に対する意識およびその実態を明らかにするために,大学生を対象としてアンケート並びに居住空間での実地調査を実施した。音によって悩まされる製品は,掃除機,洗濯機,ドライヤー等の騒音レベルが高くうるさい場合が多いが,パソコンのように騒音レベルが低くうるさくない製品でも悩みを引き起こす。家族と同居しているのか単身かで比較した結果,冷蔵庫,電気ポット,洗濯機は単身者の方がよりうるさく感じ,掃除機は同居者の方がよりうるさく感じていた。家電製品の音は不快な騒音で,小さい方が望ましいという認識が一般的で,騒音軽減技術の進歩に対する期待も高い。ただし,ある程度の騒音はやむをえないとも考えられている。