プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
2003年度春季
選択された号の論文の61件中1~50を表示しています
  • 高村 稔子, 大脇 隆志, 多田 彰
    p. 1
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    近年, 社会システムを構成するソフトウェアの重要性の増大により, ソフトウェア開発を担う企業にとっては, 1つのソフトウェア開発プロジェクトのトラブルが, 事業あるいは企業全体の収益を深刻に圧迫するリスクが高まってきており, これを解決するための手段としてプロジェクトマネジメントおよびマネジメントプロセスの改善手法に注目が集まっている. 本稿では, ソフトウェア開発の特性に基づき, ソフトウェア開発プロジェクトのマネジメントを困難にしている要因を考察し, それを克服するためのマネジメント方法として, 知的生産活動のプロセス定量化に基づくプロジェクトマネジメントを提案する. さらに, 本手法を産業·社会インフラを支える情報制御システムの開発に適用した結果を示し, その有効性を検証する.
  • 金子 洋
    p. 2
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    プロジェクトマネジメント技法の進展にも拘わらず, 一向にトラブルプロジェクトが絶える見通しは無い. プロジェクトマネージャー(PM)も係わり合いを避けてばかりはおれず, いざ, 建て直しの責務を負えば効果的な対策を打てることが求められる. そんな中で, トラブルプロジェクトの建て直しについてはもうすこし系統だった議論があっても良いと考える. 混乱の中にあるトラブルプロジェクトに, 共通したパターンは何であろうか. トラブルの原因は様々であり, 陥った状況も千差万別であるが, 建て直しの共通的な処方を確立できないであろうか. 本稿では, プロジェクトがトラブルに至るパターンとそのメカニズムを明らかにし, 建て直しの計画作成の基本的プロセスを組み立てる. さらにPMの行動はどうあるべきかを考え, 建て直しのシナリオを提案する.
  • 鎌田 真由美
    p. 3
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    Webシステム開発プロジェクトが情報システム開発プロジェクトに占める割合は継続して高まっているようである. この傾向はプロジェクトの小規模化·短期間化·低予算化に加えて, 新たな技術を適用して成功裏に推進するという難題をプロジェクト·マネジャーに突きつけている. そのため, Webシステム開発プロジェクトに参画するリーダークラスの技術者は, プロジェクト·マネジャーの役割も一部を負担しているのが現状である. 筆者はWebシステム開発に参画する技術者側を有する部門の管理職としていくつかのプロジェクトを経験しており, プロジェクト·マネジャーと技術者が双方の力を存分に発揮して顧客にとって良い成果を生み出すためには, いくつかのポイントがあることに気づいた. 本稿では経験から得られたWebシステム開発に効果的なプロジェクトマネジメントについて提言したい.
  • 小室 睦, 高橋 一郎, 角田 文広, 菅沼 弘
    p. 4
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    ソフトウェア開発会社でのCMMISMによるプロセス評価とその結果に基づいたプロセス改善の実例について報告する. 特に, 改善への取組み方針, 改善情報の組織間共有, 改善事項などについて述べる. また, 早期かつ大規模なレベル達成に成功した要因についても述べる.
  • 北嶋 義弘, 山本 隆, 加納 優
    p. 5
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    NTTコムウェアグループは、全国に分散した開発環境で大規模なシステム開発を行っている. 従来、プロセス改善活動としてISO9001を使用して基本動作を確立してきた. ISO9001:2000への移行後、現在は更にCMM(Capability Maturity Model:ソフトウェア能力成熟度モデル)[1]によるプロセス改善(Software Process Improvement :SPI)活動に取り組んでいる. ISO9001:2000品質マネジメントシステム認証組織におけるソフトウェアCMMレベル3の適用事例とSPI活動の今後の方向性について報告する.
  • 丹羽 武志, 池田 浩明
    p. 6
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    中小規模かつオーダーメイド中心のソフトウェア開発を行う組織にとってのCMMI適用効果を把握するために、CMMIモデルを使用したギャップ分析で得られた診断結果を元にモデルと現状組織プラクティスとの比較分析を実施した。導出されたギャップからCMMI適用の障壁となる原因を考察した結果、人材の流動化の遅れという日本的な文化が影響していることがわかった。
  • 風間 敬一
    p. 7
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    システムの開発において, 上流工程である設計書作成段階においては, ユーザー仕様を的確に反映しているか, どうかレビューを通して, その設計書の品質を管理し, 各テスト工程においても, テスト項目内容のレビューを実施して, バグの検出状況が品質水準範囲に入っているのか, どうかを品質管理し, プログラム品質を高め, 手戻りを徹底的に防止する。
  • 堀内 俊幸, 関 哲朗
    p. 8
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    「顧客創造型プロジェクト品質マネジメント」とは, 顧客生涯価値の増加による利益獲得を期待する活動である. 顧客生涯価値創造の源泉は, 顧客ビジネスの成功による顧客満足の達成にある. 本研究では, ソフトウエア開発のようなソリューション型プロジェクトにおける, 顧客創造型プロジェクト品質マネジメントの構造について議論する.
  • -プロジェクト管理面からみた大規模R/3導入プロジェクト成功事例-
    山崎 義雄, 福原 洋, 太田 晃嗣, 山田 公司
    p. 9
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    本プロジェクトでは, サービス業大手であるX社企業グループの標準となる会計システムの構築を行った. 本プロジェクトは大規模プロジェクトであること, 我々にとってR/3による開発が未経験の分野であることが特徴である. また, システム構築プロジェクトを進める上では顧客との連携が重要である. 我々は, プロジェクトの特徴をリスクとして分析して, コミュニケーションマネジメントが重要であると仮定した. 本プロジェクトではコミュニケーションマネジメント重視の観点から, コミュニケーション計画を立案し, プロジェクトを円滑に運営した. コミュニケーションは時期により適切なアプローチがあると考え, 稼働直前の時期に計画を改善して対処した. ポイントは手戻り防止である. この結果, リスク要因をカバーし, プロジェクトを成功させることができた. 本論文では以上のアプローチで大規模プロジェクトを成功させた事例を報告する.
  • 治田 倫男
    p. 10
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    多くの企業において, 「組織変革」が実施されてきた. その時々に, 理想と考えられる組織が注目され、多くの企業がその組織構造を目指す傾向がある. しかしながら, 本来, その企業が持つ各々の事業の特性に合った「組織構造」を目指すべきであると考える. 本論文では、ITのアウトソーシング企業(アウトソーサー)における「組織変革」のケース·スタディを通して, ビジネス·ポートフォリオ·マトリクスを利用した「組織変革」の1つの方法について述べる.
  • ―サーバー運用上の課題と対応策―
    花畑 一宣
    p. 11
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    サーバー機器の高性能化に伴い, サーバー運用の業務システムにおける比重は大きくなっている. 安定したサーバー運用の提供は, 今後のアウトソーシングサービスにおける重要な要素と考えられる. 本稿では, サーバー運用サービスを通じて発生した種々の出来事の中から, 安定したサービスを提供するために解決すべき課題とその解決方法を述べる.
  • 旭 真実子
    p. 12
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    アウトソーシングとシステム・インテグレーションとの混合体制によりシステム構築を実施する場合がある. 混合体制により構築上必要な業務知識・技術情報・標準化の共有が可能となり, 品質向上・コストの削減により顧客サービスが向上する. 反面, 双方の特徴が異なることから, 混合体制の想定や月毎の実績を管理する上でリスクが発生する. そのリスクを軽減し混合体制を維持するためには, 事前の構成要員分析・実績管理・顧客の協力が必要である.
  • 川上 富康, 山本 浩貴, 蛯原 貞雄
    p. 13
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    開発規模の増大に伴いプロジェクト管理を如何に行うかが課題となる. プロジェクト管理は, 品質管理·進捗管理·組織要員管理·資源管理·開発規模管理·原価管理·リスク管理など様々な管理要素が存在する. 各管理要素に対して管理目標を設定し, 評価を行い, 必要な対策を即時に実施することが重要となっている. 本報告では, 自治体システムでの開発事例を取り上げ, プロジェクトを成功させる上で重要であった(1)品質管理(2)開発規模管理(3)リスク管理について事例を挙げて報告を行う.
  • 中前 雅之
    p. 14
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    弊社は, お客様に満足頂くことができるソリューションを提供しつづけることを目的に, CMMをモデルとした継続的なプロセス改善を推進している. 公共システム事業分野ではその先陣を切って, 2002年12月にSW-CMMレベル3を達成することができた. 本稿では, 公共システム事業分野においてSW-CMMレベル3を達成するまでに実施したプロセス改善活動及び普及・定着活動について紹介する.
  • 細谷 和伸
    p. 15
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    弊社は, お客様の期待に応える品質の高いソリューション提供を目的として, CMMをモデルとした組織的なプロセス改善に取り組んでいる. 短期的な目標としては公共システム事業分野でのSW-CMMレベル3の達成に取り組み, 中長期的には全社でのCMMIレベル3以上の到達を目指している. 本稿では, CMMIをモデルとした組織的なプロセス改善活動と改善活動の中で考慮した点について報告する.
  • 西橋 幹俊
    p. 16
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    プロジェクトの遂行過程で発生する問題がしばしば「要件定義」もしくは「仕様の策定」の段階に起因することは一般に認識されている. 本稿では, 潜在要件の概念を提示し, 潜在要件間の競合がひとつの要因としてそのような問題を引き起こし得ることを示す. 更に, そのような問題も, かつては暗黙の了解とも思われた「明示と制限の原則」を新たな文脈のもとで適用することによって解決し得ることを示す. 方法論として, 筆者の体験から抽象した領域で論旨を展開して結論を導き, 後に別な例でイメージを提示する等を採用する.
  • 渡辺 潔
    p. 17
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    複数の関連性の無いプロジェクトをPMとして同時に管理する場合, 全てのプロジェクトに対してその進捗状況, リスク等にきめ細かく目を配る事は難しい. まして, 10件を超えるプロジェクトを同時に管理する事は現実的に大変困難である. このような複数のプロジェクトを効率的に管理し, 進捗状況·リスクを的確に把握し, 適切なプロジェクトマネジメントを行うために, 現在実践しているプロジェクトマネジメント手法並びにその考慮点を示す.
  • 渡部 雅男
    p. 18
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    ヒエラルキーパラダイムによるプロジェクトマネージメントが一般的に行われているが, 自律分散的なプロジェクトオペレーションの可能性を検討した. 全体最適と部分最適の観点と, オペレーション形態から, 自律分散を三種類に分類し,その特徴を分析した. 自律分散オペレーションは, プロジェクトメンバの活力を引き出し, 複雑な問題も現場からの視点で木目細かく対応できることが分かった. プロジェクトは西洋的なヒエラルキーパラダイムに基づいたオペレーションが好ましい様に思えるが, 従来からある日本的な「場」のパラダイムによるオペレーションも有効であることを提唱している. また, この場のパラダイムによるプロジェクトオペレーションは, ヒエラルキーパラダイムに基づいたオペレーションと両立すると思われる.
  • 平林 良二
    p. 19
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    ビジネススピードが叫ばれるなか、マネジメントの効率を高めることは急務の状況である。ところがマネジメントは「モノ」として見えないため、「製品」の成果などに隠れ、本質的な改善·改革に繋がりにくい側面を持っている。今回、その見えにくいマネジメントの課題をPM(Project Management、以下PM)を活用することにより「可視化」を行い、課題分析への適応を試みることで、業務分析へのPMの有効性を確認した。また、その結果から改革に向けた展開を実施してきており、仕事の進め方変革に向けたその経過についても概説する。
  • 井口 祐一
    p. 20
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    昨今, 新領域の製品開発や新技術を利用した製品開発が増加しており, 製品開発プロジェクトにおけるリスクが増大してきている. その為, 予定していたコストを超過するプロジェクトが増えてきている. プロジェクト計画段階, あるいは計画の見直し段階において, プロジェクトの予測される特性要因から, リスク要因の相互作用でリスクが更に増大するようなプロジェクトの動的なふるまいについて, シミュレーションによりステークホルダの理解を深める試みを提案する.
  • 杉本 沢民
    p. 21
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    プロジェクトの成功要素として一番重要なことは, 確実にプロジェクトマネジメントが実施されているかということである. 特に, 基本計画から逸脱しないためには, プロジェクトの進捗, 品質のトラッキングは欠かせない. 従来のITプロジェクト管理の方法としてはWBS(Work Breakdown Structure)を利用してプロジェクトを5日程度の単位のタスクに分割し, 管理するという方法が一般的であった. しかしながら, 昨今, Web系システム開発プロジェクトにおいて, 要件定義から設計, 開発, テストまでの期間が短く, WBSの最小タスクを進捗の管理単位としては十分といえなくなってきた. プロジェクトのサイズ, 期間に適した管理方法, チーム体制が必要となってきたのである. 本稿では, 進捗管理の特性を考察し, Webアプリケーション開発のような短期間プロジェクトにフォーカスを当て, リアルタイム進捗管理の可能性を探り, また, その利点と実践について述べる.
  • 福田 祥久
    p. 22
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    わが国におけるアーンド・バリュー・マネジメント(EVM: Earned Value Management, 以下EVMと記す)も政府報道発表の「情報システムに係る政府調達府省連絡会議の設置」(2002年4月22日付け)で政府系ITプロジェクト調達においてEVM適用の検討が報告され, 漸くEVMの活用に向けて動き出した. 一方, 米国においては古く, 1960年代のNASAやミサイル関連のプロジェクトで産声を上げた後, 1967年には既に米国防省調達規則DoDに規定され, その後1996年には, 米国行政管理予算局ではEVMの使用を義務付ける等, 最も標準的な進捗管理技法として定着している. EVMの効果としては, 1997年の米国政府の「調達改革報告」で「EVMSでコスト・オーバーランなし」と発表され, その効果が実践の場においても証明されている. それでは, このEVMを実際のプロジェクトにおいてどのように適用すれば, 進捗評価の精度が向上し, その結果, 質の高い進捗管理の実施が可能となるのであろうか. また, システム構築に適用するに当って, その適用方法や手順, さらにEV分析自体の分析結果の評価においてどのようなポイントや考慮点があるのであろうか, 本当にそんなに効果的であるのか等の疑問が生じるのではないだろうか. そこで, 本論文では, プロジェクトマネジメントの初学者から経験者の方までを対象として, プロジェクト管理の品質と生産性の向上を願い, EVMを用いた進捗管理とそのポイントについてEV分析の評価方法を含め述べている. 本論文が, プロジェクトマネジメントのコンピテンシーの向上, およびこれによってもたらされる成功裡なサービス・インに寄与できれば幸いである.
  • 角田 昌嗣
    p. 23
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    政府調達制度の見直しの一環として, プロジェクトマネジメントの手法の一つであるEVM(Earned Value Management)の導入が検討されている. れに伴い, 国内ベンダーが一斉にEVMの活用方法や有効性を検証し始めている. EVM導入の目的は, 精度の高い作業計画を作成したり, プロジェクト遂行時のパフォーマンスの監視等を行うためである. (1)政府が導入を牽引していること, (2)電子政府の構築に伴う情報システムに係る調達の増加, (3)政府調達における問題点の解決等, EVM導入の背景が1990年代の米国と類似している. また, 英国においては, 数年前からEVMを導入し始めており, 日本より数歩先を進んでいる状況であることから, EVMを正しく理解し活用するためには, この2カ国が手本になると考える. そこで,本論文では, 欧米におけるEVM導入の背景, 目的及びメリットとEVM導入時の課題を整理する.
  • 赤井 泰, 古瀬 和宏, 幕田 行雄
    p. 24
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    ソフトウェア開発におけるプロジェクトライフサイクルにおいてはレビューの品質及び効率の向上が望まれるが、レビュー中におけるポイントが曖昧でレビューの焦点が絞りきれないためにレビュー品質が低下する場合がしばしば見られる。また、レビューの準備のための手間や未配布のレビュー用ドキュメントのオンデマンドでの参照の困難さ等によりレビュー効率が低下しがちである。本報告では、レビューの品質と効率の向上を目的として、レビュー品質を作り込むためにレビューテーマを制定して、それに基づいたレビューを実施すると同時にレビュー用ドキュメントをオンデマンドでプロジェクタでスクリーンに投影してレビュー参加者間で場の共有を行いながらレビューを実施することのできるレビュールームの構築に関する取り組みについて報告する。
  • 星 幸雄, 粟根 達志, 石川 貞裕, 初田 賢司, 原田 晃
    p. 25
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    プロジェクトを成功に導くためには, プロジェクトのライフサイクルを通じて, 不透明性を排除し, 可視性を高める必要がある. 組織でコスト, 進捗率等の指標を共有することにより, 問題の早期発見, 未然防止を実現することができる. 本稿では, プロジェクトの可視性を高めるためのメトリクスの選定, 及びプロジェクトパフォーマンス測定のシステム化について報告する. メトリクスの選定作業では, PMBOKの知識エリアを利用し, タイムマネジメントとコストマネジメントのメトリクスではアーンドバリューの手法を利用した.
  • -プロジェクト・マネジメント手法に関する研究-
    酒井 昌昭, 津曲 公二
    p. 26
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    近年日本でも、とみにプロジェクト・マネジメントへの関心が活発になってきている。業界を問わず日本全体が閉塞感を打破しようともがき苦しんでいる中、プロジェクト・マネジメントがその有力なツールとして注目されて来ている様に思われる。一方で、企業のマネジメント層(経営責任を持つミドル又はトップマネジメント)からは「容易に適用可能で、直ぐに実益が得られ、且つ説得性のある」と言ったやや矛盾したシナリオと手法の提案が望まれている。それだけ日本の産業全体とマネジメントに余裕が無くなったとも言えるのでは無かろうか? 実際そんな都合の良い魔法がある訳はないが、それに近い効率的手法が最近話題となってきた「制約条件の理論(T.O.C)」であると考えられる。TOCは、エリヤフ・ゴールドラット博士が「物理学」の原理を応用したものとされており、思考プロセスをベースにしながらも用途に合った各種アプリケーションツール(SCM、BPR、PM等)が開発紹介されている。本論文はその中で、『TOC理論を使ったプロジェクト·マネジメント』に関してCritical Path Methodに代表される従来手法との比較をしながらその手法のポイントと効果を解説したものである。
  • 張 翼, 浅田 孝幸
    p. 27
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    環境の変化が激しくかつ不確実な要素の多いこの時代においては, 下位組織に対して意図された戦略の達成を求めるのみならず, 戦略自体の修正ないし新しい戦略の創出をも追求するようになりつつある. 本稿はまず, このような戦略経営システムにおいて, BSCは戦略の実行と戦略の創発にどのように貢献するかを理論的に明らかにする. 次に, BSCを実際に導入・運用している企業に対する聞取り調査の結果を分析する. 結論として, BSCの導入と運用を通じて戦略を実行する能力が強化されると同時に, 上下のコミュニケーションが活発になり, 既存の戦略テーマに対して修正しようとする行動も促進されると言えよう.
  • -リレーランナーの役割-
    香月 秀文, 中 憲治
    p. 28
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    プロジェクトマネジメントの技術としては, C.P.M手法とC.C.M(クリティカル・チェイン)手法がある。最近米国で顕著な実績を上げ、日本でも注目を浴び始めたクリティカル・チェイン手法によるTOCプロジェクトマネジメントは、従来のC.P.M手法に基づくプロジェクトマネジメントと比較し、幾つかの際立った特徴を持っている。一方、「駅伝」は日本で誕生し育った今やワールドワイドなスポーツである。その中でも、いまや日本の正月の風物詩となったと言える「箱根駅伝」は、関東学生陸上競技連盟加盟の各大学が、1年がかりでその頂点に立つことを目標とする一大プロジェクトである。「駅伝」をプロジェクトとみなした時、その特徴はC.C.M手法のもつ特性の物差しを当ててみると多く共通の要素が見られる。C.C.M手法においては、各タスクを担当するリソースは“リレーランナー”と呼ばれ、幾つかの役割を持つ。他方「駅伝」において各区間を走る走者は、区間というタスクを担当する“リレーランナー”である。本論においては、駅伝における“リレーランナー”として役割に焦点を当てその特性を明らかにする。又、“リレーランナー”をマネージするプロジェクト·マネジャーや、リソース·マネジャーの役割にも言及する。
  • —Project Management and Customer Satisfaction—
    Isaac Huang, Akira Tominaga, Nobuyuki Yajima
    p. 29
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    Customer satisfaction is driving today’s businesses as companies large and small are raising its importance on their platforms. The relationship between project management and customer satisfaction can show to what extent project management has penetrated in the industries. The valuable data obtained and published by Nikkei BP on customer satisfaction and project management along with other factors are analyzed in this paper in the context of the Kano Model of customer satisfaction. The intent is to determine whether or not project management belongs to attractor type. The same analysis on the quality, cost, and delivery data provides a comparison between project management and these factors and shows where project management stands today. Then discussions on the penetration of project management and its role in boosting customer satisfaction are made.
  • 藤嶋 孝宜, 堀内 俊幸, 関 哲朗
    p. 30
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は, ソフトウェア開発プロジェクトを成功に導くための要因となるステークホルダ間の円滑なコミュニケーションを確立するために, ステークホルダ満足を考慮したコミュニケーション構造を明確にし, ステークホルダ満足獲得の重要性を示すことを目的とする. 様々なステークホルダをプロジェクトへの関与の仕方を基準に層別を行い, それぞれの満足獲得構造を明確にすることによって, 特徴、要求の明確化を行った. 次に, 戦略的システムの概念を, コミュニケーションマネジメントに応用し, 戦略的コミュニケーション構造を提案した. さらに, 戦略的コミュニケーション構造をもとに, ステークホルダの要求変化に対する対応策について考察した.
  • 前田 浩樹, 樋口 潔, 高井 克美
    p. 31
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    IT産業のプロジェクトで働くナレッジワーカーの仕事満足度を向上させることにより, プロジェクトのパフォーマンスを向上させることを狙いとしたマネジメント手法として, パートナーであるプロジェクトメンバーに対する意識調査のフレームワークを開発した. 我々はこれをパートナー満足(PS)フレームワークと呼ぶ。本稿では, まずITソリューションプロバイダーのPS調査事例を紹介し, 本調査によって得られた知見や成果について考察する. 次に, 調査結果を活用してプロジェクト遂行の改善に役立てるPS調査フレームをプロジェクトマネジメントに導入した事例について報告する.
  • 石野 泰輝, 木嶋 恭一
    p. 32
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    本論文の目的は, 企業風土を活性化する経営コンサルティングのプロジェクトマネジメント方法論を提案し, 実践を通してその有効性を検討することである. 経営コンサルティングは, 時間制約の下で付加価値を提供することが期待されているため, 適切なプロジェクトマネジメント方法論が必要である. しかし, その方法論は形式知として体系化されているとは言えない. 本論文は, 従来の属人的であった経営コンサルティングのプロジェクトマネジメント方法論を体系化するだけではなく, ソフトシステム方法論を用いて, 特に企業風土活性化のために発展させたモデルとして提案する. そこでは, 筆者らが実務で使用する問題点整理マップや企業風土定量化の枠組みが, 思考や言葉遣いを統合するフォーマットとして用いられる. さらに, 実際に提案する方法論を実践し, その有効性を確認する.
  • 小野 斎里, 国井 洋平, 越島 一郎, 梅田 富雄
    p. 33
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    プロジェクトを遂行するため, プロジェクトマネジャーは計画を立てて進捗状況をモニターする. プロジェクトマネジャーは, リスクが発生した際にその対応策を指示しなければならない. しかし, その都度リスクに対応していると, 突発的に大きなリスクが現れた場合には対応しきれない. したがって, リスクは早いうちに対処することが必要である. そこで本研究では, 計画作成の段階で出来る限りリスクを回避する手法を提案する. この手法は, 信頼性解析手法を用いてリスクを特定し, その回避策を作業計画に組み込むものである. さらに本論文は, ミニプラント建設を事例として手法について例示する.
  • 中曽根 潤, 田邊 一彦, 河合 清博
    p. 34
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    当社業務において, 1年に2度, 大幅な業務量の増加というリスクがある. これに対処するプロジェクトを発足させた。これらのリスクはリスクマネジメントの観点から, 内的要因と外的要因に分けて特定された. その対策として, 業務改善のためのプロセス設計及び人材育成のサブプロジェクトを実施した. その実施内容と, その効果について紹介する.
  • 廣田 政夫, 笹川 信義
    p. 35
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    当社では, IT企業としてシステム開発上の問題/リスクを事前に回避するための手段として, プロジェクトチェックリストを用いたプロジェクトレビューを導入した. 本稿では, このプロジェクトレビューの導入事例を紹介する.
  • 藤江 昭範, 西尾 雅年, 竹本 篤郎
    p. 36
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    ERPとは, 企業の基幹業務を統合して, 経営資源を計画し, 管理するための手法, 概念である. ERPがパッケージとして市場に進出したのは, 1990年代である. 部門最適化で構築された基幹業務の統合性や柔軟性を欠いた企業は, 欧米生まれのERPパッケージの導入を試みた. しかし, ERPの本質を理解し, 明確な目的の下でERP導入プロジェクトを遂行した企業は少ないといえる. そのため, 運用段階において, 理想と現実の乖離に苦しむ状況が数多く見うけられる. 本研究では, 運用段階で生じる問題発生要因は, その前段階である導入段階に存在すると仮定して, ERP導入における代替案選定方法を提示する. ISM及びAHP(相対評価法及び内部従属法)に基づいた代替案選定によって, 目的にかなったERP導入プロジェクトの遂行を支援するものと期待される.
  • 西尾 雅年
    p. 37
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    まだ情報システム構築の実務経験のない学生を対象にDOA(データ中心情報システム構築の方法)の本質を理解させることを狙いとして, DOA教育のプロジェクトを計画·実践してきた。その現状を踏まえ、より一層DOAの本質を理解した人材の育成を目指した新たな仕組みを提案する。
  • 細川 晋太郎, 楊 宝華, 竹本 篤郎, 西尾 雅年
    p. 38
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    情報システム開発の実務経験のない学生を対象にDOAの本質を理解させることを目的として新しいDOA教育プロジェクトをデザインし実践した. 本研究はその実践結果について報告し, 今後のDOA教育プロジェクトにおいてより一層のDOAの本質理解を図るための教育プログラム構築に向けての提案を行うものである.
  • 楊 宝華, 細川 晋太郎, 竹本 篤郎, 西尾 雅年
    p. 39
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    情報システム開発の実務経験のない学生を対象にDOAの本質を理解させることを目的として新しいDOA教育プロジェクトがデザインされた. そのデザインに伴い学生の学習を支援するCAIシステムの重要度が増した. そこで今回のDOA教育プロジェクトを成功させるために, 既に利用されていたCAIシステムを再構築した. 本研究はその再構築結果について報告し, 今後の情報システム教育プロジェクトの発展の一助となることを期待する.
  • 村井 康真
    p. 40
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    日本下水道事業団によるプロジェクトマネジメントの導入は、我が国の官庁組織における先駆的事例であるだけでなく、リエンジニアリングの成功事例でもある。日本下水道事業団におけるリエンジニアリング活動の動因には、地方自治体の公共投資に伴う業務量の急増があった。本稿の目的は1996年から2000年にかけて日本下水道事業団で行なわれたプロジェクトマネジメントの導入事例を通して、WBS開発の経緯とその適用について考察することである。JS標準WBSは、プロジェクトの成果物である下水処理施設から構成されるWBSと、それを完成させるのに必要な作業のWBSを組み合せたマトリクス構造をしている。マトリクスの交点がワークパッケージとなり、プロジェクトの概算費用を見積るのに用いている。
  • -ITプロジェクトマネジメントの現場調査-
    楊 子明, 上市 秀雄, 深町 珠由, 中川 正宣
    p. 41
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    現代中国を対象とした意思決定過程の日中比較研究は少なく, 現代中国の急速な発展を考慮するとこのような研究は極めて重要である. 本研究は, 中国人, 在日中国人と日本人のプロジェクトマネジメント経験者における意思決定関連構造, および意思決定行動に重要な影響を与えるプロジェクト成功·失敗認知構造を, アンケート調査, ISM関連付けテスト, および個別インタビューにより, 比較検討した. アンケート調査の結果, 日中両国において, 個人要因(パーソナリティ), プロジェクトの成功・失敗認知要因, 意思決定考慮要因, PM能力, リーダーシップ), 社会要因(環境文化要因, 人間関係要因), および意思決定行動間の関連性には, 共通の関連性が存在するとともに, 中国人は倫理観を重視し, 日本人は集団主義を重視し, 在日中国人は中国人・日本人の特徴を併せ持つという, 意思決定行動の差異も示唆された. さらに, プロジェクトの成功&・失敗認知要因が共通して意思決定行動に重要な影響を及ぼしていることが示されたため, 次にアンケートデータからニューラルネットワークを用いて, 3群の代表的な仮想人物の関係行列を作り, ISM法で各群の代表的なプロジェクト成功・失敗認知構造を明らかにし, 比較検討した. その結果, 3群間の共通性は成功認知構造において多く, 失敗認知構造において少なかった点と, 中国人では外的要因が, 日本人では内的要因が成功・失敗認識構造において重要である点が両群の相違点として示唆された. また, 在日中国人は中国人と日本人の両特徴を併せ持つ結果が得られた.
  • -成功へのアプローチ-
    橘田 徹
    p. 42
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    プロジェクトのコスト削減や優秀な技術者確保を目的とし, 海外ソフト会社に開発を委託(Offshore開発)する動きが活発になってきている. しかし, 言語や商習慣の違いなどのリスクがあり, Offshoreリソースを積極的に活用したがらないプロジェクト・マネージャーがまだまだ多いことも事実である. 本稿では, このリスクを極小化し効率良くプロジェクトを進めるために, 中国Offshoreリソースを成功裏に活用するためのリエゾン育成プロセスとチーム・ビルディング・モデルを提案する. また実際のAMS(アプリケーション・マネージメント・サービス)プロジェクトでの適用例を示し, その結果, 評価, 考慮すべき点についても併せて報告する.
  • 田中 良一
    p. 43
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    大企業のERPパッケージ導入は, 既存システムとの関係から複数業務分野にERPモジュールを適用し一挙に本番稼動させる方式が多くなって来ている. ある大規模ERPパッケージ導入プロジェクトの経験を元にプロジェクト推進上の課題と推進方法について論じる. 具体的には, 課題として上流局面をいかに進めるか, 複数ERPモジュールの統合をいかに仕上げるか, どのようなプロジェクト体制をとるかを挙げ, それぞれに重要なプロジェクト推進ポイントを解説する. さらに, 一般化の観点から考察を3点述べる.
  • -ブース設営を中心として-
    黒岩 与人, 越島 一郎, 梅田 富雄
    p. 44
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    ブース設営工事では, 多くの職種の作業者が狭い作業空間の中で短時間の間に作業を行っている. このため, 設営には現場での変更に対応できる自律性の高い技能工の使用が前提とされてきた. しかし, 近年の経済状況から華やかなプロモーションショーであってもコスト削減が求められている. このため本研究では, ブース設営において作業空間の独立化と技能工の作業集約を特徴とするスケジューリング手法を提案する. さらに, 事例によって手法の有用性を説明した.
  • 瀧場 英彦
    p. 45
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    ビジネス環境変化のスピード・アップに伴い, eビジネス・アプリケーション構築プロジェクトに代表される短納期・高品質の要求を満たすことを前提とした小規模プロジェクトが増加している. このような特質を備えた迅速開発型のプロジェクトにおいては, 個人の生産性によってプロジェクト全体の生産性が大きく変化する. プロジェクト内での個人の作業には, 開発作業と共にプロジェクトマネジメント関連作業も含まれる. ここ数年で開発作業そのものを支援するツールなどが充実したにもかかわらず, プロジェクトマネジメント関連作業を支援する環境は決して充分な状況とは言えず, これを打破することによる生産性への寄与は大きな可能性を秘めている. 本論では, コラボレーション作業を支援する軽量PMツールの開発事例を交え, 小規模プロジェクトへのPMツール適用の考慮点を述べる.
  • -合併プロジェクト事例のモダンPM側面からの考察-
    長谷川 淳
    p. 46
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    昨今, 企業間での合併が盛んでそれに伴い, 情報システムの大規模・短納期開発プロジェクトが増えている. 私が対応した大型合併プロジェクトで効果のあったPM(プロジェクトマネジメント)施策について, 特にモダンPMの分野にターゲットを絞り, PMBOKの組織・コミュニケーション・リスク・調達マネジメントと顧客価値創造, ソフトウェア支援ツールの6側面にまとめ報告する.
  • 永田 浩一郎
    p. 47
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    プロジェクトと言う言葉が耳になじむ様になって40年ほどになりますが、最近の人気テレビ番組“プロジェクトX”に至るまで、幅広く使われ概念的に理解出来ていても、“プロジェクトってなんだ”と言う事になると曖昧になって来ています。その曖昧さの一つの原因は、プロジェクトについて最初に日本で紹介された文献“Project Engineering of Process Plant”が題名のとうり設計と建設に係わるものであったため、其れがプロジェクトだと思い込んだ節があるのです。其れは其れで良いのですが、設計と建設はプロジェクトの目的と使命を遂行する為の手段の一つでプロジェクト其の物では無いのです。目的と使命をプロジェクトの横軸とすると、縦軸は矢張り歴史と言う事になります。今回は歴史の展開の中で、“プロジェクトって何だ”を考えます。
  • 伊藤 健太郎, カーツナー ハロルド
    p. 48
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    強い官僚的な文化、即ち強いヒエラルキー型の組織でプロジェクトマネジメントを効果的に遂行していくのは、既存の枠組みを変える一つの新たな挑戦である。なぜなら、従来の意思決定方法、業務遂行の枠組みを変えなければプロジェクトマネジメントが上手く機能しないからである。本論分では、官僚的組織でプロジェクトを実施していく上でのいくつかの問題点と役立った解決策に焦点を絞っている。ここで取り上げる問題は全ての問題を総括したものではないが、今後のスタートポイントとすべく提示している。また、プロジェクトマネジメントを効果的に進める上での指針になるPMMM(プロジェクトマネジメント成熟度モデル)とPMO(プロジェクトマネジメントオフィイス)も紹介する。
  • 五百井 俊宏, 池田 俊平
    p. 49
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    独自の成果物またはサービスを提供するための有期的な活動である各種プロジェクトを成功させるためには, 適正なプロジェクトメンバーを選出することが重要となる. 本研究では, 耐ストレス性を考慮して, プロジェクトマネジャーを選出することが可能なシステムについて検討を加える.
  • -Microsoft Project 2000に焦点をあてて-
    宮崎 泰志, 竹本 篤郎, 西尾 雅年
    p. 50
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では, プロジェクトマネジメント(Project Management:PM)を支援する情報システムであるプロジェクトマネジメント情報システム(Project Management Information System:PMIS)の概念データ構造について検討する. その端緒として, Microsoft Project 2000(MS-Project 2000)をプロジェクトマネジメント情報システムの一部, すなわちサブシステムとして捉え, その概念データ構造を明らかにしていく.
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