口腔・咽頭科
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28 巻 , 2 号
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シンポジウム 咽頭癌に対する経口腔的アプローチによる手術の適応と限界
総 説
  • 千年 俊一, 佐藤 公則, 梅野 博仁, 小野 剛治, 三橋 亮太
    2015 年 28 巻 2 号 p. 115-122
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     近年, 増加傾向にある下咽頭局所早期癌に対して, 経口的に行なう喉頭機能温存手術が注目されるようになった. なかでも Transoral CO2 laser microsurgery (TLM) は, 欧米ではこの分野の主流であるものの, 本邦ではその手術手技や腫瘍制御効果について十分理解されているとは言い難い. 当科では, 下咽頭癌T1, T2の症例を選択し, 原発巣の一塊切除を基本とした TLM を行っている. TLM での問題点となる視野確保や一塊切除の面から, 下咽頭の組織解剖を十分理解しTLM の適応と限界を認識しておくことが治療選択を行う上で重要になる. また, 適切に症例を選択すれば, 術前化学療法が奏功した一部の T3 症例に対しても, TLM は放射線治療を必要としない喉頭機能温存治療になりえる.
ランチョンセミナー 頭頸部癌治療合併症と口腔管理
総 説
  • 長谷川 泰久
    2015 年 28 巻 2 号 p. 123-128
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     頭頸部癌治療合併症の発生に関与する因子は多くあるが, 栄養管理は重要な因子とされてきた. また, 周術期の口腔ケアは術後の感染や肺炎予防に効果があると多く報告され, がん治療においてもその重要性が認識されつつある. 頭頸部癌治療合併症の予防に栄養と口腔の管理が重要であることを考察した. また, アンケートによる現状の調査では多くの治療医が予防的 PEG に関心を持ちながら, 実際の施行例はまだ少なく, 下痢などの副作用が少ない形状の栄養剤を重視する傾向にあることが明らかとなった.
総 説
  • 菊池 淳, 羽藤 直人
    2015 年 28 巻 2 号 p. 129-135
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     本邦では睡眠医療を専門とする医療機関が少なく, 市中病院の果たす役割は大きい. 睡眠医療を専門としない市中病院について, 期待される診療と病診連携について述べる. 成人の場合は, 睡眠検査を含めた正確な形態診断と咽頭手術の適応が重要である. 小児の場合も同様であるが, 治療の適応には, 成人より臨床症状を重要視する. 手術の適応外の例でも, SDB 症状がある場合は慎重な経過観察が必要である. 睡眠障害の合併が疑われる場合は, 専門施設と連携する. 睡眠医療に対して, 安全かつ健全な病診連携をすすめる必要がある.
原 著
  • 能田 拓也, 山田 健太郎, 山本 純平, 三輪 高喜, 堤内 俊喜, 下出 祐造, 辻 裕之
    2015 年 28 巻 2 号 p. 137-141
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     症例は30歳男性. 17歳の時より左頬部腫瘤を自覚していたが放置していた. 徐々に増大傾向を認めてきたため当科を受診した. 左耳前部に可動性不良な腫瘤を認め, 各種検査にて副耳下腺原発の悪性腫瘍が疑われた. 外科的治療として左副耳下腺腫瘍摘出術, 皮膚耳下腺合併切除術, 左頸部郭清術, 大耳介神経による顔面神経頬筋枝再建術及び rotation advanced flap により皮膚欠損部の閉鎖を行った. 術後の病理では肉腫様変化をきたした Mammary analogue secretory carcinoma (MASC) との診断であった. その後化学放射線療法を行ったが再発, 転移を繰り返し術後15ヵ月で死亡した.
  • 金子 由佳, 有本 友季子, 仲野 敦子, 工藤 典代
    2015 年 28 巻 2 号 p. 143-147
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     画像検査の発達に伴い, 耳鼻咽喉科医も出生前に気道評価の判断を迫られる症例が増えつつある. 出生前の超音波検査・MRI により, 頬部から頭蓋内に伸展した成熟奇形腫を認め, 出生後の上気道閉塞が疑われた症例を経験した. 症例の母は39歳 (2経妊1経産), 妊娠中の胎児超音波検査で胎児の頬部嚢胞を指摘され, 画像精査にて頬部から頭蓋内に伸展する腫瘍の存在を確認した. MRI ではリンパ管腫が疑われ, 複数科で検討のうえで気道は確保されていると予測した. 妊娠第38週で帝王切開にて児娩出としたが, 出生前の画像診断時と比較して腫瘍が急増大しており, 鼻腔内の腫瘍充満により上気道閉塞をきたし, 気道確保を要した.
  • 松井 雅裕, 辻川 敬裕, 新井 啓仁, 中野 宏, 久 育男
    2015 年 28 巻 2 号 p. 149-153
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     局所進行頭頸部癌においてセツキシマブ併用放射線療法の有用性が示されており, 当科でも現在までに5例施行した. 当科での適応は, 従来の放射線化学療法の適応例の中で, ① 腎機能障害や年齢などの理由で CDDP が使用できない症例, ② CDDP が計200mg/m2 以上完遂できないと予想される症例としている. セツキシマブ併用放射線治療は化学放射線治療と同等の有効な治療の可能性があるが副作用の口腔・咽喉頭粘膜炎は偽膜を伴い高度であり, 間質性肺炎のように致死率が高い合併症を起こす場合もある. 従ってシスプラチンから安易にセツキシマブに変更するのではなく, 副作用や治療効果を十分検討して併用することが重要である.
  • 田畑 貴久, 髙橋 里沙, 武永 芙美子, 北村 拓朗, 花栗 誠, 鈴木 秀明
    2016 年 28 巻 2 号 p. 155-158
    発行日: 2016/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     口蓋扁桃摘出術が必要であった巨大な扁桃結石の一例を報告する. 症例は35歳男性で, 数年前から咽頭違和感を感じていた. 右扁桃上極から前口蓋弓にかけて圧痛のない拇指頭大の硬い腫瘤を触知し, CT で右口蓋扁桃の内部に 9×19mm 大の結石が確認された. 外来で摘出を試みたが摘出できず, 口蓋扁桃摘出術を施行した. 病理組織の結果は慢性扁桃炎の所見で, 結石の組成成分分析ではリン酸カルシウムが98% 以上を占めていた. 術後経過良好で術後8日目に退院となった. 咽頭違和感は消失し, 術後11ヵ月を経て扁桃結石の再発はない. 小さな扁桃結石は稀ではないが, 本症例のように巨大になるものがあり, その場合でも軽微な症状にとどまることも少なくない.
  • 岳田 ひかる, 齋藤 和也
    2015 年 28 巻 2 号 p. 159-163
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     咀嚼から嚥下反射にいたる咀嚼筋の一連の筋活動を表面筋電図およびレーザ変位センサを用いて記録・解析した. 口腔咽頭に形態的機能的障害を認めない大学生ボランティアを対象として, パン 5-10グラムを自由に咀嚼・嚥下させた時の咬筋, 側頭筋および舌骨上筋群の表面筋電図, ならびに甲状軟骨の変位を計測した.
     咀嚼中, 下顎の開閉運動に応じて開口筋である舌骨上筋群と閉口筋の咬筋・側頭筋は交代性に収縮を繰り返した. その後, 両筋群の1ないし数回の共収縮の後, 嚥下反射の惹起が観られた. 開口筋と閉口筋の共収縮により顎関節の安定性を高めることが, 嚥下口腔期から咽頭期への移行に重要な要素であると考えられた.
  • 真栄田 裕行, 杉田 早知子, 喜瀬 乗基, 喜友名 朝則, 鈴木 幹男
    2015 年 28 巻 2 号 p. 165-170
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     下咽頭・頸部食道癌の治療成績は未だ満足できるものではないが, 手術手技の向上や放射線化学同時併用療法 (CCRT) による治療経験の積み重ねにより, 良好な予後が期待できるようになった. 今回我々は2009-2013年の過去5年間に経験した下咽頭・頸部食道癌128例におけるいくつかのパラメータごとの疾患特異的累積生存率をカプランマイヤー法を用いて解析した. その結果 N 分類での N2b 以上の群および M 分類での M1 群で, その予後に統計学的差異を認めた. 遠隔転移はT分類に関わらず N2b 以上の群で多く認められた. また疾患特異的生存率はIII期で81.5%, IV期で61.8%であった. これは CDDP を主薬に用いた他施設の報告と比べても遜色ない結果であり, CDGP をレジメンに含めた導入化学療法および CCRT による当科の下咽頭・頸部食道癌に対する治療方針には妥当性があると考えられた.
  • 原 真理子, 守本 倫子
    2015 年 28 巻 2 号 p. 171-176
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     PFAPA 症候群は, 周期性発熱を主症状とし, アフタ性口内炎, 咽頭炎/扁桃炎, 頸部リンパ節腫脹を主な随伴症状とする疾患である. 詳細な病因・病態は分かっておらず, 治療法も確立したものはない. 当科では, 薬物療法を行うも症状の寛解がえられない PFAPA 症候群に対し, 口蓋扁桃摘出術を行っている. 2013年7月から2014年2月までの期間で, 5症例に対し手術を行った. この症例は全例が咽頭炎/扁桃炎を随伴していた. 全5症例中4症例で, 術後に症状が消失または軽減した.薬物療法に抵抗性の PFAPA 症候群に対しては, 口蓋扁桃摘出術が有効である可能性が示唆された. 今後も手術の有効性に関してさらなる検討を行い, 治療法の確立や病因・病態の解明が望まれる.
  • 浦口 健介, 野田 洋平, 藤本 将平, 牧野 琢丸, 小野田 友男, 假谷 伸, 西﨑 和則
    2015 年 28 巻 2 号 p. 177-182
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     多形腺腫は唾液腺腫瘍の中で最も発生頻度の高い良性腫瘍である. また, 多形腺腫は遠隔転移を来たす症例が報告されており, WHO 分類では転移性多形腺腫として分類されている. 今回, 耳下腺良性多形腺腫の術後に脊椎転移による下肢麻痺を来たした転移性多形腺腫の1例を経験したので報告する. 症例は77歳女性. 過去2回, 耳下腺多形腺腫の切除手術を受けていた. 2013年末より背部痛と両側の下肢麻痺を認め, 精査の結果, 第3胸椎に腫瘍性病変を認めたため脊髄除圧術・腫瘍の組織検査を施行した. 病理検査の結果は多形腺腫であり転移性多形腺腫と診断した. 神経症状に対して放射線治療を行い, 下肢麻痺は若干改善した.
  • 永野 広海, 地村 友宏, 宮本 佑美, 井内 寛之, 馬越 瑞夫, 牧瀬 高穂, 川畠 雅樹, 黒野 祐一
    2015 年 28 巻 2 号 p. 183-186
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     目的: セツキシマブ治療におけるインフュージョン・リアクション (IR) を軽減するための検討をおこなった.
     方法: IR 対策としてジフェンヒドラミン塩酸塩 (レスタミン®) とデキサメタゾンリン酸エステルナトリウム (デキサート®) を使用した前期群と, それに2剤の容量はそのままにヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム (ソルコーテフ®) を加えた後期群を比較した.
     結果: ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム (ソルコーテフ®) を加えた後期群が, 前期群と比較して統計学的有意 (p=0.5×10-2) に IR が少なかった.
     まとめ: 作用時間の異なるステロイドを組み合わせて使用することで IR を軽減することが可能であった.
  • 佐合 智子, 矢吹 健一郎, 小松 正規, 折館 伸彦
    2015 年 28 巻 2 号 p. 187-192
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     濾胞樹状細胞肉腫 (FDCS) はリンパ濾胞内に局在し抗原提示などをおこなう瀘胞樹状細胞由来のまれな腫瘍である. 症例は80歳男性で歯科受診の際に, 左扁桃腫瘍を指摘された. 近医耳鼻科にて腫瘍の生検を施行し低~中等度の悪性腫瘍が疑われたため当院紹介となった. 画像上, 頸部リンパ節および遠隔転移を認めず根治的切除目的に拡大扁桃摘出術を施行した. 術中迅速診断では扁平上皮癌であったが, 免疫組織化学的にはサイトケラチン (-), CD21 (+), CD23 (+), CD35 (+) であり, FDCS の確定診断に至った. 本症例では予後不良因子の一つとされる有糸分裂像15/10HPF という所見を認めたが, 年齢と全身状態を考慮して術後補助療法は施行しなかった. 現在術後1年2ヵ月経過しているが再発を認めていない.
  • 相澤 直孝, 宮尾 益道, 高橋 奈央, 馬場 洋徳, 土屋 昭夫, 髙橋 姿
    2015 年 28 巻 2 号 p. 193-198
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     小児の睡眠呼吸障害 (SDB) 軽症例では抗ロイコトリエン薬が扁桃組織肥大の縮小に有効であるとの報告がある. 小児 SDB 症例で採取した咽頭扁桃を用いてロイコトリエン受容体の発現につき検討した. 標本をホルマリンで固定し, システイニルロイコトリエン1 (CysLT1) 受容体抗体を一次抗体に免疫組織染色を行った. 全20例中14例で, 血管内皮細胞や浸潤細胞に CysLT1 受容体の発現を認めた. ハウスダスト (HD) ・ダニアレルギー合併例では9例中8例に, 非合併例では11例中6例に発現を認め, 前者で高率に発現していた. 以上より HD・ダニアレルギーを有する小児 SDB 症例では, 抗ロイコトリエン薬が有効である可能性が示唆された.
  • 小森 正博, 兵頭 政光
    2015 年 28 巻 2 号 p. 199-203
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     小児睡眠時無呼吸症の心機能評価として, 手術を行った28例を対象に術前の血清 NT-proBNP 値, 3分間安静時心電図, 胸部 X 線検査のいずれかに異常を認めた例に心臓超音波検査を行った. 1例のみ血清 NT-proBNP 値が高値となったが, 心電図ならびに X 線検査では異常を認めた症例はなかった. その1例では, 心臓超音波検査による2名の小児科医で異常とするか正常範囲内とするかで診断が分かれた. また, 8例において術後の血清 NT-proBNP 値が悪化した. NT-proBNP は安定し, 感度の良いバイオマーカーといわれているが, 測定値の評価には年齢別正常値と測定時の全身状態, 採血時間を考慮する必要があると思われた.
  • 馬場 洋徳, 相澤 直孝, 高橋 奈央, 土屋 昭夫, 髙橋 姿
    2015 年 28 巻 2 号 p. 205-209
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     小児の睡眠呼吸障害 (Sleep Disordered-Breathing: SDB) は, アデノイド (咽頭扁桃増殖) や口蓋扁桃肥大が主な原因であり, 手術により改善が期待される. 今回われわれは, 手術加療を行った小児 SDB 例で, 術後1年経過した時点で PSG を行い, その治療成績について比較検討を行った.
     対象は, 2009年2月から2012年9月までに重度の SDB と診断されアデノイド・口蓋扁桃摘出術を施行した12歳未満の小児で, 術前と術後1年目に PSG を行った症例39例を対象とした. 治療効果の判定は, AASM2007年スコアリングマニュアルに従い, 独自の治療判定基準により比較検討を行った.
     結果は, 術前 OAHI 22.5±2.63, 術後 OAHI 1.3±0.17であった. 効果の判定結果は, 治癒17例, 改善21例, 不変0例, 悪化1例と, 治癒・改善が97.4%を占める良好な結果を得た. 悪化の1例は, アデノイド再燃による SDB の再発例であり, アデノイド再切除術を施行し, PSG にて治癒を確認した.
     今回の結果では, 従来の報告に比べて非常に良好であった. その理由として, 先天性疾患や肥満などの合併例を対象から除外していることがあげられる. SDB が重度であってもアデノイドや口蓋扁桃肥大が原因であれば手術により著明改善が見込まれる. しかし, アデノイドの再燃により SDB 再発をきたした症例もあり, しばらくの間は再発を念頭に経過観察を行う必要があると考えられた.
  • 永野 広海, 馬越 瑞夫, 地村 友宏, 黒野 祐一
    2015 年 28 巻 2 号 p. 211-217
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     Stevens-Johnson 症候群や中毒性表皮壊死症 (Toxic Epidermal Necrolsis: TEN) の多くは薬剤が誘因で発症する重症疾患であり, 今回上気道病変を伴った重症の Stevens-Johnson 症候群の1例を経験した.
     症例は57歳男性. 受診の7日前から咽頭痛や頸部リンパ節腫脹など感冒症状を自覚した. 受診の5日前に前医を受診し急性上気道炎を診断されレボフロキサシンとロキソプロフェン処方された. 服用開始から2日後から発熱・咽頭痛の増強および全身の皮膚病変呼吸苦を認め Stevens-Johnson 症候群が疑われ当科を紹介された. 全身の皮疹・口腔病変・喉頭に粘膜病変を認めた. 皮膚症状, 粘膜症状, 病理組織学的検査所見, 呼吸器病変より重症 Stevens-Johnson 症候群と診断した. ステロイドパルス療法後に全身の皮膚病変と気道病変は軽減し, 眼病変を含む後遺症は回避された. リンパ球幼若化試験では, 薬剤は否定された.
  • 平澤 一浩, 塚原 清彰, 本橋 玲, 中村 一博, 遠藤 稔, 岡吉 洋平, 鈴木 衞
    2015 年 28 巻 2 号 p. 219-223
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     唾石症や扁桃結石症は日常臨床において, しばしば遭遇する疾患である. 巨大唾石, 巨大扁桃結石の報告は散見するが, 巨大な両者の合併例は稀である. 今回我々は, 巨大唾石と巨大扁桃結石の併発例を経験した.
     症例は77歳女性. 左顎下部腫脹を主訴に当科を受診した. CT で左顎下腺内および左扁桃内に X 線不透過像を認め, 顎下腺唾石症, 扁桃結石症と診断した. 全身麻酔で左顎下腺摘出術, 扁桃結石摘出術を行った. 顎下腺唾石は5分割になっており総重量2.7g, 扁桃結石は径24×20×14mm, 重量4.5gであった. 術後18ヵ月間, 再発なく経過している.
  • 永田 基樹, 髙安 幸恵, 友田 幸一
    2015 年 28 巻 2 号 p. 225-230
    発行日: 2015/06/10
    公開日: 2015/08/15
    ジャーナル フリー
     近年, 放線菌症は抗菌薬の普及により, 稀な疾患となっている. 放線菌症は頭頸部領域に好発するが, 耳下腺原発は非常に稀である. 今回耳下腺腫瘍術後に発症した耳下腺放線菌症を経験した. 症例は56歳の男性で, 左ワルチン腫瘍に対して耳下腺浅葉部分切除術を施行. その1ヵ月半後, 左耳下腺部にびまん性で硬い腫瘤を認めた. 同部は境界不明瞭で, 板状硬結, 皮膚表面は紫紅色を呈した. 放線菌症と診断後, 1ヵ月半ペニシリン系抗菌剤 (SBT/ABPC: 12g/日) を点滴投与, 以後は経口ペニシリン (AMPC 1,500mg/日) を9ヵ月間投与し保存的に軽快した. 治療後7ヵ月経過した現在再燃を認めていない. 感染経路として, 歯周囲に存在した放線菌がステノン管を通じ耳下腺内に侵入, 耳下腺手術を契機に放線菌症が発症したものと考える. 糖尿病は本症の発症, 増悪を助長したものと推察する.
手 技
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