特定放射光施設利用研究成果集
Online ISSN : 2760-5434
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選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
Section A
  • 岡 芳美, 太田 昇
    2026 年14 巻2 号 p. 82-85
    発行日: 2026/04/30
    公開日: 2026/05/01
    ジャーナル オープンアクセス
     細胞膜は、ドメイン構造(脂質ラフト構造)をとることにより、細胞の情報伝達機能を担っていることが知られている。本研究では、脂質ラフト中で重要な役割を果たしているコレステロールに着目し、酵素反応によって脂質ラフトの微細構造と膜流動性を制御することを試みた。濃度 5 mM、平均粒径 120 nm の一枚膜リポソームの希薄溶液を用い、X線小角散乱法(SAXS)により脂質ラフトの微細構造変化を観測した。得られた散乱プロファイルに基づいて、脂質二重膜の構造的特徴とコレステロール酵素反応の影響について議論した。
  • 筒井 智嗣
    2026 年14 巻2 号 p. 86-88
    発行日: 2026/04/30
    公開日: 2026/05/01
    ジャーナル オープンアクセス
     一部の化合物においてフォノンと磁気励起の結合状態である vibron 励起の観測が報告されている希土類ラーベス相化合物 RAl2(R:希土類元素)についてX線非弾性散乱測定を行った。希土類元素 R の格子振動が大きく関わっている 10~15 meV で観測される光学モードの希土類依存性をΓ点及びX点で調べたところ、ランタノイド収縮や希土類の原子量では説明が困難な振舞いが観測された。
  • 足立 望, 戸髙 義一
    2026 年14 巻2 号 p. 89-93
    発行日: 2026/04/30
    公開日: 2026/05/01
    ジャーナル オープンアクセス
     引張応力下において脆性的な破壊を示す金属ガラスに対し、高圧ねじり加工を用いて巨大ひずみ加工を付与する事によって、延性が発現することが実験代表者らによって明らかになっているが、そのメカニズムの詳細は不明である。 本実験課題では、高圧ねじり加工により延性を付与した金属ガラスの引張変形中その場X線散乱測定により構造解析を行うことで、金属ガラスの延性発現に重要な構造を明らかにすることを目的として実験を行った。
  • 森下 浩平, 安田 秀幸, 杉山 明, 梶原 堅太郎, 梅谷 啓二
    2026 年14 巻2 号 p. 94-98
    発行日: 2026/04/30
    公開日: 2026/05/01
    ジャーナル オープンアクセス
     本研究では、ピンクビームを用いた高速 4D-CT 観察により、シリコン融液中における平滑界面からファセット成長、さらにデンドライト成長へ至る過程を実時間かつ三次元的に可視化した。観察の結果、<110> および <112> 方向に成長するファセットデンドライトの発現・発達過程を明らかにするとともに、両方位において H 型の板状構造が共通して形成されることを確認した。
  • 石上 啓介, 隅谷 和嗣, 梶原 堅太郎, 加藤 涼, 木田 潤一郎, 丸山 涼, 上里 幸平, 杉山 将崇, 津川 嵩史, 塚本 晨, 田 ...
    2026 年14 巻2 号 p. 99-106
    発行日: 2026/04/30
    公開日: 2026/05/01
    ジャーナル オープンアクセス
     走査型X線後方散乱回折 (XBSD : X-ray Back-Scattered Diffraction) 顕微鏡システムを構築し、BL39XU を利用して一連の開発実験を行った。XBSD 法は、ナノ集光X線を試料に照射し、二次元検出器を用いてX線回折像を取得しながら試料位置を走査することで結晶構造情報を高速マッピングする手法である。本装置を用い、結晶方位情報に基づく結晶粒分布像を、計測中にリアルタイムで表示する方法を確立したほか、蛍光X線検出器を併用して XBSD 観察領域の元素濃度分布情報を同時に取得する計測システムを構築した。本研究では、主に Nd-Fe-B 焼結磁石試料に対して XBSD 測定を行い、結晶粒分布を取得した上で、結晶方位分布を可視化するための解析法について、その課題も含めて検討した。
  • 佐伯 盛久, 中西 隆造, 松村 大樹, 辻 卓也, 齋藤 寛之
    2026 年14 巻2 号 p. 107-112
    発行日: 2026/04/30
    公開日: 2026/05/01
    ジャーナル オープンアクセス
     パラジウムイオン Pd(II) 水溶液に紫外レーザーを照射した時のレーザー誘起微粒子化(LIPF)反応速度と塩化物イオン Cl の添加濃度との関係を、Pd K 吸収端での時分割X線吸収微細構造(XAFS)分光により調べた。XAFS データ解析より、LIPF 反応では吸収端近傍のエッジ幅が特徴的な時間変化をすることを見出した。そして、この原因を反応速度モデル解析に基づき議論した。
  • 上村 茜, 撹上 将規, 山延 健, 上原 宏樹, 氏家 誠司, 青山 光輝, 増永 啓康
    2026 年14 巻2 号 p. 113-116
    発行日: 2026/04/30
    公開日: 2026/05/01
    ジャーナル オープンアクセス
     本研究では、水素結合を考慮した分子設計を施した新規ポリウレタンとこれにイオン性を付与したポリウレタンを対象として、延伸過程における構造変化を追跡した。その結果、今回、検討した新規ポリウレタンでは延伸初期から配向度が大きく増大し、変形に対する構造変化を付与しやすいことが示唆された。一方、イオン性を付与した試料の延伸過程では配向度の上昇が抑制され、これに伴ってイオン凝集体が延伸方向に対して傾斜することが示唆された。
  • 大坂 昇, 三枝 瑠唯, 大坂 陸人, 留目 大輔
    2026 年14 巻2 号 p. 117-121
    発行日: 2026/04/30
    公開日: 2026/05/01
    ジャーナル オープンアクセス
     我々は、食品用高分子オレオゲルのゲル化機構を詳細に理解することを目的に、エチルセルロースと高純度の油脂や脂肪酸からなる溶液を対象に、小角X線散乱を用いて溶液中におけるエチルセルロース(EC)の構造解析を行った。まずは、油脂や脂肪酸との比較に汎用的な有機溶媒であるクロロホルムやエタノールを用い、クロロホルム中では EC がランダムコイル状に近く、良好な相溶性を示す可能性を見出した。一方、エタノールやオレイン酸(脂肪酸)中では、EC が会合して半屈曲性高分子状になり、それらがフラクタル凝集をしていることが示唆された。さらに、高いゲル化能を示すオレイン酸メチル(脂肪酸メチルエステル)やトリオレイン(油脂)中では、1 mg/ml の低い濃度においても 140 nm 程度の大きな凝集体を形成していることが示唆された。これらの EC の会合体や凝集体の形成は、EC と溶媒との相互作用の低下で促進されていると考えられる。
Section B
Section C
  • Hiroshi Fukui, Taishun Manjo, Daisuke Ishikawa, Alfred Q. R. Baron
    2026 年14 巻2 号 p. 159-161
    発行日: 2026/04/30
    公開日: 2026/05/01
    ジャーナル オープンアクセス
    We investigate how the energy resolution of a grazing incidence backscattering meV-scale monochromator is affected by surface treatment using plasma chemical vapor machining (plasma-CVM). This has been suggested to be less damaging to crystals than other combined etching/polishing processes such a mechano-chemical polishing (MCP). It was observed that the energy resolution improved slightly and became more uniform when plasma-CVM treatment was applied to a crystal finished using the MCP. However, it seems that the underlying crystal quality may have the largest impact on the resolution than plasma-CVM vs MCP.
Section SACLA
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