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常見 英加, 辻 享志, 渡辺 義夫, 陰地 宏, 崔 藝涛, 孫 珍永, 渋田 昌弘, 江口 豊明, 中嶋 敦
2016 年 4 巻 2 号 p.
154-156
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
光学応答や磁気特性から注目される有機金属ユウロピウム(Eu)サンドイッチクラスターに対して、銀(Ag)電極薄膜下に埋もれたクラスターの化学結合状態を観測することを目的として、8 keVの励起X線エネルギーによる硬X線光電子分光を行った。Agの内殻準位は観測されたものの、Euの内殻準位を観測できなかった。このAg膜厚(20 nm)において、Ag電極薄膜下のEuサンドイッチクラスター由来の光電子信号は得られるはずであることから、X線照射下において酸化数や配位環境の異なる中間生成物が発生してしまい十分な積算とならなかったことがEu由来の信号をバックグラウンドに埋もれさせた要因であると考えられる。
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江島 丈雄, 加道 雅孝, 石野 雅彦
2016 年 4 巻 2 号 p.
157-160
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
水の窓波長域は含水生物細胞を観測するのに最適な波長域と考えられているが、含水生物細胞を撮像するためには試料セル中に封入される必要がある。培養液中の細胞核試料のSX像を得るための試料セルとしてSiN薄膜を利用してきたが、強いSX光を利用した場合には安定に封入できないのが課題であった。本研究ではBL27SUを用いて不安定な条件を再現し、それをSiN薄膜にUVオゾン洗浄処理を行うことで安定に溶液試料を封入する方法を見出した。
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辻野 典秀, 則竹 史哉, 櫻井 萌, 肥後 祐司, 舟越 賢一, 高橋 栄一
2016 年 4 巻 2 号 p.
161-165
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
本研究では、その場二次元単色X線回折測定によるカンラン石の粒径の時間変化の観察から、その粒成長速度の決定を行った。11 GPa, 1573 Kまでの条件下で、カンラン石の粒成長指数
n、活性化エネルギー
E*、活性化体積
V*はそれぞれ、2.5 ± 0.2、184 ± 10 kJ/mol、0.4 ± 0.2 cm
3/molであった。粒成長と粒界移動の活性化エネルギーが同程度であることと、粒成長指数が2に近いことから本研究でのカンラン石の粒成長は粒界移動によって引き起こされたと考えられる。
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梶原 行夫, 乾 雅祝, 尾原 幸治
2016 年 4 巻 2 号 p.
166-169
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
2元共晶合金であるPb-Sn系について、液体中の密度ゆらぎの状態を直接観測するため、組成および温度を変化させながら系統的に小角X線散乱(SAXS)測定を行った。これまでの研究では、共晶点近傍で密度ゆらぎが大きくなることが一部で主張されてきたが、直接的な証拠は無かった。今回2011B、2012A、2012B期の3期にわたる一連の測定により、少なくとも共晶点がそういった密度ゆらぎの特異点ではないことが確認できた。一方で、共晶点から離れた組成において、融点近傍における小角散乱強度の有意な上昇が見られた。これは、過去の研究では議論されていない密度ゆらぎの存在である。この結果は、小角X線散乱測定が今後液体合金の研究に新たな進展をもたらす可能性を示している。
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赤田 昌倫, 佐藤 昌憲, 吉田 恭純, 高妻 洋成
2016 年 4 巻 2 号 p.
170-175
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
文化財建造物の塗装材料の研究の一環として、談山神社権殿の外装塗装の調査分析を行った。権殿は複数回の塗装の修理を経ており複数層が存在する。各層についてSPring-8のビームライン(BL43IR)にて微小部の分析を行った結果、漆とともにカルボン酸鉛が検出され、油系塗料が使用されていることが分かった。また、部材の年代や層構造の検証の結果、談山神社権殿の外装塗装は漆を塗装材料に用いた時期と、油系塗料を塗装材料として用いた時期とがあることが分かった。
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田中 仙君, 福澤 謙, 大谷 知宏
2016 年 4 巻 2 号 p.
176-180
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
BL46XUの硬X線光電子分光(HAXPES)装置を用いて低分子系有機薄膜太陽電池の典型的な光電変換層である亜鉛フタロシアニン(ZnPc)とC
60フラーレン(C
60)の電子構造を観測した。プローブ光として約8 keVの放射光を用いた場合、ZnPc薄膜上に製膜した膜厚30 nmのC60層を通して、ZnPcからの光電子信号が観測可能であった。また、C60をZnPc薄膜上に積層した試料と、C
60とZnPcを混合したバルクヘテロ試料では内殻準位の束縛エネルギーに差が見られ、バルクヘテロ試料内では、ZnPcからC
60への電荷移動が広く生じていることが示唆された。
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Yuki Shibazaki, Vincenzo Stagno, Yingwei Fei, Yuji Higo
2016 年 4 巻 2 号 p.
181-184
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
We have performed
in situ X-ray diffraction experiments on the Fe–S–H system up to 10 GPa and 1673 K at BL04B1. The subsolidus phases were FeH
x (
x~0.4) and FeSH
x (
x~0.2) at 5 GPa and FeH
x (
x~0.9) and FeSH
x (
x~0.3) at 10 GPa. We found that H depressed the liquidus of Fe–26 wt.% S by 200–300 K whereas its solidus (i.e., eutectic temperature of the Fe–FeS system) did not decrease.
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池本 夕佳, 佐藤 久子, 森脇 太郎
2016 年 4 巻 2 号 p.
185-189
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
赤外放射光の円偏光性を利用した振動円二色性測定の検討をBL43IRで行った。愛媛大学の佐藤らにより大きな二色性信号が観測されている金属錯体Co(acac)
3 (acac = acetylacetonato)について、放射光を光源とした振動円二色性スペクトルを測定した。BL43IRで得られる左右円偏光スペクトルの強度とスペクトル形状の違いを補正する解析を施せば、既に報告されている二色性スペクトルの形状が再現できることがわかった。しかし、報告されている二色性信号の大きさは、本研究の測定結果の方が大きく、試料の条件を変えるなどして更に検討を行う必要がある。
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森 健太, 小西 隆士, 宮本 嘉久
2016 年 4 巻 2 号 p.
190-193
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
十分に高温で融解したナイロン612のメルト結晶化過程を光学顕微鏡により観測すると正球晶が成長した。しかし、一旦、結晶が形成した後、融点直上で融解させ、再び結晶化させると負球晶が成長した。これら正負球晶における複屈折の強さは異なる温度依存性を持つ。そこで、正負球晶の構造の違いについて広角X線回折法を用いて詳細に検討した。その結果、正球晶の結晶はBrill転移を起こすのに対し、負球晶では起こさないことがわかった。
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福田 竜生, Baron Alfred Q. R., 土屋 優, 池田 修悟, 小林 寿夫
2016 年 4 巻 2 号 p.
194-198
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
鉄系超伝導体の母物質の一つSrFe
2As
2単結晶を用いたX線非共鳴非弾性散乱実験を行い、磁気相転移点付近のフォノンの温度変化を、様々な波数方向に関して詳細に調べたが、粉末試料の核共鳴非弾性散乱で観測されていた強度変化やブロードニング等の異常は観測されなかった。一方、1111系のPrFeAsO
1-yで見られていた30 meV付近のフォノンの異常は、122系のSrFe
2As
2でも同様に観測された。
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加藤 恵一, 鈴木 基寛, 中村 哲也, 辻 成希, 小谷 佳範, 山下 正廣
2016 年 4 巻 2 号 p.
199-203
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
分子磁石[TbNcPc]は分子構造・磁気測定から一軸磁気異方性が大きいことが推測されるが、スピンの向きがAu(111)基板に対して垂直か平行か何れかの状態をとるかは研究室レベルの測定では明らかになっていない。そこで放射光による軟X線磁気円二色性(MCD)測定を用い類似の単分子磁石[TbPc
2]と比較しつつ、単層膜から多層膜に移行する過程で磁気異方性と分子配列の関係を明らかにした。
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福井 宏之, 前川 武雄, 杉本 隼之, 赤浜 裕一, 平尾 直久, 大石 泰生
2016 年 4 巻 2 号 p.
204-208
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
MgZn
2型のラーベス構造を持つ希ガス固体NeHe
2について、160 GPaまでの圧力下でX線回折測定を実施した。120 GPa以上でファイバーレーザーにより1500 K程度まで加熱を行ったが、構造相転移は観察されなかった。この結果から、MgZn
2型を示すNeHe
2は少なくとも120 GPaおよび1500 Kの高温高圧条件下でも安定に存在することが示された。また、理論的に170 GPaで起こると予言されているMgZn
2型からMgCu
2型への構造相転移は160 GPaまで確認されなかった。
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Jinwang Li, Eiji Ikenaga, Tatsuya Shimoda
2016 年 4 巻 2 号 p.
209-213
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
Our unusual p-type oxide, Ni-Rh-O, showed unprecedentedly low resistivity (10
-4 – 10
-5 ohm cm) and metallic conduction. HXPES indicated nickel in the Ni
2+ state while rhodium mainly in the Rh
0 state, suggesting a phase composition of Rh
5.14(NiO)(Rh
2O
3)
0.13C
0.16. A Rh
0 core-oxide shell-structure was proposed to explain the unusual conduction properties.
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田中 真人, 小川 博嗣
2016 年 4 巻 2 号 p.
214-219
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
自動車モーター用の永久磁石材料候補の一つであるSm
2Fe
17N
3焼結磁石の表面での化学状態マッピングならびに磁区構造の端緒の観察を、軟X線円偏光と光電子顕微鏡を利用して行った。小型の磁気閉回路を開発することで面内磁化試料においても、光電子顕微鏡観察を可能にした。その結果、磁区サイズは0.5~1 μm程度であり、未着磁試料では粒内に多磁区構造が見られた。残留磁化状態の面内磁化試料では同じ磁化軸方向の磁区が大多数であったが、僅かな逆方向の磁区の存在も示唆された。
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渡邉 真史, 米澤 利夫, 庄子 哲雄
2016 年 4 巻 2 号 p.
220-224
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
軽水炉の構造材料における「鋭敏化によらない粒界応力腐食割れ」のメカニズムを探る研究の一環として、非鋭敏化低炭素Type 316Lオーステナイト系ステンレス鋼冷間加工材について酸化皮膜直下の残留応力測定をBL19B2において課題番号2011B1024として実施した。結果的にはさらに課題番号2012A1019を実施し、これらを併せて総合的に比較検討することとなったが、本稿ではこのうち課題番号2011B1024に該当する部分の実験とその結果について報告する。
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諸岡 聡, 大場 洋次郎
2016 年 4 巻 2 号 p.
225-229
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
大入熱溶接における熱影響部の切欠靭性改善のためにチタン(Ti)の添加が有効である。本研究は、入熱量が及ぼすTiによる窒素(N)の固定効果によるフェライト結晶粒中の固溶Nの低減効果について、X線小角散乱法を用いた迅速定量分析法を確立し、定量的に解釈することを目的とする。本実験はSPring-8の産業利用IビームラインBL19B2を使用して極小角散乱測定を実施した。再現熱サイクル試験における入熱量の増加に伴い、未溶解窒化物(TiN)、再析出TiNの数密度および体積率の変化を意味する散乱プロファイルの強度変化を捉えることに成功した。
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梶原 堅太郎
2016 年 4 巻 2 号 p.
230-236
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
標準モノクロメータから得られる37 keV以上のX線は、Si(311)回折やSi(511)回折によるものであり強度が弱い。37 keV以上のX線を用いたCT測定の測定時間を短縮するために、強度が強いSi(111)回折で高エネルギーX線が得られるモノクロメータをBL28B2に準備して実験を行った。モノクロメータ結晶には非対称反射のシリコン結晶を準備し、X線の強度を重視して迅速な測定を目指した。83 keVのX線を用いて断面が1.5 mm × 1.5 mmの鉄鋼材料中のき裂や介在物を観察することができた。
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上田 恭太, 本間 徹生
2016 年 4 巻 2 号 p.
237-240
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
発光強度の温度依存が異なる二つの白色LEDランプ用蛍光体(Y
3Al
5O
12:Ce)の発光中心であるCeイオンの価数および周辺局所構造をX線吸収微細構造(XAFS)測定により調べた。まず、Ce-L
III吸収端XAFSスペクトルからCeイオンの価数は、両蛍光体試料ともにほぼ3価であることを確認した。次いで、Ce-K吸収端XAFSスペクトルから得られる動径構造関数からCe発光中心周辺の原子が秩序立っているほど、発光特性に優れ、更に発光強度についても優れた温度特性を示すことが明らかとなった。
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朝澤 浩一郎, 猪谷 秀幸, 田中 裕久, 宮崎 司, 武田 雄希, 西井 弘行, 鈴木 孝, 松田 康壮
2016 年 4 巻 2 号 p.
241-242
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
アニオン交換形燃料電池に用いられる電解質膜の分子構造と膜特性の相関を解明し、更なる高性能化に取り組むため、放射光X線を用いたX線小角散乱法(SAXS)に取り組んでいる
[1,2]。高イオン伝導度と低燃料透過性を両立させるべく開発中の電子線グラフト重合膜は、従来の炭化水素系アニオン交換膜とは膜特性において異なる傾向を示しているため、この膜の分子構造解析を行った。その結果、電解質膜化によって、基材フィルム中の結晶間距離が大きくなっており、膜化によって分子構造が変化していることが捉えられた。さらに実使用を想定した含水状態においてこの膜には分子構造上、大きな変化は起こらないことが分かった。
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種子田 賢宏, 吉積 正晃, 栗木 礼二, 青木 大志, 高橋 貴彦, 和泉 輝郎, 塩原 融, 木須 隆暢
2016 年 4 巻 2 号 p.
243-247
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
イットリウム系超電導線材の中間層を構成する多結晶のCeO
2/LaMnO
3/MgO/a-Y
2O
3/a-Gd
2Zr
2O
7/ HastelloyTM積層膜(a: アモルファス)においてCeO
2層では膜厚増加とともに高度に結晶子の面内配向が進行し、この上に成膜された超電導膜の臨界電流特性向上に寄与するが、その配向機構は未解明である。そこで機構解明の一助となるデータ取得を目的として、CeO
2層の下のLaMnO
3層について放射光微小角入射X線回折(GIXD)測定を行い、結晶子のサイズとその方位の結晶主配向軸からのずれ角度との相関関係を見出した。
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大坂 恵一, 佐藤 眞直, 松本 拓也, 広野 等子, 川瀬 守弘, 豊川 秀訓
2016 年 4 巻 2 号 p.
248-251
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
産業利用ビームラインに導入を検討しているオンライン1次元検出器MYTHENを利用した新しい粉末回折装置の設計上、最も重要な要素のひとつである「カメラ半径」の最適化検討のためのデータ収集を行った。その結果、検出器形状の影響を抑制し、良好なデータが取得できる条件を得ることができた。
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高垣 昌史, 本間 徹生
2016 年 4 巻 2 号 p.
252-254
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
BL14B2におけるXAFS測定環境の遠隔化を実現するに先立ち、現行のQuick XAFS測定プログラムの最適化を行った。コードの見直しを行った結果、メンテナンス性の向上はもとより、ユーザーインターフェースが簡素化され、操作性が向上した。
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木村 英彦, 瀬戸山 大吾, 山口 聡, 高原 稔, 小島 由梨, 秋庭 義明
2016 年 4 巻 2 号 p.
255-258
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
機械部品では応力集中部の局所的な応力が強度や寿命を支配する場合が多く、特に疲労き裂先端の特異応力場における局所応力の実測が重要である。本課題では放射光回折法により微小領域の応力を測定する実験系を構築した。鋼の表面においてき裂先端および遠方の応力を測定した結果、き裂先端部では約8倍の応力となり特異応力場の傾向が得られた。今後、応力分布の実測や照射領域が測定応力におよぼす影響の検討などを行う。
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権藤 聡, 馬路 哲, 和泉 篤士
2016 年 4 巻 2 号 p.
259-262
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
有機-無機複合材料において無機材料の表面を改質することで、様々な特性を付与することができる。その例として、エポキシ樹脂-アルミナ複合材料の熱伝導性は、アルミナ表面を脂肪酸で修飾することで向上することが分かっている。このことは、表面修飾によって樹脂の高次構造の変化に起因している可能性を推定している。本研究では、脂肪酸がエポキシ樹脂の高次構造に与える影響について、放射光によるX線反射率(XRR)測定およびすれすれ入射広角X線回折(GI-WAXD)による解析を行った。同一炭素数で二重結合数が異なる脂肪酸を使用して検証を行った結果、エポキシ樹脂の構造が脂肪酸の二重結合数によって異なる可能性が示された。
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東口 光晴, 松野 信也, 吉田 淳
2016 年 4 巻 2 号 p.
263-267
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
Mo-Bi系複合酸化物触媒中のFeの役割を明確にするため、反応ガス中でのin-situ XAFS測定を行った。Fe-K吸収端、Bi-L
III吸収端のシフトから、酸化還元に伴う価数変化を見積もることにより、BiとFeの酸化還元挙動に相関があること、メタクロレイン生成量とBiの還元量が相関することが分かった。この結果から、Biは主触媒、Feは酸素輸送を担う助触媒として働いていると推測された。
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安野 聡, 稲葉 雅之, 小坂 修司
2016 年 4 巻 2 号 p.
268-271
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
アモルファスInGaZnO(以下、a-IGZO)における熱処理やArプラズマ処理に対する薄膜表面近傍の局所構造を調べるため全反射蛍光XAFS測定を実施した。Ga-K吸収端及びZn-K吸収端から導出した動径構造関数から、熱処理有無によるMetal (Ga, Zn) – Oの結合距離や第一隣接ピーク強度などに有意な差異、変化は認められなかった。一方、Arプラズマ処理によってMetal (Ga, Zn) – Oの結合距離が僅かに大きくなる傾向が認められた。
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宮崎 司, 瀧口 康二, 下北 啓輔, 戸崎 裕
2016 年 4 巻 2 号 p.
272-274
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
アクリル系エマルション粘着剤の増粘メカニズムを明らかとするため、超小角X線散乱法によるエマルション粒子の構造解析を試みている。以前の課題実験(課題番号2012B1512)で行ったエマルション粒子の形状因子の評価により、使用しているエマルション粒子の粒径は130 nmで粒子径の分布も小さいことが分かっている。このエマルション粒子のトルエンによる膨潤挙動を詳細に調べ、トルエン添加により粒子径が130 nmから190 nmにまで大きくなることが分かった。散乱強度の変化はトルエンによる膨潤によりエマルション粒子内の電子密度が小さくなると仮定した計算で再現できた。
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若林 みどり, 中井戸 宙, 渡邊 俊明, 首藤 靖幸, 和泉 篤士
2016 年 4 巻 2 号 p.
275-278
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
半導体パッケージの長期信頼性を実現する上で、製造時の各過程において発生する熱応力を把握することが重要となる。本研究ではX線回折現象を用いた残留応力評価手法であるsin
2ψ法により、樹脂の熱硬化過程において半導体パッケージの樹脂/金属界面に発生する応力のその場観察を行った。その結果、各熱硬化過程における樹脂の熱膨張や冷却収縮、また硬化収縮に伴った応力の変化を観察することに成功した。
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大橋 昇, 丸山 伸伍, 渡邉 光, 山内 美保, 宮寺 哲彦, 松本 祐司
2016 年 4 巻 2 号 p.
279-283
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
イオン液体1-ethyl-3-methylimidazolium hexafluorophosphate [emim][PF
6]のナノ薄膜に対し、温度可変微小角入射広角X線散乱(GIWAXS)による測定を行った。その結果、[emim][PF
6]の膜厚8 nmをしきい値として、結晶化する事が明らかとなった。これは、[emim][PF
6]が8 nm以下で擬似液体層として存在する事を示唆する。また、硬X線光電子分光測定(HAXPES)により、イオン液体1-octyl-3-methylimidazolium bis(trifluoromethylsulfonyl)imide [omim][NTf
2]を介した真空蒸着法により成膜されたペンタセン単結晶薄膜へのイオン液体吸着挙動を調べた。その結果、イオン液体は主に基板/ペンタセン結晶界面に浸透して存在する事が明らかとなった。
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毛利 文仁, 小林 幹明, 加藤 裕介, 小島 正寛, 西川 泰司, 大坂 恵一, 渡辺 剛
2016 年 4 巻 2 号 p.
284-287
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
ポリイミドが高温焼成よってグラファイト化する過程のメカニズムを明らかにするため、種々の焼成条件で作成したフィルムおよび粉末試料のX線回折の測定を行った。また、キャピラリー入りポリイミドを加熱しつつX線回折の測定も行った。その結果、分子配向性と焼成物構造に関する知見は得られなかった。一方、加熱温度を上げていくと面間隔16 Åの反射が消滅して、より低角側に強度の強いショルダーが現れた。このことと加熱時に起きているCOおよびCO
2の脱離との関係を考察した。
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高橋 俊之, 三隅 英俊, 伊藤 貴康, 高松 雄一郎, 本間 徹生
2016 年 4 巻 2 号 p.
288-293
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
高炉水砕スラグ中の化学成分量や製造条件(温度)が、高炉スラグのガラス構造に及ぼす影響を把握するため、XAFSを用いてガラス中のCa、Ti、Mnの配位数などを解析した。その結果、主要成分であるCaの配位数は、ガラス化率100%のもので概ね6配位であり、化学成分量が異なっても余り変わらない可能性が考えられた。一方、結晶相が一部確認された系ではやや大きくなる傾向であった。また、Tiの配位数は概ね5配位、Mnの配位数は明確にはできなかったが、一連の測定結果からは含有量によらず一定であると推測された。これらの結果から、化学成分量や製 造条件を変えた高炉スラグにおいて、結晶相が一部生成する状態になるとCaの配位数が若干大きくなったが、結晶相が存在しないガラス化率100%の状態では今回着目した原子のガラス中での配位数などは余り変わらないことが確認でき、硬化特性の違いには別の要因が関係していると推察された。
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若林 みどり, 鈴木 咲子, 中井戸 宙, 渡邊 俊明, 和泉 篤士
2016 年 4 巻 2 号 p.
294-297
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
半導体パッケージ基板用樹脂/銅箔界面の残留応力について、基板樹脂の熱硬化過程におけるその場観察を行った。加熱試料台を用い、Cu(331)面のX線回折プロフィール変化を側傾法により測定し、sin
2ψ法により熱時の残留応力を算出した。その結果、熱硬化過程における基板樹脂/銅界面の残留応力その場観察に成功し、樹脂の熱膨張や収縮、硬化収縮挙動を残留応力変化の観点から解明した。これによりシリカフィラー含有量(FC)の多い樹脂の方が少ない樹脂と比較して熱時の残留応力変化が小さいことが明らかとなった。
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石崎 将士, 横道 健, 宮崎 隼人, 小松 晃, 上田 正道, 宮治 孝行, 鈴鹿 弘康, 吉村 昌壽, 髙木 由紀夫
2016 年 4 巻 2 号 p.
298-305
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
最近我々は、エチレンの酸化的アセトキシル化による酢酸ビニル合成用工業触媒に関して、活性金属のパラジウムと金の分布連動性を向上させることで、エチレンの完全酸化を抑えて酢酸ビニルへの選択性を向上できる触媒を開発した。触媒中の活性点構造と酢酸ビニル選択率の関係を調べるためEXAFS測定を行った結果、反応後におけるAu-Pd合金化の度合いはAu-Pd配位数の変化から改良型触媒の方が従来型触媒よりも高いことが示唆された。
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久米 卓志, 坂井 隆也, 加賀谷 真理子, 宮崎 敦史, 藤井 亮輔, 遠藤 寛子, 田渕 友季子, 大鳥居 裕姫, 小野尾 信, 山田 ...
2016 年 4 巻 2 号 p.
306-308
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
これまでに我々はSPring-8の高強度X線の利点を生かし、界面活性剤溶液浸漬後の短時間(数分〜1時間)での角層のソフトケラチン構造の変化に着目し、とくに
q ≈ 6 nm
−1近傍に見られるプロトフィブリル由来の散乱ピークについてX線散乱法を用いた解析検討を行ってきた。しかしながら、より小角領域に現れる高次の構造であるミクロフィブリル構造の観測には、X線散乱法では界面活性剤ミセル由来の散乱が妨害となる課題があった。そこで角層細胞内でのケラチン線維の配向を利用した積層角層シートでの2次元散乱解析により、ケラチン線維構造を評価する手法の検討を実施した。その結果、角層の積層面に対して垂直・平行方向とも散乱プロファイルにミセル由来のピークは重畳しているが、ミセル由来のピークよりも垂直方向の角層構造由来のピークは十分に強く現れ、積層角層シートを利用した2次元散乱解析の有効性が確認できた。この手法により、界面活性剤種によるケラチン(ミクロフィブリル)構造への作用の差を評価した。その結果、水に比べて界面活性剤溶液での変化は速く、大きかった。
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岩井 広幸, 犬飼 浩之, 村上 歩, 高橋 洋祐
2016 年 4 巻 2 号 p.
309-313
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
固体酸化物形燃料電池(SOFC)電極に用いる酸素イオン伝導材料としてPrBaCo
2O
5+δが期待されており、低温作動化かつ高性能化を実現している。この材料組成でBaサイトへのSr置換およびCoサイトへのFe置換について、作動条件での材料挙動をin-situ XRDで解析した。どちらの元素を置換しても、結晶構造の対称性が高まることが確認された。作動雰囲気においての材料の安定性が高まることが期待される。
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阿部 一博, 田中 啓介, 清水 憲一, 菖蒲 敬久, 長谷 光司, 小林 大純
2016 年 4 巻 2 号 p.
314-319
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
これまで、ラミネートフィルムのAl層がエンボス加工や環境変化等から受ける負荷の評価は、主として与えた負荷と対応する試料の外観状態からメカニズムを推測するに留まっていた。これはひとえに実験室X線回折装置の照射スポットが広いため試料の損傷状態を細かくマッピングすることができなかったためである。そのため代用として有限要素法を用いた部材変形のシミュレーションで評価を行ってきたが、実際のAl層の損傷状態を評価する術がなかったため、両者の整合性を評価できていなかった。今回SPring-8の放射光を利用する機会を得て、実際にエンボス成形及びヒートショック試験を実施したラミネートフィルムのAl層の応力状態を評価することができ、外観観察では捉えられないAl層の損傷状態を評価することができた。また、シミュレーション結果とも良好な相関が認められ、シミュレーションが評価ツールとして有効であることもわかった。
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上原 康, 須藤 和幸, 本谷 宗, 松本 真理子, 柴田 舞子
2016 年 4 巻 2 号 p.
320-323
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
一般家庭用冷凍冷蔵庫での食品冷凍では、解凍時の食感劣化や肉類からのドリップ流出等の問題があるが、過冷却状態を経た冷凍法(「瞬冷凍」)によりこれら問題が大幅に改善されることが分かっている。放射光X線CTによる解析で、「瞬冷凍」食品中の氷結晶は従来法冷凍品のそれに比べて細かく均一な形状を有していることを明らかにした。食品冷凍において、氷結晶成長の制御が重要であることを、明確に示すことができた。
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犬飼 浩之, 岩井 広幸, 里見 恵梨佳, 斎藤 正紀
2016 年 4 巻 2 号 p.
324-327
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
固体酸化物形燃料電池(SOFC)に用いるNi電極について、アンモニア及び水素含有N
2ガス雰囲気で材料の窒化挙動をXAFS測定で解析した。5 ppmNH
3-N
2ガス雰囲気ではNi K-edgeのXANESスペクトルの変化は顕著でなかったが、アンモニアの完全分解を想定したガス(25%N
2+75%H
2)雰囲気で処理したサンプルのNi K-edgeのXANESスペクトルは、低温から低エネルギー側へのシフトが観察され、Ni電極の窒化の進行が示唆された。しかしながら、100%アンモニアガス中で処理した材料に比べてスペクトルの変化が小さいことから、アンモニアガスが完全分解したガス雰囲気下では、Ni電極の窒化反応が進みにくいことを明らかにした。
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足立 大樹, 唐松 佑衣, 岡田 将秀
2016 年 4 巻 2 号 p.
328-331
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
溶体化処理を施したAl-Zn-Mg-Cu系A7075合金に巨大ひずみ加工の一種であるHPT加工を施し、結晶粒径100 nmとしたバルクナノメタルに対し、353 Kもしくは383 Kで時効を行った時の析出挙動をIn-situ X線小角散乱測定により調べた。その結果、383 K時効では析出物の核生成サイズが半径4 nm程度であり、従来粒径を有するA7075合金におけるピーク時効時の析出物サイズの倍程度であることが分かった。このことはバルクナノメタルでは容易に過時効となり、析出強化量が小さくなることを示している。また、時効温度を下げることによって析出物の核生成サイズを小さくすることは可能であったが、析出物の体積分率が低下した。
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村田 澄彦, 立山 優, 日比 隆太郎, 澤 侑乃輔, 杉山 俊平, 岡本 直樹, 村松 玲奈, 杉本 達洋, 志賀 正茂, 俵谷 侑吾, ...
2016 年 4 巻 2 号 p.
332-335
発行日: 2016/07/25
公開日: 2021/01/15
ジャーナル
オープンアクセス
油-鉱物界面の吸着構造に及ぼす塩の影響を調べることを目的に、白雲母-オレイン酸の界面に対してオレイン酸飽和の状態と濃度1 wt%の塩水注入実施後の状態とで、20 keVの入射X線エネルギーでX線CTR散乱法の測定を行った。その結果、オレイン酸飽和の状態に対しては良好な測定データを得ることができた。しかし、塩水注入実施後の状態に対しては、塩水注入時の白雲母基板の浮き上がりにより、特に
L が大きい範囲で良好なデータが取得できず、基板の固定方法と塩水の注入方法に課題を残した。また、オレイン酸の吸着構造を直接示すデータを得るには
L <2の範囲も測定する必要があることがわかった。
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