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飯島 澄男
セッションID: 1H36
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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カーボンナノチューブのユニークな物性はナノメートルサイズであることと大きな比表面積をもつことに起因する。本講演ではそうした表面・界面に関わる最新の研究を中心に紹介する。
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青野 正和
セッションID: 1H30
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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固体表面の元素分析と定量的な構造解析を同時に行なうために開発した直衝突イオン散乱分光法(ICISS)およびその発展型としての同軸型 ICISS(CAICISS)のこれまでの歩み、現状、将来展望について述べる。また、走査トンネル顕微鏡(STM)による原子操作、ナノ構造構築、化学反応誘起に関する初期の研究、その発展、ならびに今後の展望について述べる。これらの研究との関連において開発した、STM に基礎を置いたナノスケールでの物性計測法についても言及する。
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森田 清三
セッションID: 1H33
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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1986年のビニッヒらによる原子間力顕微鏡(AFM)の開発直後は、斥力が働く接触状態で測定が行われ、原子レベルの点欠陥は見えず「真の原子分解能」は無いと判断された。ここでは、1995年に、引力が働く非接触状態で、真の原子分解能測定が実現して以降、原子を見るだけでなく、原子の計測・識別・操作・組立がAFMで出来るようになるまでの、AFMの開発研究と、今AFMで何が何処まで出来るかについて紹介する。
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久保田 純
セッションID: 1A01
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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SFG法はピコ秒領域のパルス光を用いるもので、ポンプ光を用いることにより時間分解分光が可能である。金属表面に近赤外パルスを照射すると急激に表面温度が上昇するが、数ナノ秒後には拡散し初期温度に戻る。このような変化を与えた時の表面分子の挙動は表面反応の素過程を理解する上で興味深い。講演ではice/Pt(111)界面のエネルギー移動のダイナミクスやCO/N(111)のCOのサイト間移動について述べる。
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松本 吉泰
セッションID: 1A03
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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表面における化学反応を含む動的過程のコヒーレント制御の手始めとして、金属表面の吸着種の振動をコヒーレント励起し、その位相緩和過程をフェムト秒時間分解第二高調波発生によって観測した。対象とした系は、主にPt(111)表面に吸着した、アルカリ金属原子(K、Cs)である。アルカリ金属と表面間の伸縮振動がコヒーレントに光励起されるメカニズムをこの表面における金属表面の電子状態との関係で議論する。
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藤芳 暁
セッションID: 1A05
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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可視光のみを用いる新しい時間領域界面振動分光法(四次ラマン分光法)を開発した。本手法は偶数次(四次)の非線形光学効果に基づく手法であるため界面選択性を持ち、赤外光が不要であるためこれまで研究が困難であった液体-液体や液体-固体界面などへの高い適用性がある。本手法を用いて、大気-水溶液界面に存在するオギザジン色素からの振動コヒーレンスを選択的に観測することに成功した。
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宮前 孝行
セッションID: 1A07
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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親水性や生体適合性、摩擦、密着性など高分子表面の性質はその表面構造に起因するものが多く、その表面または界面構造を分子レベルで調べる分光法として和周波発生分光法(SFG)が注目されている。本発表では、高分子表面及びその上に酸化物薄膜を積層させた際の埋もれた界面での分子の挙動のSFGでの観測例をいくつか紹介し、SFGの有効性について議論していく。
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大内 幸雄
セッションID: 1A09
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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赤外_-_可視和周波混合分光法(IV-SFG)は2次の非線形光学過程を用いた表面・界面選択性を有する振動分光法として知られている。我々は、この手法をグリーンケミストリーや電気化学の分野で注目されているイオン液体の表面構造解析に適用し、気/液界面構造に特異な配列を見いだした。最近のIV-SFGによる液体表面の構造研究の例なども含めて報告する。
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越川 孝範
セッションID: 1B01
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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動的観察と種々の情報を得ることができる新しい表面顕微鏡LEEM/PEEMが注目されている。ここでは装置の性能向上を図るとともにLEEM/PEEMを用いた表面の動的な観察結果について実験結果を行ってきたのでその例を報告する。さらに電子光学系では原理的に除去ができなかった球面収差を焦点位置変調法という我が国で独自に提案された手法を放射光PEEMに適用し分解能を向上させる試みを行っている。
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上野 信雄
セッションID: 1B03
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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有機デバイスの性能はデバイス中の有機/無機界面の構造や電子状態に大きく依存する。この点に関連して、本公演では、無機基板上のフタロシアニンのミグレーション/拡散による薄膜ミクロ構造の消失やPTCDA上での金属原子の異方性拡散など、有機半導体薄膜の成長、分子拡散や有機半導体上の金属原子の振る舞いについて光電子顕微鏡(PEEM)、準安定励起原子電子放射顕微鏡(MEEM)によって研究した結果を紹介する。
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朝倉 清高
セッションID: 1B05
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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光学系、エネルギーアナライザーすべてを直線に配置して、表面の元素マッピングを行うことができるEXPEEM(energy-selected X-ray Photoemission Electron Microscopy)装置の開発について述べる。高エネルギーX線領域において、元素選別した1 micron m程度の像を得ることができるようになった。また、収差補正を可能にした多極子Wien filter型の開発を進めている。これにより、高感度、高分解能化を達成する。
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小林 啓介
セッションID: 1B07
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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文科省ナノテクノロジー総合支援プロジェクトの放射光による支援のためSpring-8では2つの異なる型の光電子顕微鏡を導入した。1つは静電レンズ型小型装置で(PEEMSPECTOR)主にはBL25SUに配置して、軟X線光電子顕微鏡としての広い利用を受け入れる。他は同じくELMITEC社のLEEM/PEEM-?システムでSpring-8の軟X線の特徴を生かした高度のナノテク利用に供する。
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安福 秀幸
セッションID: 1B09
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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我々は、SPring-8 BL15XUにおいて軟_から_硬X線の広いエネルギーに対応した光電子顕微鏡を開発している。硬X線に対応させることで、バルク敏感になりsub-surfaceの情報や最表面の状態に左右されずに試料の情報が得られるほか、深い内殻準位からの光電子をとらえることができて複雑な組成を持つ材料の化学状態分析が容易になる。本公演では高エネルギー放射光光電子顕微鏡の開発状況について発表する。
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板谷 謹悟
セッションID: 1C01
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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固液界面が関与する重要な学問分野あるいは工業的技術分野は、きわめて広く多岐にわたっている。固液界面の本質を理解しそれらを制御しようとすると、原子・分子レベルでの構造・反応に関する知識が必要不可欠である。これまでの固液界面現象が関与する諸分野は、膨大な間接的情報を基に、学問体系ないしは技術体系を構築してきた。本シンポジウムでは、液体の中で、それを直接観察する手段および研究について述べる。
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魚崎 浩平
セッションID: 1C03
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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金属や半導体表面への有機単分子層の形成による機能付与の研究が活発に行なわれている。ここでは固液界面反応による金表面へのチオール単分子層の形成と水素終端化シリコン表面のアルケンとの反応による単分子層形成について、電気化学、走査プローブ顕微鏡、赤外分光、エリプソメトリー、非線形分光、表面X線散乱などの手法を用いて詳細に検討した結果について報告する。
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藤平 正道
セッションID: 1C05
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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原子間力顕微鏡(AFM)の力-距離曲線は試料-探針間の相互作用について多くの情報を提供する。バルスフォースモードAFMはある一定の距離における力の面分布を与える。化学修飾等により探針先端の化学的性質を規定すれば、試料-探針間の化学的相互作用の面分布も可能にする。測定環境を大気中から液中に変えることにより、大気中で測定される付着力中の大きなキャビラリー力を除去できるので、化学識別がさらに容易になる。
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中戸 義禮
セッションID: 1C07
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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非線形ダイナミクスに基づく自己組織化によりユニークなナノ構造の自発的形成が起こる。これまでに我々は、Si表面における配向ヨウ素ナノワイアや銅ナノワイアの形成、n-TiO2表面における規則配列ナノ細孔の形成、電気化学振動反応に伴うパターン形成、金属電析と振動とのカップリングによるナノ超格子構造や金属格子の形成など、多くの興味深い例を見出してきた。これらの例を紹介するとともにその出現機構を説明する。
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逢坂 哲彌
セッションID: 1C09
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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電気化学的な手法を基本にナノテクノロジィーを利用して新しい機能性の材料創製を行っている。すなわち、磁気記録、半導体内部配線、電池、バイオセンサ等の分野への展開を紹介する。
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島田 敏宏
セッションID: P01
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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有機半導体の蒸着膜作製プロセスは高性能プラスチックエレクトロニクス素子の実現のために重要である。有機半導体分子の分子線をパルス化し、基板表面に照射する実験により、分子のマイグレーション、脱離、結晶核形成など、薄膜成長の基礎過程を明らかにする研究を行っている。この発表では、脱離分子の時間プロファイルを測定し、ステップの影響や表面化学修飾を行った基板の効果について得られた情報を報告する。
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高木 昭彦, 荒谷 直樹, 松本 卓也, 大須賀 篤弘, 川合 知二
セッションID: P02
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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12のポルフィリン環が共有結合により環状に結合した環状ポルフィリン12量体の環状構造は従来の分析手法では確認することが困難であったが、STMによる直接的観察によりそれを確認した。また、吸着した環状分子は部分的に高さが異なることが観察され、3つの異なる高さに分類された。これは、両隣のポルフィリン環との立体障害による単純なモデルで説明されることがわかった。
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楠原 秀昭, 小山 聖史, 石井 晃
セッションID: P03
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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実験によって得られたAg/Si(001)構造の解析を第一原理計算を用いて行った。低温で見られる構造と高温で見られる構造の両方について議論する。
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松本 匡史, 本多 洋介, 吉本 惣一朗, 犬飼 潤治, 伊藤 攻, 小松 紘一, 板谷 謹悟
セッションID: P04S
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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機能性薄膜材料への応用が期待されるフラーレンの様々な誘導体の単分子膜をAu(111)面上に作製し、水溶液中及び超高真空中においてその吸着構造をSTMを用いて解析した。その結果、各々の吸着構造は分子の形状および官能基の機能を反映している事がわかった。
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松本 充広, 井上 宏, 色川 勝己, 藤代 博記, 三木 裕文
セッションID: P05
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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スパッタとアニールを繰り返すIBA処理によって清浄化したInP(100)表面は、2×4構造を形成することが知られている。この2×4構造はこれまで様々なモデルが提案されているが、詳細な表面構造の決定には至っていない。そこで本研究では同軸型直衝突イオン散乱分光法(CAICISS)を用いて、表面構造の決定を試みた。
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宮田 伸弘, 松田 巌, 平原 徹, Marie D'angelo, 守川 春雲, 長谷川 修司
セッションID: P06
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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Si(111)表面上に1/3原子層のAgを吸着させてできる、(3×1)相と(6×1)相は、低温でc(12×2)相に相転移することが最近になって報告されている。しかしながら、c(12×2)相の原子構造についての直接的な知見はまだ得られていない。そこで本研究ではこのc(12×2)相の低温STM観察を行った。当日はSTM像とそれらから考えられる構造モデルについて報告する。
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須藤 孝一, 後藤 洋臣, 岩崎 裕
セッションID: P07
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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SrTiO
3(001)表面を加熱したときのステップの構造緩和の様子を走査トンネル顕微鏡(STM)を用いて調べた。ステップ分布の統計的評価を行い、ステップ間相互作用の距離依存性を明らかにした。また、加熱中の構造変化の様子をSTMでその場観察し、熱緩和過程での物質輸送のしくみについて考察した。
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蒲生 秀典, 蒲生西谷 美香, 中川 清晴, 安藤 寿浩
セッションID: P08
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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CVD成長させたダイヤモンドの表面化学吸着構造とその特異な電子親和性との関係を明らかにするため、種々の酸化状態と表面電位を高分解能X線光電子分光法及び走査型マクセル応力顕微鏡によりそれぞれ測定した。ダイヤモンド表面の酸化が進むとともに表面仕事関数は増大した。仕事関数は、表面吸着種が水素から酸素に変化することにより大きく変化するが、酸素の吸着構造の違いでは大きな差が見られなかった。
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田中 博郎, 中山 遥, 渡辺 一之
セッションID: P09
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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これまで仕事関数を小さくするには、表面に対して垂直に双極子モーメントを誘起させることがよいと考えられてきた。このためタングステン表面に異種原子を吸着させることによって、その仕事関数を小さくする実験が行なわれている。しかし吸着原子による双極子モーメントの向きが表面に対して水平なほど仕事関数が減少することが、近年実験から提唱された。その原因について本研究では第一原理計算を用いて解析を行なった。
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蒲生西谷 美香, 蒲生 秀典, 中川 清晴, 安藤 寿浩
セッションID: P10
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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酸化ニッケル薄膜表面の化学状態と表面電位を高分解能X線光電子分光法及びケルビンプローブ顕微鏡によりそれぞれ調べた。酸化ニッケル薄膜表面の酸化状態は、Ni、NiO、及びNi2O3が混在したものであった。酸化ニッケル薄膜の表面電位は、その酸化状態に依存して変化した。表面電位は表面電子状態であり、表面反応性の指標となりうる。ニッケル表面酸化状態制御による表面反応性制御の可能性が示唆された。
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工藤 宜之, 市川 能也, 田野倉 敦, 坂間 弘
セッションID: P11
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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Eu置換されたLa-214系銅酸化物に関する研究は今までバルク試料を用いて行われてきたが、本研究では様々なEu濃度xおよびキャリア濃度yの単結晶薄膜試料をレーザーアブレーション法により合成した。基板は主に薄膜面内に圧縮性歪みを与えるLaSrAlO4(001)単結晶を用い、合成された薄膜試料の電気抵抗率等の測定結果からエピタキシャル歪みが超伝導をはじめとする諸物性に与える影響を調べた。
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脇山 健太郎, 坂間 弘, 市川 能也, 田野倉 敦
セッションID: P12
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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La
2-XCe
XCuO
4(LCCO)の合成には低温焼成が必要であるためバルク試料の合成にはprecursor法を用いるなどされるが薄膜試料はレーザーアブレーション法により比較的容易に合成される。本講演では合成時の様々な条件を変化させて製膜条件を最適化し、Nd-Ce-Cu-O系などの他の電子ドープ銅酸化物と比較してその共通点や相違点を明らかにする。
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神代 悟, 清水 博司, 柳沢 啓史, 上野 明, 大島 忠平, 大谷 茂樹
セッションID: P13
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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本研究でNbB
2(0001)面上の炭素と硼素の混合膜の構造と電子状態を低速電子線回折(LEED)と角度分解光電子分光(ARPES)を用いて解明する。
ARXPSによる組成比とLEEDによる格子定数、及び他のデータからこの構造はBC
3膜であることを支持する。また基板との相互作用によってその電子状態が単層BC
3の電子状態からどのように変化するのか議論する。
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野口 智之, 中岡 紀行, 洗平 昌晃, 渡辺 一之
セッションID: P14
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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近年ナノスケールにおける様々な物性が調べられているが、その中で光学的な応答も興味ある性質の一つである。特にナノスケールでの光学応答は物質の構造やサイズに敏感であり、多くの研究がなされている。本研究では擬ポテンシャルを用いた時間依存密度汎関数法により、平面構造を持った有機分子の光学応答の第一原理計算を行い、分子サイズと光吸収スペクトルとの相関を明らかにする。
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細村 嘉一, 中山 隆, 長谷川 修司, 松田 巌
セッションID: P15
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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過去、長谷川研究室において4探針STMを用いたμmオーダーでの4端子電気伝導測定がSi(111)-7x7表面で行われた。本研究では、ラプラス方程式を差分法で数値計算することにより4端子電気伝導測定のシュミレーションを行った。シュミレーションの結果と、実験結果を比較することでSi(111)-7x7表面の電気伝導度を見積もる。当日は本データと解析の詳細を報告する。
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松田 巌, 平原 徹, 守川 春雲, ダンジェロ マリー, 小西 満, 長谷川 修司
セッションID: P16
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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Si(111)/3x/3-Ag表面上一価原子吸着系は高い表面電気伝導度が知られているが、その吸着サイトなどはまだ分かっていない。本研究では表面へのNa及びAg吸着に伴う(電子)構造変化をSTMと光電子分光で測定し、両者の比較からその詳細を調べた。その結果、吸着は原子の化学的性質よりもイオン半径などの物理的性質に支配されていることが分かった。当日は吸着種ー表面間の電子移動の詳細も含めて報告する。
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村田 威史, 酒井 雅, 成田 克, 末光 眞希
セッションID: P17
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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Si基板上GeナノドットはSi系光デバイスへの応用が期待される。デバイス応用に向けてドットのサイズ縮小及び密度増大を図るためにはC予備堆積が有効であることが知られているが、これをガスソースで行った研究はほとんどない。今回我々はC予備堆積をメチルシランを用いて行い、その吸着・分解・水素脱離過程を赤外吸収分光で調べた。メチルシラン吸着及びアニール後の表面状態と、その後形成されるGeドットとの関連を議論する。
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小川 浩二, 中西 康次, 難波 秀利
セッションID: P18
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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自由電子的な一次元電子状態を目指し,Cu(755)ステップ面上に種々のアルカリ金属を蒸着し一次元金属鎖作製を行う.構造を低速電子回折法(LEED),電子状態を放射光励起光電子分光法にて決定する.これ迄Cs・K・Naを蒸着したが,金属鎖相当の蒸着量で超斑点を示すほぼ同一のLEED像が観察された.LEED像に対応する実空間モデルの考察より一次元原子鎖構造は得られず,像を再現する超構造モデルを提案する.
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吉田 誠, 高柳 邦夫
セッションID: P19S
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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金、白金ナノ接点電流?電圧(I_-_V)特性が、非線形(I=aV+cV3)を示す報告がある。しかし、未だ原因は解明されていない。本研究は、金、白金以外に銀、銅ナノ接点I_-_V特性を調べた。非線形性はどれもc/a=0.35±0.1[1/V2]を示した。また、銅接点では、非線形、線形、共に計測された。これら結果は、不純物寄与だけでは説明できない。そこで、TEMを用い、形状効果の有無について調べた。
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田村 拓郎, 長谷川 剛, 寺部 一弥, 中山 知信, 阪本 利司, 砂村 潤, 川浦 久雄, 青野 正和
セッションID: P20
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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我々は、原子の移動を制御するデバイス「原子スイッチ」を開発してきた。原子スイッチの動作速度は、電子・イオン混合導電体表面における固体電気化学反応が律速過程になっていると考え、温度依存性を測定することで、活性化エネルギーを求めることにした。しかし、測定結果は、温度の上昇とともにスイッチング速度が遅くなるという、仮定とは逆の結果となり、スイッチング現象が単純には記述できないことが分かった。
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田上 勝規, 塚田 捷
セッションID: P21
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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ナノスケールの輸送の性質として、量子干渉効果による渦電流が知られている。多くの場合、縮退準位がフェルミレベルから離れており、net current としての明瞭な渦の観測は、非現実的と思われていた。しかし、ある種のナノグラフェンは、電子状態が都合よく制御され、渦の発生に理想的なことが分かったので報告する。また、その渦電流の空間分布は、反磁性電流の空間分布と類似しており、その機構について考察する。
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宮崎 誠, 杉本 和子, 内田 寛, 板谷 清司, 幸田 清一郎
セッションID: P22
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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数10nmサイズのカ_-_ボンブラック等の粒子を水や炭化水素溶媒に分散させ、ヤグレ_-_ザ_-_光による照射効果を検討した。一定時間の照射により気体が発生し一部の炭素が消失する。残渣はSEMにより観察した。照射波長や粒子サイズの効果を検討し、微小粒子上で進行している現象を解析し、まその材料科学的な意義を議論する。
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蒲生西谷 美香, 藤田 昭彦, 北條 賢治, 蒲生 秀典, 中川 清晴, 安藤 寿浩
セッションID: P23
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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アルコールなどの有機液体中において、カーボンナノチューブ(Carbon Nanotube; CNT)を合成する方法、固液界面接触分解法を開発した(特開2003-12312;PCT/JP02/06235)。本法における接触反応場の高い非平衡性により、煤などCNT以外の無定型炭素が生成する副反応が殆ど起こらず、高純度、高品質なCNTがわずか数分という高速で合成可能となった。
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土屋 範晃, 荻野 俊郎
セッションID: P24
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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アルコールを用いた化学気相成長(CVD)において、成長条件によるカーボンナノチューブの形態の違いを検討した。触媒と成長温度の組み合わせにより、単層ナノチューブ(SWNT)、多層ナノチューブ(MWNT)が選択的に成長し、また、カーボンナノコイルも高密度に成長しているのが観察された。 これにより、アルコールCVDにおいてSWNT、MWNT、ナノコイルの選択的成長が可能になり、カーボンナノチューブの形状制御に成功した。
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中川 清晴, 蒲生西谷 美香, 蒲生 秀典, 安藤 寿浩
セッションID: P25
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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遷移金属担持表面酸化ダイヤモンド触媒を用いて、炭化水素分解反応によるナ ノ炭素合成を検討した。メタン、エタンの低級炭化水素を原料として接触分解反応を 行った結果、カーボンナノチューブ、ナノフィラメント等のナノ炭素材料が高選択、 高収率で得られることが明らかとなった。
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武藤 国広, 荻野 俊郎
セッションID: P26
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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Si基板上のメサパターン間に架橋したカーボンナノチューブ上に真空蒸着により金属微粒子を形成させた。架橋したカーボンナノチューブに粒子を形成することにより、自由空間中に一次元のAu粒子を配列させることができる。これは、生体分子のナノ反応場として有用であると期待される。
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西田 義勝, 片山 厳, 山下 弘巳
セッションID: P27
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
会議録・要旨集
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フェノール樹脂_-_シリケートより調製したTi含有SiCナノ粒子を前駆体として酸化処理することで多孔質SiC上に酸化チタン光触媒を合成した。焼成温度に依存して酸化チタン種はアモルファス、アナタース、ルチルの結晶相を示した。合成した酸化チタン/SiC系は水中の希薄な有機汚染物(アルコールなど)の分解に光触媒活性を示した。
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近藤 尚明, 山本 貴博, 渡辺 一之
セッションID: P28
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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現実的な経験的ポテンシャルを用いて金属ナノワイヤーの熱的性質、構造安定性や熱伝導に関して分子動力学法の立場から計算した。
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唐戸 敏彦, 櫃岡 祥之, 星野 勝義
セッションID: P29
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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ナノ材料科学の口頭発表において、コバルトナノワイヤーの新規作製法を提案する予定であるが、本発表はその継続課題である。種々の分光学的手法および電気化学的手法を用いてコバルトナノワイヤーのキャラクタリゼーションを行った結果について述べ、口頭発表で述べた内容についてさらに詳細に検討する。
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深見 一弘, 多田 稔生, 中西 周次, 中戸 義禮
セッションID: P30S
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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非平衡・開放系において自己触媒反応と拡散が共役すると自発的に動的な時空間パターンが形成される。電析反応系においては反応の履歴が電極表面(固体表面)に残ることから動的な時空間パターンの固定化・記録することが出来る。そこで、我々はSnの電析反応における自発的な電位振動の機構解明と析出構造制御を試みた。その結果、電位振動と樹枝状結晶成長の共役により特異なLatticework構造の構築に成功した。
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永禮 三四郎, 佐川 穣, 仙名 保
セッションID: P31
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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水溶性タンパク質牛血清アルブミン(BSA)と難水溶性薬物インドメタシン(IM)のナノコンポジットを法によって調製した。BSA-IM間の相互作用をFT-IRを用いて検証した。また、同相互作用を評価する新たな方法としてカラムクロマトグラフィーを応用した手法を開発した。さらにレーザーのエネルギー密度や波長、ターゲットの調製方法などを系統的に変化させ、BSA-IMの相互作用を制御する指針を検討した。
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吉武 道子, Song Weijie
セッションID: P32
発行日: 2004年
公開日: 2004/11/08
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NiAl(110)およびCu_-_9Al(111)表面に、厚さ1_-_4nmのエピタキシャルアルミナ膜を成長させることに成功した。このアルミナ膜(絶縁体)_-_金属界面においては、絶縁体中のキャリア電子がほとんどないことから、バンドベンディングのような機構が働かず、界面でポテンシャルギャップが生じると予想される。UPS、XPS、ケルビン法を用いて界面のポテンシャル状態を測定した。
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