ソフトウェア・シンポジウム論文集
Online ISSN : 2758-8572
ソフトウェア・シンポジウム2023
選択された号の論文の20件中1~20を表示しています
  • 三輪 東, 小笠原 秀人
    p. 0-
    発行日: 2023/06/12
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    ソフトウェア・シンポジウム2023 in 仙台 論文集
  • 宗平 順己
    p. 1-10
    発行日: 2023/06/12
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    DX 白書2023 はサブタイトルを「進み始めた「デジタル」,進まない「トランスフォーメーション」としており,日本のDX 推進の現状を示している.「トランスフォーメーション」推進に必要となるのがデジタルプラットフォームであるが,DX への取り組みが「デジタルオプティマイゼーション」にとどまり「デジタルトランスフォーメーション」にまで至らない原因の一つとして,デジタルプラットフォームがうまく整備されていないのではないかと考え,この仮説を検証することとした. 本レポートでは,日本のDX 取組の現状をDX 白書2023 で確認後,まずDX の教科書とでもいえる存在であるDesigned for Digital をベースに,デジタルプラットフォームの要件を整理し,その後,日本で紹介されている事例(DX基盤と呼ばれることもある)をチェックし,デジタルプラットフォーム整備における課題を明らかにする.
  • 山本 修一郎
    p. 11-12
    発行日: 2023/06/12
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    デジタル変革(DX)を推進しようとする多くの企業にとって,自社の未来を描くことが難しいようである. 以下では,まず,我が国の DX が進まない根本原因が問題解決にあることを指摘する.次いで,DX の4 本柱,ビジネスモデルの描き方,データ駆動工程設計法を説明する.最後に,まとめと今後の課題について述べる.
  • 堀川 尚人
    p. 13-16
    発行日: 2023/06/12
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では,膨大かつ複雑化するシステムテストにおける課題を解決するために人工知能技術のChatGPT を活用する方法を提案する. ChatGPT を活用して,テスト担当者の負荷を軽減し,高品質なテストを実現することが可能か,テストプロセスの一部をサポートさせることが可能かを検証し,その有効性や可能性について議論したい.
  • 濱﨑 利之
    p. 17-19
    発行日: 2023/06/12
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    文章埋め込み表現を用いた文章検索におけるコサイン類似度の補正について提案する.提案手法では,検索語句と検索語句を多く含む検索対象とがなす角を,適切に補正することで,そのコサイン類似度を大きくするように構成している.提案手法は,検索語句としてスペースで区切られた断片的なキーワードを入力した場合に有用である.
  • 酒匂 寛
    p. 20
    発行日: 2023/06/12
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    2022 年中盤からいわゆるGenerative AI(生成型AI)が話題に上るようになった.様々な文章を生成し、長いドキュメントを要約し,ときにはプログラムまで生成してしまうというGenerative AI は,ソフトウェアエンジニアに大きな影響を与えることが予想される. 本経験論文は、そのGenerative AI の応用の可能性を、様々な角度から試行した結果の報告である。なお主に2022 年末に発表されたChatGPT をGenerative AIとして利用している.なお原稿提出の直前に,最新言語モデルのGPT-4 が発表されたので本報告もそれに沿って行われている.
  • 塚田 良央, 佐々木 亮, 佐々木 千春, 漆原 憲博
    p. 21-27
    発行日: 2023/06/12
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    製造業やソフトウェア産業では、国際規格を遵守した製品開発が要求されることが多い。一例として、ISO21448 は自動車の意図した機能の安全性 (SOTIF) に関する国際規格であり、自動運転の分野で特に重要な規格である。しかし、ISO 21448 の文章は抽象的であり、自動車開発に精通していない者にとっては、自動車開発の具体的な知識との関係を明確に把握できない。 そこで、ISO 21448 の知識を読み込んだ質疑応答システムを構築することにより、ISO 21448 の理解が容易になり、自動車開発の現場で活用されることが期待される。 本研究では、ISO 21448 の知識を読み込んだ質疑応答システムをGPT-3 とLlanaIndex を用いて構築した (提案手法)。 このシステムとChatGPT (従来手法) にISO 21448 に関する質問を入力し、回答を比較した。そして、正確さと分かりやすさという2 種類の観点から、主観評価を行った。主観評価で、正確さと分かりやすさがともに提案手法が従来手法に劣るという結果となった。
  • 田口 舞奈, 木村 祐太, 大平 雅雄
    p. 28-37
    発行日: 2023/06/12
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    技術的負債は,納期や予算などの制約により実装や設計の品質を妥協した結果,後に発生する追加のコストを 指す.近年のオープンソースソフトウェア(OSS)開発では,課題管理システムを用いて技術的負債を管理するプロジェクトが増えてきているものの,不具合報告などと区別されることなく管理されることがいまだ一般的である.技術的負債と不具合とでは,原因および影響範囲の調査や修正に要するコスト,優先順位付けや担当者の割り当て方法など,様々な点で異なる場合があるため,それぞれを適切に管理するためには課題票が登録された時点で区別されていることが望ましい. 本研究の目的は,課題管理システムに登録された時点で課題票の内容が技術的負債に関するものかどうかを判別するための分類モデルを構築することである.課題票が登録された時点で入手可能な情報として,課題票のタイトルと本文に含まれるテキストデータがある.本論文では,これらテキストデータを5 種類(BoW, TF*IDF,Word2Vec-Wiki, Word2Vec-SO, GloVe-Wiki)の単語分散表現に変換し,3 種類の分類器(ランダムフォレスト,ロジスティック回帰,サポートベクターマシン)を用いて分類モデルを構築することで,それぞれの分類性能を定量的に示すとともに,単語分散表現が技術的負債に関連する課題票の分類に与える影響を明らかにする.実験の結果から,作成した分類器を目的に応じて使い分けることが有効であるとわかった.
  • Ai Liu, Liu Shaoyin
    p. 38-43
    発行日: 2023/06/12
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    Testing-based formal verification has been proposed to automatically verify whether a software program satisfies the requirements written as a formal specification by exploring program paths. There are two tools that can be used to verify path correctness: Hoare logic or symbolic execution. In this document, we will discuss their merits and demerits, as well as the future research directions.
  • Haiyi Liu, Shaoying Liu, Ai Liu
    p. 44-50
    発行日: 2023年
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    Since neural networks are widely used, how to ensure the reliability of neural networks has become a hot research topic. The first difficulty is that it is difficult to give the pre-condition and post-condition for neural networks, and the second difficulty also exists in traditional software, i.e., the problem of exploding execution paths. Fortunately, the output range of a neural network is easier to give and when an input is given, we can obtain the activation order of neurons in the neural network. Based on the above facts, we propose DeepTBFV, a method for pre-trained neural networks, which uses a testing-based formal verification algorithm to derive the pre-condition of the neural network on a specified path by post-condition. The purpose is to verify and explain the behavior of the neural network.
  • 酒井 玲弥, 岡本 圭史
    p. 51-60
    発行日: 2023年
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    ソフトウェアの不具合がもたらす悪影響は大きく,信頼性を高めるための設計手法の一つとしてとして形式手法が用いられている.VDM は形式手法の一種であり,形式仕様記述言語VDM++を持つ.VDMは実際の開発現場においても活用され,成果を挙げている.しかし,自然言語の要求をモデル化するプロセスにおいては,計算機による支援が進んでいない.そのため,人手による作業がほとんどであり,形式仕様の作成者への負担が大きいという問題がある.本論文では,形式手法導入コスト低減を目指した, 自然言語で記述された要求仕様書からVDM++仕様への変換手法の提案を試みる.また,型定義,関数・操作定義に関する支援手法を実装し,評価を行う.評価の結果,人間の感覚に近い用語抽出を目指した,複合名詞の結合手法の有効性を確認することができた.しかし,定義する用語を効率的に探索することを目的とした抽出した語の並べ替え手法は,並べ替えを行わない場合と比較して精度は向上したが,改善の余地が残る結果となった.以上の結果をもとにVDM++で定義される用語の特徴について考察を行い,得られた知見を共有する.
  • 坂本 廉也, 東 裕之輔, 大平 雅雄
    p. 61-70
    発行日: 2023年
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    近年,企業で急速に普及しつつあるコンテナ型仮想化技術を用いた仮想化プラットフォームとしてDocker が挙げられる.Docker では,コンテナと呼ばれるアプリケーション実行環境を生成するDocker イメージをDockerfileからビルドする.しかし,Dockerfile はビルドに失敗することが多々あり,その修正には多くの時間が多く費やされる[1].そこで,Dockerfile のビルドエラーに対する自動修正手法であるShipwright [2] が提案されている.しかし,Shipwright ではDockerfile が持つ依存関係までは考慮しておらず,自動修正がおこなえたDockerfile は18.9%にとどまっている.本研究では,自動修正手法の改善に向けてDockerfile の依存関係を考慮したビルドエラーの分析をおこなう.RQ1 では,依存関係が原因のビルドエラーがどの程度存在するのかを調査した.その結果,ベースイメージレイヤとカスタムイメージレイヤの間で発生する依存関係が半数以上を占めていることが明らかになった.RQ2 では,依存関係が原因のビルドエラーを修正するのに要する時間を調査した.その結果,レイヤレベルの依存関係によるビルドエラーの修正時間は約5.8 時間,イメージレベルの依存関係によるビルドエラーの修正時間は約6.3 時間であることが分かったが, それぞれのビルドエラーの修正時間に統計的な有意差は見られないことが明らかになった.これらの結果から,今後,依存関係が原因のビルドエラーを体系化することで,Dockerfile の自動修正手法を大きく改善できる可能性があることがわかった.
  • 伊藤 弘毅, 徳本 晋, 栗田 太郎, 石川 冬樹
    p. 71-77
    発行日: 2023年
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    エッジデバイスの計算リソースの増大に伴い,AI の推論処理をクラウド上ではなくエッジ側で実行するエッジAIを実現できるようになり,AI をIoT システムに搭載する際の設計の選択肢が広がっている.AI の推論処理を適切にクラウド側とエッジ側に割当てない場合,処理性能が想定を下回ったり,高額なクラウド課金が発生するなど,要求品質を満たさない可能性がある.決定した処理割当て方法が要求品質を満たすか検証する必要があるが,実機を用いて検証する場合,検証用ソフトウェアの開発やシステムの環境構築に工数を要する.本論文では,AIの推論処理および付随する前処理と後処理の実行時間と通信量を表現するワークフローモデルを構築することにより,処理割当てのパターンごとに全体の処理時間や課金額を推測し,最適なパターンを開発者に提示する手法を提案する.また,推測結果と実機の実測結果を比較することにより,提案手法の精度と制約について論ずる.
  • 大倉 博貴, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲
    p. 78-85
    発行日: 2023年
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    北海道を始めとする積雪地帯において,道路除雪業務は道路交通を維持する重要な役割を果たしている一方で,除雪作業を行う従業員の業務負担は大きい.除雪業務の出動判断は局所的な天候の変動によって出動判断が覆ることが多いため,除雪作業員は休日でも出動に備えておく必要があり,除雪従業員の大きな負担となっている. このような背景に基づき,本研究では担当者の行う除雪出動の判断が覆らず,除雪対象範囲を安全に遠隔監視するために,除雪出動の決定に必要な情報を自動で収集し,可視化する除雪出動の意思決定支援システムの開発に取り組んでいる.本稿では,除雪出動決定支援システムの一部として既に実用化されている収集した道路の積雪状況や気象情報を可視化するための除雪関連情報共有サイトを構成について述べる.また,除雪関連情報共有サイトに追加して掲載する情報として,定点カメラ画像における積雪割合推定機能を開発している.深層学習を用いて定点カメラ画像の積雪範囲を数値化する積雪割合推定モジュールを提案し,実際の定点カメラ画像に対する推定結果を確認する.
  • 西浦 翼, 横山 想一郎, 山下 倫央, 川村 秀憲, 佐藤 好美, 長谷川 怜, 平澤 幸
    p. 86-95
    発行日: 2023年
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    日本国内では深刻な少子化による人口減少からコンパクトシティ化が進んでおり,特にバス路線に関して公共交通ネットワークを再編成する必要がある.交通計画を策定するためには住民の移動を集計したOD(Origin-Destination) データが必要である.OD データの収集はその需要と裏腹に,高いコストなどから収集できていない現状にある.そこで本研究では路線バスを対象に,カメラで撮影した動画データからバス乗客OD を推定するシステムを開発する.様々な要素技術を検討し,物体検出,物体追跡,メトリックラーニング,割当アルゴリズムを組み合わせたバス乗客OD 推定システムを提案する.データセットとして,実際に運行している路線バスにカメラを取り付けてバスに乗降する人物の動画を撮影し,人物矩形のアノテーションを行った.モデルの選定やモデルの学習を行って推定精度を検証し,精度低下の原因を分析するとともに,精度向上の施策を行った.本研究の結果は,コストや労力をかけずにOD データを収集する手段として貢献することが期待される.
  • 深谷 美和, 関 将俊
    p. 96-104
    発行日: 2023年
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    1999 年に出版されたeXtreme Programming[1](以下XP)に端を発したアジャイル開発は世界中で広く普及し,アジャイル開発の基礎となる反復開発,テスト駆動開発[2]も広く知られることとなった. 私たちのチームはX 線CT 装置をXP で開発している.本稿では,私たちの20 年の実践から,反復開発の利点と反復開発に有効なプラクティス「忍者式テスト」を説明する.
  • 安達 賢二, 中谷 一樹, 上田 裕之
    p. 105-111
    発行日: 2023年
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    ソフトウェアシンポジウム2022 にて経験論文として発表した「ソフトウェアレビュー研究結果の認知拡大と適用促進」で計画していた各種活動に対する状況を報告し,今後の対応を述べる.
  • 日下部 茂, 鍵 文音, 有田 大作
    p. 112-119
    発行日: 2023年
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    農業用ハウスを用いる施設栽培では外界とハウス内耕地を分離し,外部環境の影響を抑えて内部環境を制御することにより作物に適した環境を管理・調整し,安定した収穫を可能とする.そのような施設栽培でハウス内環境を制御している代表的な機器として,温度を制御する暖房機,日長を制御する照明機と遮光装置,水やりを自動的に行う灌水装置,光合成に必要不可欠な二酸化炭素を放出する二酸化炭素発生装置などがある.農業用ハウスのライフサイクルではそのような機器構成に変更が生じる可能性があり,その際は運用シナリオも再考する必要がある.我々はそのような運用者のシナリオの分析に,制御の観点で対象システムをモデル化して分析するSTAMP/ STPA を適用する研究を行っている.本稿では事例として,二酸化炭素発生装置と天窓,暖房機の組み合わせからなるシステムを対象に,運用者による実践を想定したモデル化と分析を行い,その有効性を確認した.
  • 池田 暁, 松尾谷 徹
    p. 120-122
    発行日: 2023年
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    本FP では,多くのエンジニアが経験する「仕様の輻輳問題」を取り上げて議論する.仕様の輻輳を「エンジニア個人に対して仕様にまつわる調整事項がエンジニア個人に集中し,開発進捗に大きな影響を生じる状態」と定義した.仕様の輻輳の状態が悪化すると,エンジニアの「心理的輻輳」を引き起こし,それが更に仕様の輻輳を悪化させる.仕様の輻輳は多くの現場でエンジニア個人が解消しようとしているが,本来はPM(Project Manager)の仕事である.べき論はあるが,日々の実際としてエンジニア個人はどう対応すべきだろうか.エンジニア側かつ文化や人間的側面から議論する.
  • 三輪 東, 小笠原 秀人
    p. 123-
    発行日: 2023年
    公開日: 2025/05/13
    会議録・要旨集 フリー
    ソフトウェア・シンポジウム2023 in 仙台 論文集
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