日本包装学会誌
Online ISSN : 2759-8322
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30 巻, 4 号
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  • 細山 亮, 津田 和城, 堀口 翔伍
    2021 年 30 巻 4 号 p. 243-
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2025/06/30
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、実輸送から抽出されたガウス型ランダム振動と現状の振動制御器で再現したガウス型ランダム振動の等価性を検証することである。本研究では、包装品を一自由度系システムと想定し、これら2 種類のガウス型ランダム振動に対する一自由度系応答から尖度を求めることで、両者の等価性について評価を行った。その結果、現状の振動制御器で再現したガウス型ランダム振動ではその一自由度系応答もガウス型ランダム振動となるのに対し、実輸送から得 られたガウス型ランダム振動ではその一自由度系応答は、包装品の固有振動数によって、非ガウス型ランダム振動となることが明らかとなった。本研究結果は、振動台でのパワースペクトル密度と確率密度分布だけでは、完全にその振動の性質を把握することができず、その一自由度系応答の確率密度分布についても考慮する必要があることを示唆している。
  • 中井 太地, 斎藤 勝彦
    2021 年 30 巻 4 号 p. 261-
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2025/06/16
    ジャーナル フリー
    ランダム振動試験は、包装にとってトラック荷台での安全性を確認するため重要である。従来 のランダム振動試験方法とトラック荷台の実際の振動には違いが存在する。この違いにより、過 剰包装や過少包装が発生しうる。故に振動試験の入力振動を改善することは重要なテーマであ る。本研究では、尖度の応答スペクトルに焦点を当てた。先行研究で、実際の振動の応答尖度は 固有振動数によって異なることが示されている。故に実振動と同じ尖度応答スペクトルを持つ 試験振動は、実環境により近いと想定される。本研究では、尖度応答スペクトルを考慮して振動 を生成させる方法を提案する。提案方法と今までの振動生成方法によって、PSD、RMS、加速度 尖度、速度尖度は同じであるが、尖度応答スペクトルのみが異なる振動を生成した。実際の振動 と生成された振動の間の尖度応答スペクトルを比較すると、提案手法は、特に減衰係数が小さい 場合に改善効果が大きかった。
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