1. 粘膜に生じた発疹を粘膜疹という.粘膜疹の主な基本形態には,斑,プラク,丘疹,結節,腫瘤,小水疱,水疱,膿疱,びらん,潰瘍,萎縮などがある.
2. 口腔粘膜の粘膜疹の基本形態を理解し,粘膜疹の出現部位,出現状態を肉眼的に観察することは,口腔粘膜疾患の診断上大切である.
3. 口腔粘膜疾患の診断・治療にあたっては,病変が口腔粘膜の粘膜上皮と粘膜固有層のどの部位に,どのような変化がおこっているのかを観察することが重要である.
4. 肉眼所見から病理組織所見をイメージできることは,口腔粘膜疾患のより確実な診断と治療のために有用である.
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