保健医療福祉科学
Online ISSN : 2434-5393
Print ISSN : 2186-750X
3 巻
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原著
  • 林 弘之, 金村 尚彦, 西村 賢, 室橋 郁生, 成瀬 秀夫, 木村 明彦, 河田 亮, 高橋 理, 五味 敏昭
    2014 年 3 巻 p. 1-6
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー
  • 横山 恵子
    2014 年 3 巻 p. 7-13
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

     【目的】精神障害者家族会の若年層の統合失調症患者の親の家族会入会から現在までの経験から、家族会の将来のあり方への示唆を得る。方法:エスノグラフィーの手法を用い、地域家族会での参加観察と17名の会員へのインタビューを行った。結果:分析の結果、【家族会入会までの家族の心理的変化】【家族会で得たもの】の2つのカテゴリが得られた。【家族会入会までの家族の心理的変化】には、≪混乱≫≪後悔/自責感≫≪孤立感≫≪元に戻る/期待≫≪元には戻らない/覚悟≫≪家族会入会≫という6段階が見出された。家族会入会には、病気に対する「覚悟」が必要であり、それが入会を阻害していた。【家族会で得たもの】には、≪情報≫≪未来への希望≫≪居場所≫≪信頼できる仲間≫≪体験的知恵≫≪自信≫の6つが含まれ、家族会は家族支援における重要な地域資源であった。家族会は入会を待つだけでなく、家族会から手を差し伸べる重要性が示された。

  • 添田 啓子
    2014 年 3 巻 p. 14-21
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

     幼児の手術後早期の回復を促す看護としての相互作用のプロセスを明らかにする目的で行った質的記述的研究。9事例(3-5歳)の周手術期看護場面の参加観察と看護師42名の半構成的面接を行った。継続比較分析の結果、『子どもができる力を取り戻していくプロセス』と、子どもが『自分の守りに力を使い続けるプロセス』を含む『子どもができる力を取り戻していく看護のプロセス』が抽出された。『子どもができる力を取り戻していくプロセス』は、看護師との相互作用を通して子どもが段階的に力を取り戻し回復が促される過程で、「わからない状況から自分を守る」から「大丈夫という感覚を得る」「できる自分を取り戻す」「いつもの自分を取り戻す」段階に至る。『自分の守りに力を使い続けるプロセス』は、子どもと看護師の間にズレが多くみられ、子どもが自分を守ることに力を使い続ける過程であった。

  • 新井 恵, 山本 英子, 平野 裕子, 井上 和久
    2014 年 3 巻 p. 22-31
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

     保健医療福祉系大学における未成年者の規範意識の実態および飲酒経験との関連について明らかにし、今後の教育方法を検討する上での基礎的資料を得ることを目的として質問紙調査を行った。対象は保健医療福祉系大学1年次入学生370名で、そのうち調査時に未成年者の単純集計と、規範意識と飲酒経験の関連についてχ2検定を用いて分析した。回収率81.4%であった。問題行動や危険行動の体験がある学生は少数であり、全体として規範意識は高い傾向にあることがうかがえた。飲酒は17.8%が体験していた。飲酒経験者は家族に関するセルフエスティームが低い、交通ルールを守らない等の特徴があった。特に、道路交通法を違反するという行為は、日常生活で一般的な規範として好ましくない体験をするよりも、より規範意識が低い状態であると考えられた。今後の大学教育で規範意識を高める教育と未成年者の飲酒に関する学生教育の必要性が示唆された。

  • 佐藤 玲子
    2014 年 3 巻 p. 32-38
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

     【目的】転倒予防のため軽微な眩暈感に関連する要因の検討を行った。【方法】地域在住高齢者108人を分析対象にして、生活関連項目・健康関連項目・一般性自己効力感質問紙(General self efficacy scale)に回答を得た。さらに血圧・心拍測定は起立試験(座位・起立・立位)を行った。心拍測定から自律神経指標を得た。多重ロジスティック回帰分析は、軽微な眩暈感覚の自覚の有無を従属変数(0なし1あり)にし、独立変数には、慢性的な疲労感の有無、下肢に関連した健康問題の有無、1週間の外出の多少、(ダミー変数0なし1あり)、GSES得点、起立時の拡張期血圧、起立時の自律神経指標LF値(Low Frequency)の数値を用いた。【結果】多重ロジスティック回帰分析の結果、軽微な眩暈感覚の自覚の有無には、下肢に関連した健康問題があること(OR=10.587,95%CI:3.897-28.765)、慢性的な疲労感があること(OR=3.155,95%CI:1.134-8.781)の二要因でオッズ比は有意に高く、起立時の拡張期血圧71.2mmHg(OR=0.884,95%CI:0.092-0.996)は有意に低めた。【考察】高齢期の転倒予防は下肢のケア・疲労感の回復・血圧測定など健康管理に取り入れることが示された。

短報
  • 田村 幸恵, 鈴木 玲子
    2014 年 3 巻 p. 39-45
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

     本研究は、手指への指圧がリラクゼーション効果をもたらすかを明らかにすることが目的である。被験者は20~30代の健康な成人女性で、10分間の安静後に、左右の手指から上腕部に10分間の指圧を実施した。実施前後に気分プロフィール調査(POMS短縮版)を実施し、安静時から指圧介入15分後までの両下肢表面温度と心拍数を測定し、表面温度と心拍数の時間的変化をDunnett法による分散分析、POMS得点は対応のあるt検定でそれぞれ比較した。

     その結果、測定ポイントの表面温度は、指圧実施の直後に低下したが、その後は末梢部位以外で徐々に上昇がみられた。心拍数は指圧実施直後から10分後まで低下し、POMSは「T-A(緊張-不安)」「D(抑うつ-落込み)」「F(疲労)」「C(混乱)」の4つの尺度で指圧後に低下が見られ(p<0.05)、リラクゼーション効果を示していた。

資料
  • 鈴木 幸子, 坂本 めぐみ, 齋藤 恵子, 山本 英子, 大月 恵理子, 兼宗 美幸, 橋本 美幸, 芝本 美紀, 高橋 紀子
    2014 年 3 巻 p. 46-51
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

     県内産科医療施設推薦制度は、県内の助産師不足を解消するために平成20年度から開始され、看護師経験3年以上、県内在住/在勤で県内就職を要件として県内産科施設から推薦されて受験し、3年次編入で助産師国家試験受験資格を取得する制度である。本制度で編入学した25名と産科看護管理者12名に調査を行った。学生は有子者8名(32%)、英語、パソコン、レポートなどに困難を感じ、休職扱いは7名(28%)と少なく、ほとんどは休日にアルバイトをしていた。大学に編入学した意義を「保健師科目の学び」「リテラシーを身につけた」等と感じ、制度について「もっとPRが必要」と考えていた。卒後の就業状況では看護管理者の評価は肯定的だったが、卒業生からは「新人として教育や支援を受けている」という回答が多い反面、「新人教育が受けられずに困っている」も見られた。在学中の学習支援および経済的支援と助産師が少ない施設での新人教育の充実が課題である。

  • 鈴木 幸子, 石井 邦子, 大井 けい子, 山本 英子, 芝本 美紀, 林 ひろみ, 北川 良子
    2014 年 3 巻 p. 52-56
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

     助産実習前には、従来から分娩介助手順の修得に主眼が置かれた演習が行われているが、手順中心の演習では産婦とのコミュニケーションや胎児の健康状態に応じたケアの十分な習得には結びつかない。そこで今回、実習前に模擬産婦が参加する実際的な演習が必要と考え、模擬産婦の養成プログラムの試案とシナリオを作成した。今後プログラムの評価を行い改良していく予定である。

  • 芝本 美紀, 鈴木 幸子, 石井 邦子, 大井 けい子, 山本 英子, 林 ひろみ, 北川 良子
    2014 年 3 巻 p. 57-62
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

     【目的】産婦の状況に応じた分娩介助を行うイメージを持たせることを意図した分娩見学を実施し、学生の認識内容を明らかにすることを目的とする。【方法】看護学基礎カリキュラムによって助産師教育を行う大学3校18名の学生に対し、通常の教育に加え、介入として、助産学実習前に、3点の視点を事前に提示した「意図的な分娩見学」を実施し、見学後レポートの記載内容を質的帰納的に分析した。【結果】≪産婦の状態に合わせた姿勢の工夫≫≪産婦に寄り添った声かけ≫≪有効な呼吸法・努責の説明≫≪児心音に応じた援助≫を実際に見て、それらを≪産婦の心理への働きかけ≫≪産婦の思いに合わせた援助≫≪胎児・新生児の健康状態の把握と安全の保持≫と意味づけ、≪産婦に寄り添う≫≪産婦との信頼関係の構築≫≪胎児の状態に合わせた適切な援助≫を実施できることの必要性を見出した。視点に沿った分娩見学により、実習前に自己の課題が明確になっていた。

  • 阿部 美穂, 常盤 文枝
    2014 年 3 巻 p. 63-68
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

     【目的】看護師と理学療法士が連携して、人工股関節及び人工骨頭置換術後の生活指導を行い、看護師、理学療法士の変化から課題を明らかにする。【方法】看護師と理学療法士が連携して脱臼予防の生活指導を行う機会を創りだし、計画、行動、評価を繰り返すアクションリサーチを実施した。この過程における看護師、理学療法士の意識や行動の変化について記述的分析を行った。【結果】他職種と協力して生活指導を行うことで、脱臼予防の関心が高まり、統一した基準で、患者のADLを評価し、情報共有をするための基盤ができた。また、他職種の業務の進め方や情報交換の方法に違いがあり、職種間の調整において課題があることが明らかになった。【結論】患者に適切な生活指導を行うためには、単に他職種との情報の共有だけでなく、連携し協働するプロセスが重要である。

  • 田村 佳士枝, 添田 啓子, 近藤 美和子, 三宅 玉恵, 岡本 幸江, 西脇 由枝, 前田 浩江, 北村 麻由美, 伊藤 美佐子, 田代 ...
    2014 年 3 巻 p. 69-75
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

     【目的】本研究は、子どもと家族のセルフケア能力向上を支援する看護師の実践能力形成のための組織的介入のうち、平成19年より6年間で9回開催した集合形式WSによる教育介入の効果を明らかにする。【方法】WSに参加した看護師に、作成した質問紙を用いて調査を実施し、調査項目を回毎に回収数における割合を比較し介入の効果を分析した。【結果】対象者はのべ468名であった。WSは「セルフケア能力を高める看護の発見」と「セルフケア不足理論を使った看護展開」の2段階の教育介入となった。質問紙回収率は78~94%。セルフケア能力を高める看護の理解や展開への期待は、第1~5回は肯定的意見が90%以上、第6~7回は85~90%であった。記録からセルフケア能力を捉えるは、第6~9回で67%~86%と肯定的回答が増加した。【考察】教育介入は、看護師の認識、実践への変化をもたらし、理論を看護計画へ導入するための推進力となっていた。

  • 河村 ちひろ
    2014 年 3 巻 p. 76-83
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2019/12/03
    ジャーナル フリー

     てんかんのセルフマネージメントについて欧米のニーズ研究を通じて今後の実践および研究の課題を考察することを目的とした。文献データベースの検索によって得た論文のうち、患者の知識と理解、心理社会的ニーズとセルフマネージメントプログラムへの志向、子どもから成人への移行期の問題をとりあげた欧米の研究を検討した。疾患や治療および法制度についての患者の知識は総じて低いという報告が見られた。てんかん発作に加えて気分や感情、認知の困難を訴える人々にセルフマネージメントの必要性が高いこと、対面的なプログラムが好まれ、その運営には専門職に加えててんかんをもつ当事者が関わる必要性が示唆された。十代の人に対しては親のみならず専門職がその年代特有の課題に配慮して直接的に関わることの重要性も指摘された。

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