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俵 有央, 多田 朋史, 渡邉 聡
セッションID: P54
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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単一分子架橋系の伝導特性は盛んに研究されているが、そのコンダクタンスの実測値と計算値には定量的な差がある。溶液中での実験が多いのに対し、溶媒効果を取り込んだ理論計算はほとんどないことから、本研究では第一原理分子動力学法と第一原理非平衡グリーン関数法を用い、架橋分子周辺に水分子を実験に相当する密度で配置した状態での電流計算を行い、その計算結果に基づいて電気特性に及ぼす溶媒効果を解析した。
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山本 貞明, 水谷 武臣, 田中 賢, 伊藤 絵美子, Eniwumide Joshua Olakunle, 森田 有香, 角南 寛, 居城 ...
セッションID: P55
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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自己組織化結露水を鋳型とする製膜法で作製した、ミクロンサイズの孔が蜂巣状に規則的に並んだ表面構造を持つポリマーフィルム(ハニカム構造フィルム)表面で血管内皮細胞はフィルム細孔径に依存した特異的初期接着形態を示すことを見出した。ここでは原子間力顕微鏡を用いて培養中の接着形態の時間変化を観察し、特異的初期接着形態発現とフィルム細孔径との相関性解明を試みた。
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西河 丞, 白木 裕介, 新宮原 正三, 加藤 直彦, 吉田 亮
セッションID: P56
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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近年、ゲルを機能性材料へ応用しようとする研究が活発に行われるようになった。本研究では化学振動反応で知られているBZ反応をパターン化したゲル内部で起こさせ、その振動現象を観察した。また、ゲルのパターン条件を変化させて、振動現象のパターン依存性を調べた。
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吉川 佳広, 小山 恵美子, 都築 誠二, 藤原 享子, 三宅 晃司, 徳久 英雄, 金里 雅敏
セッションID: P57Y
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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ビピリジン誘導体の二次元構造を走査型トンネル顕微鏡で解析した。化合物中のアルキル鎖長の偶奇に応じて、異なる二次元構造が形成された。しかし、錯体を形成することにより、偶機効果は消滅して、全て同一の構造に収束することがわかった。したがって、分子間隔を厳密に制御するには、分子の長さだけでなく幅も同時に制御する必要があることがわかった。
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小澤 真一郎, 有賀 敦
セッションID: P58
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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ドーパミンなど、生体内に存在する化合物であり、これらは生体活動により増減する事が知られている。これらは通常の金電極上では不可逆な酸化還元反応を示す。金電極表面をカルボキシル基やアミノ基を有するチオール化合物の自己組織化単分子膜によって修飾し、機能化した。今回、これらチオール修飾金電極を用いた場合、ドーパミン、尿酸、アスコルビン酸がどのような電極反応を示すのかを検討した。
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池田 高之, 青木 隆仁, 大矢 剛嗣, 荻野 俊郎
セッションID: P59
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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タンパク質の吸着量は、基板表面の化学状態の影響を大きく受ける。
我々は、サファイア基板の同一表面上で、タンパク質の吸着量が違う二種類のドメインを発見した。
この結果は、この二つのドメインの化学状態が異なるためと考えられる。
そこで、本研究ではサファイア表面の化学状態を原子間力顕微鏡を用いて評価する。
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田中 悠太, 盛谷 浩右, 橋之口 道宏, 持地 広造
セッションID: P60
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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炭化水素鎖とベンゼン環を分子内に持つ、ジドデシルベンゼン(DDB)の吸着状態をSTMで観察した。試料は、DDBをシクロヘキサンで希釈した溶液をグラファイト上に滴下し、大気中室温下で乾燥させて調製した。STM観察は超高真空中(1.0×10
-8Pa)で行った。DDBの吸着構造は直線状とドット状の2種類観察された。講演ではDDBの吸着構造と下地グラファイトの原子構造の関係を中心に述べる。
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中路 雅登, 関口 博史, レハナ アフリン, 猪飼 篤
セッションID: P61
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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細胞骨格は細胞外からのシグナルに応答し、細胞の運動や接着、形態変化、細胞分裂など細胞の基本的な活動において重要な役割を果たしている。
本研究では、膜タンパク質から細胞骨格への力学的連鎖機構の解明を目指している。
今回、赤血球および脂質膜除去した赤血球を対象とし、原子間力顕微鏡探針を用いて膜タンパク質を引き出すことで、膜タンパク質を介した細胞骨格構成要素との力学的特性を評価した。
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田中 公貴, 平野 愛弓, 木村 康男, 庭野 道夫
セッションID: P62
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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本研究では分光学を用いたDNAセンサーを目指し、
多重内部反射型赤外吸収分光法によるDNA解析・検出に焦点を当てている。
実験では金薄膜を形成したSi基板上に多種塩基を成分とする一本鎖DNAを固定し、
相補的および非相補的DNAの反応性を赤外吸収分光(MIR-IRAS)を用いて追跡した。
そして、本解析法によるDNA間の選択性とセンサーとしての評価について検討を行った。
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田上 勝規, 塚田 捷
セッションID: P63
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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近年、原子間力顕微鏡(AFM)を用いた実験で、蛋白質を圧縮することにより、その硬さを調べることができるようになってきた。中でもフェリチンは、得られるフォースカーブが他の蛋白質とは異なる挙動を示すことが知られている。しかし、変形のメカニズムは良く分かっていない。そこで我々は、分子動力学計算により、圧縮時のフォースカーブ及び形状変化、また、温度や水の影響について研究を行っている。
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林 智広, 田中 賢, 山本 貞明, 下村 政嗣, 原 正彦
セッションID: P64
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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AFMを用いた接着力測定から、PMEA(血液適合性有り)-タンパク質間には接着がほとんど観察されないのに対し、PBA(血液適合性無し)-タンパク質間の接着力はPMEA-タンパク質間の接着力の30-100倍であることが明らかになった。シリカ、窒化シリコンなど様々な物質に対する接着力測定の結果から、PMEA-タンパク質間の相互作用は単純に疎水性・親水性相互作用、静電気的相互作用では説明できず、高分子表面、タンパク質表面の水分子が重要な役割を果たしていることを明らかにした。
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塚本 和己, 桑崎 誠剛, 山本 公子, 大谷 敏郎, 杉山 滋
セッションID: P65
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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我々は、AFM を用いて、カイコパキテン期染色体やヒト中期染色体の切断回収に成功している。しかし、回収率は90 %以上と高いものの、平均断片幅が250nm(カイコ染色体のゲノム量に換算すると500 kbp 程度)と小さいため、DNA 増幅が非常に困難となっている。そこで、我々はDNA増幅を容易にするため、AFMによる染色体切断回収幅の増大化を検討した。
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長尾 祐樹, 内藤 展寛, 湯上 浩雄
セッションID: P66
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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プロトン伝導性を有する新規ポリアミドを合成し、その薄膜化と電気伝導特性の検討を行った。石英基板上に150 nm程度の膜厚を有する薄膜を得ることが出来、その電気的特性は比較的高いプロトン伝導性を示すことがわかった。本発表では薄膜におけるプロトン伝導率の湿度依存性を中心に報告を行う。
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坂本 広明, 佐藤 江利子, 田中 裕行, 川合 知二
セッションID: P67
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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膜タンパク質を膜上に固定化するために、リポソームを展開してチャネルタンパクであるライセニンを固定化した基板を作製し、原子間力顕微鏡により液中観察したので報告する。
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サイド アブ, 宇野 秀隆, 三澤 宣雄, 手老 龍吾, 宇理須 恒雄
セッションID: P68
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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In infrared reflection absorption spectroscopy (IRRAS), metal or buried metal substrates in different sizes can be used for detection of biomaterials for which attenuated total reflection infrared spectroscopy (ATR-IR) can not be applied. However, the gap between the prism and the substrate surface is the main difficult technical point in this IRRAS system.
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町田 真一, 中山 泰生, 舟越 亮博, 三成 剛生, 塚越 一仁, 津波 大介, 木村 康男, 庭野 道夫, 野口 裕, 石井 久夫
セッションID: P69
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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ルブレンは光酸化の影響を受けやすく、その結果電気的・光学的特性が変化するということはこれまでにも報告されてきた。今回、我々は光酸化に伴うルブレンのイオン化ポテンシャルの変化を、光電子収量分光(PYS)により調べた。真空蒸着したルブレン薄膜を大気中で光照射することにより、そのイオン化ポテンシャルが大きくなることを確認した。また、単結晶について行った同様の測定結果についても議論する。
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杉山 滋, 塚本 和己, 桑崎 誠剛, 高橋 宏和, 末次 克行, 生川 潤子, 山本 公子, 大谷 敏郎
セッションID: P70
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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走査型プローブ顕微鏡(SPM)は、可視化のみでなく、探針により対象試料をナノスケールで移動、切断、採取するといった操作を行なうこともできる。我々のグループでは、このようなSPMの特性を応用し、新規なゲノム解析技術やタンパク質間相互作用検出手法の開発を進めている。本発表では、AFMにより切断回収したナノサイズ染色体断片からのDNA増幅と得られた塩基配列情報のゲノム解析への応用等について報告する。
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関口 博史, 森 泰啓, 猪飼 篤
セッションID: P71
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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アミノ酸が連なったひも状分子が折りたたまれて三次元構造を構築する蛋白質に関して,その力学物性を調べることは蛋白質を利用したデバイスを構築する,あるいはその機能を考える上で重要である.
本研究では原子間力顕微鏡の力学計測モードを用い,球状タンパク質であるフェリチン分子の押し込み計測を行った.その結果,分子の段階的な破壊を示唆するカーブを得た.計算シミュレーション結果と併せ,その起源について議論する.
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井口 史匡, 渡邊 佑介, 鶴井 隆雄, 長尾 祐樹, 佐多 教子, 湯上 浩雄
セッションID: P72
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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セルの大きさがμmオーダーのμ-SOFCの研究が近年多くの研究者等により行われている。500℃以下の中低温領域で酸素イオン導電体を上回る高い導電率を示すY添加BaZrO3ペロブスカイト型プロトン導電体は、μ-SOFCの電解質として適した材料であるといえる。しかし、薄膜化に際してその微細構造がどのように変化し、導電特性にどのような影響を与えるかについては不明な点も多い。本研究ではPLD法を用いてY添加BaZrO3のエピタキシャル薄膜を単結晶基板上に作製し、その微細構造、導電特性について研究を行った。
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寺内 信哉, 藤本 俊幸, 日置 昭治
セッションID: P73
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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我々は、平成15年度にEPMA分析用Fe-Cr(5-40%Cr),Fe-Ni(5-60%Ni),Fe-C(0.1-0.7%C)系合金認証標準物質15種の供給を開始した。今回は、実用材料であるステンレス鋼、インバー合金の認証標準物質の開発を行った結果を報告する。濃度偏析のない均一な合金標準物質を開発するために、合金の作製法を検討した結果、化学分析による質量分率の決定、およびEPMA測定によるミクロンオーダーの偏析や組成のばらつきを含む均質性の評価結果を報告する。
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白澤 徹郎, 林 賢二郎, 中辻 寛, 坂本 一之, 水野 清義, 小森 文夫, 田中 悟, 栃原 浩
セッションID: P74Y
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
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SiCは次世代半導体材料として近年特に注目されている。重要な開発課題の1つが良質な絶縁膜及び界面の作製である。本研究ではSiC(0001)上に秩序SiON超薄膜がエピタキシャル成長することを見出し、その結晶構造と電子状態を調べた。その結果、膜中と界面にダングリングボンドはなく、界面準位も存在しないことが明らかになった。SiCの界面問題の解消に非常に重要な物質となることが期待される。
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鈴木 篤, 佐藤 英樹, 梶原 和夫, 畑 浩一, 齋藤 弥八
セッションID: P75
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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プラズマ化学気相成長法によるカーボンナノチューブ成長制御
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桝 日向
セッションID: P76
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
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酸化技術の向上により直径10nm以下のSi量子ドットが作製されており、室温動作の単電子トランジスタへの応用が期待されている。
しかし、Si結晶の異方的な有効質量と伝導帯端の多谷構造に起因してSi量子ドットの電子状態の理論的な解析が遅れている。
有効質量異方性及び多谷効果を考慮に入れたSi量子ドットの多電子基底状態について報告する。
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阿部 正彦
セッションID: 3B01
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
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新規界面活性剤の化粧品への応用(仮)
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北野 宏樹, 山本 愛子, 丹羽 正直, 藤波 想, 中嶋 健, 西 敏夫, 内藤 幸雄
セッションID: 3B03
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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原子間力顕微鏡による毛髪の微細構造と物性の研究について
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梶浦 嘉夫, 伊藤 隆司, 篠原 佑也, 雨宮 慶幸
セッションID: 3B06
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
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マイクロビーム小角散乱によるヒト毛髪の構造変化解析
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寺部 一弥, 長谷川 剛, 中山 知信, 青野 正和
セッションID: 3B19
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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原子スイッチ一原子イオンの移動を利用したナノデバイス
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田中 裕行, 池田 朋宏, 竹内 正之, 新海 征治, 川合 知二
セッションID: 3B21
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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走査型プローブ顕微鏡を用いた実空間可視化・分光手法は、ナノテクノロジーやナノバイオロジーなど様々な研究分野において重要である。今回、界面に2次元結晶を形成することで知られているダブルデッカーポルフィリン錯体およびトリプルデッカーポルフィリン錯体のSTMによる高分解能STM可視化および分光を行ったので報告する。
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朝岡 秀人, 山崎 竜也, 社本 真一, Alguno Arnold, 後藤 成一, 末光 眞希
セッションID: 3B22
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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Ge/Siのヘテロ成長はその格子定数のミスマッチからストレスが発生し、そのストレスは半導体特性や、ナノドット成長機構に大きな影響を及ぼす。また表面ダングリングボンドにより再構成された表面構造は独自のストレスを示すと考えられる。我々は原子層オーダーの成長過程でストレスのその場測定を行い、ナノドット成長モードの変化に伴う明確なストレス緩和過程と、再構成表面の変化に伴うストレス遷移を実測した。
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西尾 隆宏, 安 東秀, 野村 淳士, 宮地 浩輔, 江口 豊明, 坂田 英明, 長谷川 幸雄
セッションID: 3B24S
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
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Si清浄表面上に原子層オーダーで膜厚が制御されたPbナノアイランド構造を表面科学的な手法により作製し、そのアイランドの超伝導特性を走査トンネル分光法を用いて低温・磁場下で測定した。超伝導ギャップ測定とゼロバイアスコンダクタンス(ZBC)のマッピングを行うことによって、アイランドのサイズに依存したZBCの分布が観察がされ、さらにアイランド内部でもZBCの変化が観察されたので報告する。
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西山 文貴, 横山 崇, 上門 敏也, 横山 士吉, 益子 信郎
セッションID: 3B25S
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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異なる電子状態を持つポルフィリン環を組み合わせることで、単一分子ダイオード性が実現することを期待し、STM/STS観察を行った。STM像のバイアス依存性から、一方がドナー型、もう一方がアクセプタ型となる分子ダイオード的な電子状態であることを明らかにした。さらに、STSにより各々の電子状態を定量化し、ドナー部とアクセプタ部のずれが約0.5eVであることが分かった。
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石塚 景, 岩崎 琢磨, 青木 良太, 石川 豊
セッションID: 3B27
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
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カーボンナノチューブの合成法としては、大量合成が可能なCVD法が実用上有望と考えられているが、炭素原料に可燃性、爆発性、毒性のある気体を用いたり、加熱のために電気炉が必要で簡便な方法とは言えず、中学や高校の理科実験室でナノチューブの合成を行うのは難しい。我々は、サンドペーパーでスクラッチしたNi板を、卓上ガスコンロの炎にかざすだけの非常に簡便な方法を試み、多層ナノチューブの生成を確認した。
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下山 巖, Li Xiaolin, 嶋田 行志
セッションID: 3B28
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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化学気相蒸着法により、石英単結晶表面のステップ列に沿って配向した単層カーボンナノチューブが得られる事が報告されている。その配向メカニズムを調べるためラマンスペクトルの偏光依存性を測定し、Gバンド内に異なる大きさの偏光依存性を示す成分を観測した。ストークスとアンチストークススペクトルの比較などから観測されたGバンドの偏光依存性の違いが半導体・金属ナノチューブの配向の違いに起因する事を提案する。
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菊地 真由子, 中川 清晴, 蒲生 秀典, 安藤 寿浩, 蒲生西谷 美香
セッションID: 3B29
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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本研究では、ダイヤモンド-繊維状ナノ炭素材料複合体の接合界面を高分解能電子顕微鏡により観察した結果を報告する。ダイヤモンド-繊維状ナノ炭素複合体は、ダイヤモンド担持8族遷移金属を用いた低級炭化水素の接触分解反応により合成を試みた。触媒金属の種類により、成長した繊維状ナノ炭素とダイヤモンドの接合界面がどのように異なるかを調べた。
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坂本 友和, 邱 建超, 田仲 圭, 吉村 雅満, 上田 一之
セッションID: 3B30S
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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マイクロ波プラズマ支援気相成長法(MPECVD)によりSi基板上にPd内包CNTを合成した.アルミナバッファー層を用いた触媒調整により、CNTの直径や密度を制御することに成功した。CNT評価法として、SEM,TEM,AFM,XPS,ラマン分光法を用い多角的に解析し,Pd Filled 成長モデルを提案する.得られた知見はプローブ顕微鏡探針等へのアプリケーションにおいて極めて重要な結果といえる.
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小野 佑樹, 大矢 剛嗣, 荻野 俊郎
セッションID: 3B31
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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本研究では原子間力顕微鏡を用いて架橋カーボンナノチューブの構造を制御することを狙いとしている。架橋部分のカーボンナノチューブは基板表面の影響を受けないために、基板表面においても気体や液体など周囲の環境のみに依存した応答を示す。その性質を利用した溶液中でのセンサー応用などに向けて研究を行っている。
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益城 孝行, 田上 英人, 滝川 浩史, 長谷川 祐史, 瀧 真, 熊谷 正夫, 神谷 雅男
セッションID: 3B32S
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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ニー状およびY字状フィルタードアーク蒸着装置(knee-FAD,Y-FAD)を用いて,金属および金属窒化物薄膜を作成し,同装置の機能評価を行った。また,特にY-FADでは,多元窒化物膜(TiAlN,TiAlCrSiN)の成膜を行い,膜質の分析を行った。
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藤本 憲宏, 池田 勝佳, 魚崎 浩平
セッションID: 3C01S
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
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金属表面上に吸着した単分子膜の構造・物性は様々な手法によって評価されている。その手法の一つであるラマン分光では、平坦な金属表面上への適用が難しいことが問題となっていた。われわれはギャップモードによるプラズモン励起を利用することで、従来困難であった金属単結晶表面上の単分子膜のラマン散乱を観察可能とし、様々な金属サンドイッチ分子膜について評価を行ったので報告する。
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柳沢 雅広, 本間 敬之, 逢坂 哲彌
セッションID: 3C02
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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Si針からのラマン散乱光強度を測定したところ、先端近傍から単位面積当たり平面の数~数十倍の強度のラマン散乱光が観察された。本現象のメカニズムを探るため、FDTDによる光の電界強度計算を行ったところ、Si内で発光したラマン光が針先端に導波・集光することが明らかになった。
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池田 勝佳, 藤本 憲宏, 魚崎 浩平
セッションID: 3C03
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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表面増強ラマン散乱ではしばしばラマン不活性な振動モードが観察される。原因のひとつとして傾斜電場の効果があると考えられているが、粗い金属表面での増強ラマン測定では議論が困難である。そこで平滑な金属単結晶表面の単分子膜についてギャップモード誘起ラマン測定法を用いて傾斜電場の効果を調べた。また、ハイパーラマンとの比較による検討も行ったので報告する。
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池滝 慶記, 渡邉 武史, ボコル ナンドール, 藤井 正明
セッションID: 3C04
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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2色レーザー光を用いたナノ空間超解像蛍光計測法を確立した。この計測法で得られる画像特性を評価するために、2次元点像分布関数とコントラスト伝達関数を測定した。その結果、可視光でも100nmの構造体を明確に空間分解できることがわかった。すなわち、本計測法の空間分解能は、光学的回折限界を突破していることを示している。
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伊藤 未希雄, 野口 秀典, 魚崎 浩平
セッションID: 3C05S
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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イソシアニド(R-N≡C)は分子デバイスのビルディングブロックとして期待されている分子であるが、その固体表面での分子層の形成、構造、反応など基礎物理化学的な情報が不十分である。本研究では高感度な界面の振動分光法である和周波発生分光法により種々の金属基板上に作製したイソシアニドの自己組織化単分子層の測定を行ない、分子層の構造や配向について検討した。
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簑輪 寛, 野口 秀典, 武富 直之, 鎌田 晃輔, 冨永 大輝, グン ジエンピン, 長田 義仁, 魚崎 浩平
セッションID: 3C06S
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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低摩擦性ゲルは生体軟骨と同程度の低摩擦性を示す。この低摩擦性は表面の水が関係していると考えられている。本研究は、低摩擦性ゲル/固体接触界面における水の構造を明らかとし、低摩擦性との関係を解明することを目的として行った。低摩擦性ゲルを未修飾石英、もしくは種々の有機分子で修飾した石英に接触させ、加圧による界面水の構造変化を界面和周波発生分光法により検討した。
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八木 一三
セッションID: 3C08
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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不斉表面を評価する手法として最近、二次非線形分光が注目されている。本研究では種々のキラル表面を可視ー可視または可視ー赤外和周波発生分光法により評価した結果について報告する。特に、測定時の偏光による影響について詳細に検討を行った。
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熊谷 崇, 八田 振一郎, 奥山 弘, 有賀 哲也
セッションID: 3C09S
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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Cu(110)表面における水の単一分子の挙動についてSTMを用いて研究した。トンネル電子によって水分子のホッピングを誘起でき、このホッピングの電圧および電流量に対する依存性を定量的に調べた。さらに比較的高いエネルギーのトンネル電子の注入により水分子が解離しOHが生成し、これはさらにOまで解離させることが可能であることを見出した。STM像の解析から水およびその解離生成物の吸着サイトを決定した。
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森田 明
セッションID: 3C10
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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これまでに、走査型トンネル顕微鏡 、低速電子線回折を用いてCu(001)面上でのL-セリン分子の吸着構造の検討が行われてきた。しかし、L-セリンの官能基の配向などは明らかになっていないため、この吸着状態の詳細も議論しがたい。そこで、赤外吸収分光による官能基の配向の情報と、昇温脱離法による見かけの吸着エネルギーを用いて自己組織化構造の詳細について検討した。
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松林 宏明, 高岸 洋一, 本同 宏成, 久保 貴資, 中田 俊隆
セッションID: 3C11
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、アルコール異性体の構造力測定を行った。そこから、液体構造の相転移のメカニズムを探った。
マイカ/液体アルコール系の固液界面の液体構造は、その温度によって変化する。しかしその転移メカニズムはまだわかっていない。そこで我々はAFMを用いてアルコール異性体の構造力を測定し、アルコール分子の構成要素、炭素鎖(疎水性)と水酸基(親水性)がそれぞれがどのように転移に影響を及ぼすか、考察した。
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永松 伸一, 片岡 隆史, 青木 健, 解良 聡, 奥平 幸司, 藤川 高志, 上野 信雄
セッションID: 3C12
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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金属フタロシアニンは、中心の3d遷移金属の種類によって異なる物性を示す。マンガンフタロシアニン(MnPc)は、他の3d遷移金属と異なり最高被占軌道(HOMO)が金属の価電子軌道を含むとされているが直接的な解析手法は限られており一般に困難である。本研究では、多重散乱理論を用いて、金属基板上に物理吸着したMnPcからの光電子放出の角度分布の理論計算を行い、分子軌道に依存した光電子放出の角度分布よりその電子状態や分子配向に関する議論を行う。
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木村 隆, 福島 整, 田沼 繁夫, 田澤 豊彦, 塚本 一徳
セッションID: 3C21
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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電子線励起超軟X線分光分析装置の開発
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島 政英, 堤 建一, 田澤 豊彦
セッションID: 3C23
発行日: 2007年
公開日: 2007/11/01
会議録・要旨集
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XPSを用いた化学結合状態分析では、ピーク半値幅が重要なパラメータである。しかし、絶縁物試料を測定すると帯電の影響により、ピーク半値幅が広がるため、中和銃などを用いて補正を行う。しかし、その際の中和条件が適切かどうかを判断するのは、かなりの経験を要するのが現状である。今回、中和銃を用いながら正の試料バイアスを印加することで、簡単に最狭のピーク半値幅が測定できる方法について報告する。
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