ダクト口径が数m角前後となる地下変電所, 地下鉄等の空調換気設備では, 平面波音波に加え高次モード成分を含めたアクティブノイズコントロールの実現が求められる。この対応策の一つとしてダクト系の途中に複数のアクティブサイレンサをセル形ダクト状に配置したマルチダクトアクティブサイレンサが考えられるが, 消音量の大幅な低下が課題であった。そこで, 有限要素法によるダクト内音場解析と実機の試作実験により, マルチダクトアクティブサイレンサのダクト構造を検討し, 15dBの消音量を得るためには, セル形ダクト間における2次音源の回り込み音の音響パワーを少なくとも18%以下に抑えることが必要であり, その対策として, 2次音源下流側のダクト延長が有効なことを明らかにした。
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