大阪湾の場所的,経年的な底層環境の変化を把握するために,2013 年 8 月に湾全域の 31 地点より 0-1 cm 層の堆積物を採取,底質(粒度組成,TOC, TN, δ
13C, δ
15N, AVS)と底層水の DO を分析し,次の結果を得た。底質 9 項目に基づく主成分分析により大阪湾を 5 水域に区分した;湾奥部沿岸を除く湾の大部分の堆積有機物は海起源有機物が 80%以上を占めた;既往調査との比較により,TOC, TN, AVS の高濃度域は過去 40 年間と同様であったが,紀淡海峡北部水域において堆積物の細粒化を認めた。
抄録全体を表示