1999年4月~2001年3月に館出湾の砂浜海岸砕波帯の汀線域と沖浜で小型地曳網によりシロギス仔稚魚を採集し,出現や食性等を明らかにした。出現は主に7~9月で,とくに沖浜で多かった(沖浜,14,106個体;汀線域,302個体)。しかし両者で体長差はなかった(沖浜,12.9±4.3mm ;汀線域,13.2±6.8 mm)。主な餌生物は,体長13.9mmまではカラヌス目であり,14.0mmで多毛網が,17.0mmではアミ目が加わった。出現状況や食性等から,砕波帯,とくに沖浜は,シロギス仔稚魚の重要な成育場と考えられた。
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