膵臓
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28 巻, 6 号
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特集 膵癌治療 pNETの現況と展望
  • 伊藤 鉄英
    2013 年 28 巻 6 号 p. 683
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/18
    ジャーナル フリー
  • 今村 正之
    2013 年 28 巻 6 号 p. 684-690
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/18
    ジャーナル フリー
    本邦でのNET診療について現況を述べた.機能性NETの基礎的研究において,本邦は優れた業績を有しているが,診療面での国際的水準への遅れが数十年続いた.これは日本神経内分泌腫瘍研究会を中心とした活動により追いつけると考えている.本邦における多彩な臨床病理と遺伝子の研究の発展が大いに期待される.
  • 五十嵐 久人, 李 倫學, 新名 雄介, 肱岡 真之, 立花 雄一, 植田 圭二郎, 藤山 隆, 三木 正美, 伊藤 鉄英
    2013 年 28 巻 6 号 p. 691-698
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/18
    ジャーナル フリー
    膵神経内分泌腫瘍は比較的稀な疾患であるが,近年注目されている領域である.機能性腫瘍と非機能性腫瘍に分けられるが,症状が認められてから診断までに時間がかかった症例も少なくなく,診断時既に遠隔転移が認められる症例も多い.基本的に悪性腫瘍であるが,治療方針を決定する上で,正確な診断(存在診断・局在診断・病理診断)が極めて重要である.多発性内分泌腫瘍症1型など遺伝性疾患を合併することがあり,治療開始前に鑑別しておく必要がある.診断における血中クロモグラニンA測定やソマトスタチンレセプターシンチグラフィによる腫瘍の局在診断は有用であり,欧米では使用されているが本邦では保険収載されていない.国際標準的な診断体系の本邦における確立が今後の課題である.
  • 土井 隆一郎, 阿部 由督, 中村 直人, 伊藤 孝, 余語 覚匡, 松林 潤, 鬼頭 祥悟, 浦 克明, 豊田 英治, 平良 薫, 大江 ...
    2013 年 28 巻 6 号 p. 699-706
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/18
    ジャーナル フリー
    臨床的に遭遇する膵神経内分腫瘍(pNET)は,分泌されるホルモンによってさまざまな症状を呈し,腫瘍の種類も多岐にわたるが,腫瘍の由来は神経内分泌組織にある腸クロム親和性細胞と考えられている.腫瘍ごとに症状が異なるため診断方法も画一化できない.一方,pNETと診断された場合はすべて外科切除の適応と考えるべきである.インスリノーマ以外の腫瘍は転移・再発のリスクが高く,リンパ節郭清が必要である.肝転移を伴っている場合には,切除によるメリットがあると判断されれば肝切除の適応となる.外科切除のみで根治できない場合も多く,その場合は集学的治療を考慮しなければならない.pNETに対する分子標的治療薬が本邦でも使用可能になっており,外科切除と組み合わせた治療を行う.
  • 森実 千種, 奥坂 拓志
    2013 年 28 巻 6 号 p. 707-713
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/18
    ジャーナル フリー
    膵神経内分泌腫瘍(pNET)の内科治療について概説する.pNETに対する細胞傷害性薬剤としてはストレプトゾシンがキードラッグである.分子標的薬としてはエベロリムスやスニチニブの有効性が示されている.中腸由来のNETに対してソマトスタチンアナログであるオクトレオチドLARによる増殖抑制効果が示され,pNETを含む消化器NETに対してもランレオチドオートゲルによる増殖抑制効果が示された.NETに対するラジオアイソトープ治療の有効性も期待されている.NECに対しては小細胞肺癌に準じた化学療法レジメンが適応される.
ガイドライン
症例報告
  • 水谷 泰之, 大塚 裕之, 森島 大雅, 藤塚 宣功, 片山 雅貴, 石川 英樹
    2013 年 28 巻 6 号 p. 785-791
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/18
    ジャーナル フリー
    患者は65歳,男性.検診で膵管拡張を指摘され当科受診となった.US,単純および造影CTで主膵管拡張を認め,膵実質内に明らかな腫瘤は指摘出来なかった.EUSで主膵管は体尾部で4mmと著明な拡張を認め,その頭側に境界不明瞭で辺縁不整な低エコー領域を認めた.膵上皮内癌を念頭におきERCPを施行した.主膵管は頭体部移行部で限局性狭窄を来たし,尾側膵管は数珠状拡張を呈していた.膵液細胞診の結果は陰性であった.画像診断で腫瘤の認識は困難であったが,膵管像からは膵癌を強く疑い膵頭十二指腸切除を行った.病理学的所見は,主膵管と分枝膵管に低乳頭状増殖を示し,PanIN1からPanIN3に相当する異型上皮の置換性増殖を認めた.検索の限り明らかな浸潤像は確認されなかった.
  • 川口 千尋, 庄 雅之, 赤堀 宇広, 木下 正一, 長井 美奈子, 朴木 寛弥, 城戸 顕, 田中 康仁, 榎本 泰典, 大林 千穂, 中 ...
    2013 年 28 巻 6 号 p. 792-799
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/18
    ジャーナル フリー
    症例は39歳,男性.近医にて膵腫瘍を指摘され,精査加療目的に当科紹介となった.画像精査にて膵体部腫瘤と左臀部腫瘤および多発骨腫瘤が指摘された.膵および臀部腫瘤より生検が行われたが確定診断には至らなかった.膵体尾部切除および臀部腫瘤切除術を施行した.病理組織学的にはextraskeletal mesenchymal chondrosarcoma(EMCS)であり,左臀部原発で同時性膵転移と診断された.術後化学療法および放射線治療が施行されたが,2年10ヵ月後に原病死した.軟部腫瘍の膵転移は稀であり,EMCSの同時性膵転移である自験例はこれまでに報告のないものと思われた.
  • 安田 顕, 有川 卓, 藤崎 宏之, 安藤 景一, 永田 博, 野浪 敏明
    2013 年 28 巻 6 号 p. 800-805
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/18
    ジャーナル フリー
    症例は45歳,女性.急性膵炎に伴う腹痛,背部痛を繰り返し,入院となった.CTで膵頭部の嚢胞性病変とその尾側の主膵管の拡張を認め,超音波内視鏡検査では膵頭部に25mm大の多房性嚢胞性病変,膵体部主膵管の拡張を認めた.内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)では膵頭部主膵管の滑らかな狭窄を認めた.以上のような所見から,膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)と診断した.狭窄部のブラシ細胞診が疑陽性であったため,悪性の可能性も否定できず,亜全胃温存膵頭十二指腸切除を施行した.摘出標本の割面には,膵頭部に大小の嚢胞が集簇した病変を認め,病理組織診断は漿液性嚢胞腺腫(SCA)であった.主膵管狭窄を伴うSCAの報告は稀であり,本症例は嚢胞による圧排が主膵管狭窄の原因と判断した.SCAは診断が確定すれば経過観察可能とされているが,本症例では腹痛を認め,悪性の可能性も否定できず,外科的治療を選択した.
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