高感度で迅速な神経壊死症原因ウイルス(NNV)検出法を開発するために,試料を直接PCRする方法,培養細胞を用いる方法,および両者の併用法のウイルス検出結果を比較した。材料としてシマアジ,マダラ,マガレイおよびヒラメのVNN罹病仔稚魚を用いた。併用法(7日間予備培養+PCR)の検出感度は,直接PCR法より2~5オーダー,ウイルス分離法より2~5オーダー(観察期間7日),あるいは0~2オーダー(観察期間14日)高かった。このことから,試料接種後7日間予備培養したSSN-1細胞をPCR法により検査する方法が,最も高感度に,かつ迅速に感染性を持つVNNウイルスを検出できる方法であることが明らかになった。
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