口腔・咽頭科
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10 巻 , 3 号
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  • 深瀬 滋, 太田 伸男, 稲村 和俊, 青柳 優
    1998 年 10 巻 3 号 p. 297-305
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    OK-432嚢胞内注入療法は手術の難しい嚢胞状リンパ管腫の治療法として開発されたものであり, 現在本疾患の第一選択の治療法になりつつある.われわれは本法を10例のガマ腫患者 (口腔底型: 5例, 顎下型: 5例) に施行した.その結果, 全例でガマ腫の消失・縮小が認められ, 治療局所に瘢痕等の形成は全く認められなかった.副作用として, 注入局所の疼痛と発熱 (37~39℃) が認められたが鎮痛解熱剤の投与にて数日以内に消失した.最初は数日間の入院にて治療を行ったが, 安全性が確認された後は外来通院にて治療を行うことが可能であった.OK-432嚢胞内注入療法はガマ腫に対しても, 安全かつ極めて有効な治療法であることが確認された.
  • 横山 純吉, 志賀 清人, 西條 茂
    1998 年 10 巻 3 号 p. 307-313
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2011/03/01
    ジャーナル フリー
    頸部リンパ節腫張をきたす疾患は癌のリンパ節転移など種々あるが, 稀ながら結核性リンパ節炎もあり注意を要する.塗沫染色, 培養などの従来法による診断には4~8週間要する上に, 診断困難な場合も多い.穿刺し, 採取した検体のribosomal RNA (rRNA) を増幅し, 迅速に結核性リンパ節炎と診断できた一例を報告する.PCR法による結核性リンパ節炎の診断の報告はあるが, rRNAの増幅による結核性リンパ節炎の診断例の報告はない.又, 口腔底癌の術後の喀痰よりPCR法によりM.aviumを迅速に診断し早期に治療できた一例を報告する.入院時に抗酸菌感染症を認めなくても, 拡大手術や化学療法を契機として非定型好酸菌症の出現する場合もあるので注意が必要である.
  • 大西 将美, 鈴木 智雄, 伊藤 八次, 宮田 英雄
    1998 年 10 巻 3 号 p. 315-319
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    確定診断までに苦慮した, 25歳女性の咽喉頭サルコイドーシス症の1例を報告する.右顎下部の有痛性腫脹を主訴として他院より当科に紹介され受診した.右扁桃の腫脹が顕著で, 喉頭ファイバーでの観察にて舌扁桃と喉頭蓋の腫脹も顕著であった.肉眼所見より扁桃周囲膿瘍などが疑われたが抗生物質には抵抗性を示したため, 右扁桃の生検を行い, 2回目の生検で乾酪壊死を伴わない類上皮細胞性肉芽腫を認めサルコイドーシスと診断された.胸部X線で肺野や両側リンパ節腫脹などの異常認めなかったが, 心筋シンチで心サルコイドーシスを疑われた.治療はステロイドが著効を示し現在他大学病院で経過観察中である.
  • 北原 民雄, 藤原 裕樹, 垣鍔 典也, 愛宕 利英, 牧本 一男, 竹中 洋
    1998 年 10 巻 3 号 p. 321-326
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    睡眠時呼吸障害患者の上気道形態は, 以前よりCephalometry・CT法・中咽頭計測法等の2次元平面上で検討されてきた.しかし, 上気道形態を検討するに際し, 3次元的に解析することが実際的であるにもかかわらず, その報告は少ない.
    そこで, 今回我々は3D MRI法を用いてSRBD患者8名と正常者17名の上気道容積を測定し比較検討した.
    その結果, 上気道容積に差は見られなかったが, 上部中咽頭でSRBD患者の方が正常者に比べて有意に容積が小さかった.また, 3D構築画像で両者の上気道形態を比較した場合においても, 上中咽頭境界部で同様の傾向が視覚的に認められた.
    以上より, 3D MRI法は容積測定及び視覚的検討に勝れており, かつSRBD患者の診断と治療に有用な指針を与えるものと考えられた.
  • 中川 渉, 畑 邦彦, 加瀬 康弘, 飯沼 壽孝
    1998 年 10 巻 3 号 p. 327-332
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    1996年5月から1997年9月までに当科において経験した口腔底膿瘍・蜂窩織炎の9症例について報告した.初診時の主症状は顎下部腫脹, 嚥下障害が多くみらた.原因疾患は下顎歯からの歯性感染が多いが, 他の近接臓器からの感染波及によるものも存在した.口腔底間隙から他の深頸部間隙への進展を4例に認め, より重篤な感染症を引き起こす可能性が示唆された.33%は保存的治療のみで治癒した.気道狭窄症状がある場合と抗生剤投与で改善しない場合は外科的治療の適応である.
  • 小泉 富美朝, 尾矢 剛志, 酒井 剛, 渡辺 行雄
    1998 年 10 巻 3 号 p. 333-337
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    糖尿病経過中に発症した扁桃病巣敗血症の1剖検例を報告する.症例は73歳, 男性で, 発熱と肝機能障害で入院.4日後に肺機能不全をきたし, 心肺蘇生を行うも回復せず, 死亡.
    剖検の結果, 肉眼的に肝右葉および超栂指頭大に腫脹した口蓋扁桃には多数の膿瘍を形成し, 右肺上葉の出.血性梗塞と感染脾 (120g) を認めた.また肝および扁桃膿瘍部の培養によりKlebsiella pneumoniaeが同定された.組織学的に肝および扁桃膿瘍部には無数のグラム陰性桿菌が証明された.また扁桃被膜周囲の静脈内には好中球浸潤の強い線維素血栓を認め, 同様の血栓は肺動脈枝, 肝, 心筋内小静脈に認められた.膵にはラ島の硝子化, 腎糸球体には軽度の糖尿病性腎症を認めた.また両側に胸肋鎖骨間骨化症が認められた.本例は糖尿病を基礎として病巣扁桃にKlebsiella pneumoniae感染による敗血症をきたした症例と結論された.
  • 井上 俊哉, 辻 裕之, 岸本 麻子, 白石 修悟, 中川 のぶ子, 井野 千代徳, 山下 敏夫
    1998 年 10 巻 3 号 p. 339-343
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    小児の顎骨に発生した骨肉腫を2例経験したので, 臨床経過および治療法につき文献的考察を含めて報告する.症例1は13歳, 男性.上顎骨骨肉腫の診断にて, 化学療法, 放射線療法の後, 眼窩内容を含む拡大上顎全摘術を施行.有茎頭蓋骨外板および遊離腹直筋皮弁にて再建した.症例2は15歳, 男性.下顎骨骨肉腫の診断にて, 化学療法の後, 副咽頭腔, 咀嚼筋群を含む下顎骨半切術を施行.人工関節頭付下顎再建プレートおよび遊離腹直筋弁にて再建した.現在まで腫瘍の再発なく, 整容性および機能的に満足できる状態である.
  • 本杉 英昭, 伊藤 宏文, 橘 昌利, 高橋 直樹, 大野 一人, 永田 博史, 今野 昭義
    1998 年 10 巻 3 号 p. 344-349
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    線維素性唾液管炎2例について病理組織学的検討を加えて報告した.第1例はIgE高値, RASTでハウスダスト, カンジダ陽性であり, 第2例では, 鼻過敏症状を有し, 末梢血好酸球数は10%とやや高値を示した.また, 第2例において摘出した顎下腺の病理組織像では, 導管周囲に著明な好酸球, リンパ球の浸潤, リンパ濾包の形成を認めた.導管上皮内および, 線維素塊内にも多数の好酸球, Tリンパ球が存在していた.以上より線維素性唾液管炎への1型アレルギーの関与が示唆された.
  • 松谷 幸子, 青葉 道子, 桜田 隆司, 堀田 修
    1998 年 10 巻 3 号 p. 351-357
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    腎生検にてIgA腎症と診断され, 扁摘を施行したIgA腎症患者98例について扁摘後7日目まで尿所見の変化を早朝尿で観察した.早朝尿が術前と比べ1ランク以上悪化したのは56%で, 大部分は尿潜血の悪化を伴った.術後, 尿潜血・尿蛋白とも悪化している状態にある症例が多かったのは2病日目だった.尿中1ccあたりの赤血球数・尿中マクロファージ数も術後2から4日目に最も増加した.尿中マクロファージ並びに末梢血単球についてフローサイトメトリーにて解析したところCD16陽性細胞の割合の著明な増加を尿所見の増悪時に一致して認めた.誘発テストでもCD16陽性単球の割合の明らかな増加が認められた.
  • 堤 俊之, 松本 あゆみ, 山下 敏夫, 岸本 麻子, 中川 のぶ子, 井野 千代徳
    1998 年 10 巻 3 号 p. 359-366
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    舌痛症と咽喉頭異常感症とは共に心因性要素の強い疾患とされているが, 両者の間には微妙な違いがあることに気付き本研究を行なった.舌痛症は咽喉頭異常感症に比して高齢者に多く, 病悩期間が長い症例が多かった.唾液腺機能では低下例が多く, 唾液中のCandida検出率とその密度は高かった.セレナールの有効率は低く, 特に高齢者の舌痛症には無効例が多かった.筆者ら舌痛症を解く鍵は高齢にあると考え, 症例によっては中枢性舌痛症とも言うべき疾患の存在を考えている.
  • 稲見 親哉, 上田 範子, 横内 載子, 高野 信也, 荒牧 元
    1998 年 10 巻 3 号 p. 367-371
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    今回我々はオスラー病の3症例の口腔内所見を報告した.症例はすべて女性であり, 年齢は54歳, 67歳, 73歳であった.3例とも反復する鼻出血を主訴として来院した.全例に鼻中隔, 下鼻甲介の血管拡張が認められた.同時に口腔咽頭粘膜, 舌および口唇に血管拡張が認められた.前胸部の血管拡張像と肺動静脈瘻が認められた症例があった.また, 手掌の血管拡張像が認められた症例もあった.反復する鼻出血症例を診察する際, オスラー病に特徴的な血管拡張像を確認する必要がある.よって, 鼻腔内のみでなく口腔咽頭粘膜や皮膚の観察が重要である.
  • 白石 由里, 山下 敏夫, 岸本 麻子, 中川 のぶ子, 松本 あゆみ, 井野 千代徳
    1998 年 10 巻 3 号 p. 373-379
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    下口唇腺の味覚分泌能について筆者らが開発した小唾液腺機能試験紙を用いて測定した.その結果, 小唾液腺は弱い味覚刺激では殆ど分泌亢進は見られないが, 強い味覚刺激では明かな分泌亢進が認められた.その分泌亢進も刺激後5分では殆ど消失していた.口内乾燥感を有する症例での検討では, 安静時には分泌を行なっていない唾液腺が存在し, それらの幾つかは強い味覚刺激によって分泌を行ないその状態は刺激5分後も持続していた.この事実は, 口内乾燥感患者に対してレモン果汁等による治療の可能性を示唆するものと考えている.
  • 柿本 晋吾, 立川 拓也, 福武 知重, 吉村 匡史, 山下 敏夫, 中山 尭之
    1998 年 10 巻 3 号 p. 381-385
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    唾石症は, 一般的にほとんどが顎下腺に発生するとされ, 耳下腺, 舌下腺に発生することは, 稀である.今回我々は耳下腺唾石の1症例を経験したので報告する.症例は41歳女性で3年来の反復する右耳前部腫脹, 硬結を主訴に受診した.シアログラフイー, CTにてステノン管に石を確認, 耳下腺唾石症と診断し, 手術を施行した.術後唾液瘻, 顔面神経麻痺を認めず, 経過良好で現在まで再発を認めない.若干の文献的考察を加え報告する.
  • 佐々木 邦, 谷垣内 由之, 馬場 廣太郎
    1998 年 10 巻 3 号 p. 387-392
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    17歳男性の舌根部神経鞘腫を経験した.過去64年間の舌神経鞘腫の報告例について集計し, 以下の結果を得た.1) 10代の女性に多く, 男女比は1: 1.2であった.他部位の神経鞘腫に比べ, 平均年齢は低く, 早期に症状が出現し来院するためと思われた.2) 舌を舌尖, 舌下, 舌背, 舌縁, 舌根部の5つの部に分けると, その発生部位はそれぞれ20%前後と明らかな差はなかった.3) 腫瘍最大径は20~24mmの報告が多かったが, 自験例では約3ヵ月の病悩期間で35mmと比較的発育が急速であったと考えられた.4) 外科的摘出が最善の治療法であり, 自験例も含めて再発の報告例はみられなかった.
  • 三沢 逸人, 岩垣 俊憲, 大森 ゆかり
    1998 年 10 巻 3 号 p. 393-403
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    慢性扁桃炎に対するロキシスロマイシン (商品名ルリッド®以下RXMと略す) 少量療法の臨床効果を, 試験群 (1/2群) としてRXM150mg/日 (分1), 対照群 (通常群) としてRXM300mg/日 (分2) を無作為に割り付け, 各々4週以上投薬することによって比較検討した.
    投薬終了後の全般改善度は, 有効以上が試験群において21例中16例 (76.2%), 対照群において19例中12例 (63.2%) であり, 両者の有効性の問に有意差を認めなかった.
    以上よりRXM少量療法の効果の主体は, 免疫調節作用などマクロライド特有の抗菌力以外の効果に起因するものと推論した.RXM少量療法は咽喉頭異常感を訴える慢性扁桃炎患者の治療に有用であると言える.
  • 加藤 久幸, 桜井 一生, 馬場 錬, 宮城島 正和, 高須 昭彦, 岩田 重信
    1998 年 10 巻 3 号 p. 405-409
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    基底細胞腺癌は低悪性度腺癌の1つであり主に耳下腺に見られる稀な疾患である.今回我々は上咽頭小唾液腺由来の基底細胞腺癌の1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告した.症例は66歳男性, 主訴は左難聴.鼻咽腔ファイバー上にて直径約2cmの白苔に覆われた有茎性腫瘍が左耳管隆起に認められた.腫瘍生検にて基底様扁平上皮癌と診断され, 放射線治療71.2Gy, 5-FU5000mg投与したが腫瘍は縮小するも残存したため, 軟口蓋横切開によるアプローチにて腫瘍摘出術を行った.摘出標本より基底細胞腺癌と診断された.術後15ヵ月経過しているが局所再発, 遠隔転移は認めていない.
  • 山田 弘之, 加藤 昭彦, 石永 一
    1998 年 10 巻 3 号 p. 411-417
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    山田赤十字病院耳鼻咽喉科において1989年から1996年の8年間に治療を行なった口腔癌新鮮例44例を合併症・治療関連死を中心に検討した.原発巣再発が10例に, 頸部再発が4例に認められ, 1996年12月までに死亡が確認された症例は19例であった.治療関連死は4例に認められ, 2例は術後の急性腎不全であったが, 術前の腎機能は正常であった.1例は術後の急性膵炎で, 既往もなく術前の評価ではその発生を推測し得なかった.1例は放射線治療による口腔・咽頭痛から生じた喀痰排出障害から重篤な肺炎を併発したものであった.治療関連死を防止するためには, 術前の入念な心・肺・腎機能検査と内科医・麻酔科医との相談, 術後の慎重かつ頻回の機能検査が最低限必要である.
  • 福井 順子, 河野 えみ子, 奥平 咲絵, 寺村 重郎, 井野 千代徳, 山下 敏夫
    1998 年 10 巻 3 号 p. 419-425
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    うがい薬はかぜ症候群, その他の口腔疾患の治療と予防に広く使用されており, その有効性についてはよく知られている.しかし, 使用方法についてはあまり検討されておらず, 各人各様に行なっているものと思われる.そこで患者が実際にどのようなうがいを行なっているか, ポビドンヨード含嗽剤を用いて調査し, 現在提唱されているマニュアルと比較した.その結果, 患者は規定の3~6倍薄い希釈液を用い, 短い時間でうがいを行なっていた.うがい方法については, 多くの患者が咽頭部分にうがい液が行き渡る咽頭型のみのうがい方法であった.これらの事実はうがいの有する機械的除菌作用と殺菌作用とが有効に活かされていないことを示している.その他, 現在提唱されているうがいの方法にも幾つか問題のある事が解り, 筆者らの目的である『有効なうがい方法の確立』に良い手がかりとなった.
  • 藤田 宏明, 奥野 敬一郎
    1998 年 10 巻 3 号 p. 427-431
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    口蓋扁桃嚢胞は比較的頻繁に出現する病変であることがわかってきたが, 何らかの臨床症状を呈する巨大な嚢胞は現在でも稀である.我々は巨大な口蓋扁桃嚢胞の1例を経験したので報告する。
    患者は74歳の男性であり, 咽頭違和感を訴え来院した.左口蓋扁桃下部より発生した広基性の黄白色の嚢胞を認めた.嚢胞と一塊に左口蓋扁桃摘出術を行った.
    摘出した嚢胞は2.7×2.3×2.3cmで, 黄白色粘性の液体を含んでいた.
    病理組織学的に, 嚢胞は扁平上皮に被覆され, その内容物は好酸性の堆積物であった.陰窩は拡大し炎症細胞や菌塊を入れたものがあり, また嚢胞状に拡張し同様の堆積物を含むものもあった.このことから, 炎症を起点とし陰窩が閉塞し形成された嚢胞と診断した.
    本邦における口蓋扁桃嚢胞の報告例をまとめ, 成因について若干の考察をくわえた.
  • 光澤 博昭, 菊地 一也, 小林 一豊
    1998 年 10 巻 3 号 p. 433-438
    発行日: 1998/06/01
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    市立函館病院での4年間における救急外来受診患者数は49, 141人であり, このなかで口腔咽頭領域の救急患者は772人をしめた.
    口腔咽頭領域の救急疾患としては炎症性疾患が482人, 異物134人, 外傷124人, その他32人であった.口腔咽頭領域の救急疾患は多岐に及び, その診療にあたっては呼吸, 摂食, 発声機能面, 審美面にも充分な配慮した治療が必要である.
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