視覚障がい者は、お薬手帳や薬剤情報提供書を読むことが困難又は不可能なことから、服薬指導の内容を記憶し、医薬品形状から目的の医薬品を正確に識別して服薬することを強いられている。特に、外用製剤は一包化（1回分を個装）することができず、外用製剤における適正使用の支援方法に課題がある。本研究は、視覚障がい者による医薬品の識別・情報取得を可能とするために、指先で触れることにより識別又は情報取得できる加工を施した触知覚ラベルの設計を目的とし、晴眼者及び視覚障がい者の官能試験を実施した。評価試料はラベルのサイズ・形状、文字のフォント・配色、表層の凸デザインの形状・太さ・表面加工を変えたもので、視覚で数字を識別する判読性、触覚で凸デザインを認知する指認性及びOCR（光学文字認識）アプリで読み上げられた情報を聴覚から入手する正読性を評価し、触知覚ラベルが外用製剤の適正使用を支援すると考えられた。

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