日本海水学会誌
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38 巻, 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 栂野 秀夫
    1984 年 38 巻 4 号 p. 191-204
    発行日: 1984年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 海水希少資源回収に関する研究 (第3報)
    妹尾 三郎, 小田 康義, 小西 秀雄
    1984 年 38 巻 4 号 p. 205-211
    発行日: 1984年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    ウランを吸着したチタン酸から炭酸塩によるウランの脱着を検討した結果,
    1) チタン酸からウランを完全に脱着するには, 量指数がM1/ (W2/222) ≧1の炭酸塩水溶液で, 濃度が0.4mol/l以上のものを用いる必要がある. それは, 海水中では2原子のチタニウムに対して1分子の炭酸根と2分子の水酸基がついていて, この水酸基が解離した酸素アニオン基にウラニルが入って, 炭酸アルカリ脱着の際には多量に存在する炭酸イオンが酸素-ウラニルと置換し, 同時にウランは [UO2 (CO3) 3] 4-錯イオンの形で液中に移行するものと推論した (ここでM1は炭酸塩のモル数, W2はチタン酸の重量でW2/222はチタン酸のモル数に当たる). 酸脱着では, ウラニルともう1分子の炭酸イオンにもH+と置換されて調整したぼかりのチタン酸の形になるものと考えられる.
    2) 脱着率Fと脱着時間tの間にはF=klogt+F0の関係がある. また, 脱着速度が粒径に無関係であることから, 脱着の律速段階は少なくとも拡散律速ではないことが明らかとなった.
    3) 脱着剤濃度と量指数を保持した脱着液を繰返し脱着に使用することによって, 高濃度のウラン含有脱着液を得ることができた.
  • 海水希少資源回収に関する研究 (第4報)
    妹尾 三郎, 小田 康義, 小西 秀雄
    1984 年 38 巻 4 号 p. 212-217
    発行日: 1984年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    海水ウランの炭酸アルカリ水溶液脱着液から電気透析により脱着剤である炭酸アルカリを回収する方法を検討した結果, 非選択性または選択性陽イオン交換膜と, 一価イオン選択性陰イオン交換膜とを組み合わせて用いることによって, ウランの大きなリークを伴うことなしに炭酸アルカリを系外に除去できることが明らかとなった.
    この結果から海水ウランは, 炭酸アルカリ脱着液中では, 錯イオン [UO2 (CO3) 3] 4-の大きなイオン価をもった形で存在していると考えられる.
  • 海水希少資源回収に関する研究 (第5報)
    妹尾 三郎, 小田 康義, 小西 秀雄
    1984 年 38 巻 4 号 p. 218-226
    発行日: 1984年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    ステンレス容器を反応器として製造したチタン酸が, ガラス容器を反応器としたチタン酸よりも優れたウラン吸着性能をもつことを見いだし, 鉄イオンが共存するチタン溶液から製造したチタン酸がウラン吸着性能が優れていることがわかった.
    電子顕微鏡でみると, ガラス容器のチタン酸はガラスの破片状をしており, これに対してステンレス容器, 結晶性チタン酸および?化チタンメーカー中間工程品は, 球状の外形であった.
    X線回折では, 各種チタン酸はいずれもアナターゼ型であった. 結晶性チタン酸ではウランの吸着・脱着に使用前後のX線回折図は同じであるのに, 不定形チタン酸ではウランの吸着・脱着に使用前と使用後ではX線回折図が異なっているので, 結晶性と不定形チタン酸とではウランの吸着・脱着機構が異なるように思われる. チタン酸の加熱によって600℃ までは結晶構造にほとんど変化はなく, 800℃ ではアナターゼとなり1,000℃ 以上ではルチルとなった.
    ウランの吸着性能は, 200℃ で常温乾燥品よりも低下するが, 400℃では200℃と変わらず600℃より低下して結晶構造が変わる800℃では急激に低下して1,000℃以上ではまったくウランを吸着しなくなる. この事実よりウランの吸着に関与する水の状態に2種類が考えられる. 200℃までに失われる水分と600℃以上で失われる水分とがあり, 前者はウランの吸着能の約1/3を, 後者はウラン吸着量の約2/3を支配しているものと考えられる.
    熱分析では, TGおよびDTAともに水分の蒸発による大きな吸熱および重量減少が見られる. B社チタン酸では, 550℃から725℃までと900℃ 以上において大きな重量減少があるが, これは三酸化イオウの離脱によるものと考えられる.
  • 海水希少資源回収に関する研究 (第6報)
    妹尾 三郎, 小田 康義, 小西 秀雄
    1984 年 38 巻 4 号 p. 227-232
    発行日: 1984年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    海水中のウランをチタン酸を吸着剤として回収する際に, ウラン以外の希少資源の吸着回収の検討を行った. チタン酸には, リチウムおよびバナジウムは回収が可能なほどの量吸着されることはない. ストロンチウムは吸着回収が可能であることがわかった. ストロンチウムの吸着は吸着剤の粒径に依存するので拡散律速であろうと思われる.
    ストロンチウムのチタン酸への吸着は, 陽イオン交換反応と考えられる. ストロンチウムの脱着は, 酸でのみ脱着され炭酸アルカリではまったく脱着されない.
    ストロンチウムおよびカルシウムは, ウランの吸着脱着のサイクルごとに増加し続けるが, マグネシウムはウラン脱着後淡水洗浄をすると2サイクル以後はほとんど増えない.
    ストロンチウムの吸着量は, カルシウム蓄積量と正相関がある. カルシウム/ストロンチウムの存在量比は, 海水中と吸着剤中とでは同じであることがわかった.
  • 植田 稔, 深沢 旭
    1984 年 38 巻 4 号 p. 233-235
    発行日: 1984年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    新型二酸化鉛電極の食塩電解への適用を検討するため, 300g/lの食塩水溶液電解における陽極電位を, 黒鉛, 白金および酸化ルテニウム-酸化チタン (DSA型) 陽極とともに, 準定常的電流規制法により測定した.
    二酸化鉛陽極の電位はDSA型よりは高いが, 白金より低かった. β型二酸化鉛では黒鉛と同程度であり, α型はこれより電位が低かった. α型二酸化鉛電極は次亜塩素酸ナトリウムの製造にむしろ適していると思われる. β型二酸化鉛陽極の電解液に界面活性剤を添加すると, 陽極から発生する気泡が円滑に離脱し, 陽極電位が低下することが認められた.
  • 村上 正祥
    1984 年 38 巻 4 号 p. 236-251
    発行日: 1984年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
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