厚岸湾に放流し,再捕された人工生産マツカワの胃内容物を調査した。餌料生物はアミ類,コツブムシ類,エビジャコ類,エビジャコ類以外の十脚類,魚類およびその他に分類した。出現頻度法,個体数法,重量法,餌料重要度指数,栄養段階指数を用いて,食性と食地位について分析した。主な餌料はアミ類(全長≦150mm),アミ類とエビジャコ類(全長150~250mm),エビジャコ類とコツブムシ類(全長250~300mm),エビジャコ類(全長300~400mm),エビジャコ類と魚類(全長>400mm)であった。栄養段階指数は成長に伴って増加し,食地位は大型個体ほど高かった。また,春期に栄養段階は低く,夏期・秋期に高かった。
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