許容漁獲量制度が導入されている北海道噴火湾のケガニ資源について,資源管理方策を検討するため,甲長コホート解析(LPA)を適用し資源量推定を行うとともに,甲長に基づく YPR(YPR
L)モデルを開発し,資源診断を行った。推定した資源量は回復傾向にはないものの,近年比較的安定していた。YPR
L モデルにより資源診断した結果,当資源の許容漁獲量設定に用いている漁獲死亡係数は,
F0.1 の 6 割程度で充分安全な値であった。以上のことから,当面は現状の管理基準に基づいた資源管理を継続すべきであると判断された。
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