イオン交換膜法による生産並塩の固結傾向と, 一貫パレチゼイション輸送導入による固結への影響とを検討するため, Z, W, P, 3製塩工場の並塩を, それぞれ生産地と中継地計6カ所において, 3と6カ月の3パレット30段レンガ積みを対象に, 積付け試験を行ない, 次の結果を得た.
1) Wのマグネシウムは少なく,ZとPのマグネシウムは普通であった. また, ZとWの平均粒径は大きく, Pの平均粒径は普通であった. 積付け塩を含めて並塩の水分, マグネシウムおよび平均粒径の日間および月間変動は大きく, コントロールして,バラツキを小さくする必要があった.
2) マグネシウム, 水分および粒径などの塩の品質および温湿度などの積付け環境の組合せにより6場所中3場所において, 段平均の固結強さが3kg/cm
2をこえて対策が必要と考えられた.
3) 積付け期間中いずれも水分が減少した. 一般に並塩の水分は減少傾向にあるといえる.
4) 約3,500mmの高さがある3パレット積付け塩袋は, 3カ月経過すると, 生産地では4~10%, 中継地では2.3~4.7%沈下し, 倒壊に留意する必要があった.
5) 固結強さ0.8~4.2kg/cm
2程度に固結した30kg並塩袋を1mから水平に2回落下させると70%以上砕塊した. それ以上落下させてもあまり効果がなかった.
6) 一般に, イオン交換膜法による並塩の固結傾向は, 塩田法による並塩より大きいが, この原因は, 両者の液組成の差によるのではなく, 前者の塩化ナトリウム純度が約1%後者より上昇し, マグネシウムなどの不純物が減少したためと推定された.
7) 一貫パレチゼイション導入による, 並塩の固結傾向の増加は明瞭でないが, 輸送方法にかかわらず, 品質と倉庫条件により, 両者とも0~6kg/cm
2の固結強さを示すので, 対策が必要と考えられた.caking tendency than that made by a salt-field method. This was estimated to be attributed not to the difference of composition of impurities but to higher purity.
(7) The effect of a palletized transportation system on the caking tendency of common grade salt was not apparent by these test. However, preventing procedure of caking of common grade salt must be taken, because 0-6kg/cm
2 degree of caking with or without a palletized transportationsystem were observed.
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