日本海水学会誌
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43 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 須郷 高信, 斎藤 恭一
    1989 年 43 巻 1 号 p. 3-12
    発行日: 1989年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 和田 芳裕
    1989 年 43 巻 1 号 p. 13-27
    発行日: 1989年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 環境分析に関する研究 (第44報)
    杉本 太, 前田 嘉道, 安積 敬嗣
    1989 年 43 巻 1 号 p. 28-31
    発行日: 1989年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    海水および水道水中での塩素によるクロムの酸化について検討した結果について要約すると,
    1) 海水に添加したクロム(III)は, 添加後徐々に低下する傾向が認められたが, クロム(VI)への変化は認められなかった.これは, 沈殿や吸着等によってクロム(III)が不溶化するためと思われる.
    2) 海水に添加したクロム(VI)溶液は, 添加後20日を経過してもクロム(VI)の濃度に変化は認められず, また, クロム(III)への変化も認められなかった.
    3) 水道水に添加したクロム(III)は, 残留塩素によって急速に酸化されてクロム(VI)に変化する.
    4) 次亜塩素酸ナトリウム溶液を添加した海水中でも水道水の場合と同様に, クロム(III)は時間の経過とともに減少し, クロム(VI)が生成する.
    5) クロム(III)のクロム(VI)への酸化は, 有効塩素濃度の上昇とともに促進される.
  • 新野 靖, 西村 ひとみ, 尾方 昇
    1989 年 43 巻 1 号 p. 32-38
    発行日: 1989年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    イオンクロマトグラフィーを塩分析に適用するため, 測定条件および精度について検討し, 以下の結果が得られた.
    1) 試料50μlで塩化ナトリウム濃度0.2% (塩化物イオン0.0605mg) まで適用可能であり, 塩中の臭化物イオン, 硫酸イオンの同時定量に適用できた.
    2) 塩中の臭化物イオン定量では, UV検出を行うことにより, 塩化物イオンの影響の除去, また感度の上昇がはかられ, 電気伝導度検出より正確性, 繰返し精度においてすぐれていた.
    3) 高塩分濃度, 高感度でのデータ処理はピーク面積よりピーク高さで行うほうが繰返し精度は良好であった.
    4) 特級塩化ナトリウム試薬中の臭化物イオン定量に応用した結果, 臭化物含量は29~70mg/kgであった.標準試薬は13mg/kg含まれていた.
    5) 本法とKolthoff-Yutzy法 (臭化物イオン), クロム酸バリウム法, メチレンブルー法 (硫酸イオン) によって海塩試料の分析を行い, それぞれの定量値はほぼ一致した.
    これらの結果からイオンクロマトグラフィーは塩分析に適用できることは明らかである.これによって従来法のような煩雑な前処理操作を行わず, 簡単な希釈操作だけで数種のイオンが定量できるため分析時間の短縮, 有効活用が行えること, また, データ情報の増加がはかられる等のメリットが得られた.
  • 食塩の物性に関する研究 (第3報)
    篠原 富男, 瀬戸山 伸日古, 尾方 昇
    1989 年 43 巻 1 号 p. 39-47
    発行日: 1989年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    非接触, 連続水分測定可能な工業用の反射式赤外線水分計SAM-2を並塩, 食塩など各種塩の水分測定に適用した場合について系統的に検討を行い, さらに製塩工場の実工程に適用した結果, 以下のことが明らかとなった.
    1) 水分が一定の場合, 出力値はセンサーと塩層との測定距離, 塩層との角度, 塩層厚と関係があり, それぞれの範囲内で一定となった.
    2) 各種塩の場合, 水分-SAM-2出力は2次曲線を用いて処理すると精度が良好であった.
    3) 粒径, 形状が異なる場合は別の検量線を作成する必要がある.
    4) にがり中のカルシウム, マグネシウムなどの成分は並塩, 食塩程度の濃度レベルでは出力にまったく影響しなかった.
    5) 製塩3社の並塩, 食塩製品を測定した結果, 水分-出力値との間には良好な関係が得られた.
    6) 実工程試験においては, SAM-2と加熱法の両測定方法に対する差の標準偏差 (σ) は, 並塩の場合σ=0.0484 (%), 食塩の場合σ=0.0123 (%) であった.
  • 川久保 進, 岩附 正明, 深沢 力
    1989 年 43 巻 1 号 p. 48-53
    発行日: 1989年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    高純度塩中の不純物マンガンを微量のキレート型イオン交換樹脂による分離濃縮と接触反応を利用したフローインジェクション吸光光度法により定量した. その結果, 次の知見を得た.
    1) 作製したイオン交換分離システムとフローインジェクション分析システムを組み合わせることによって, ミクロスケールの分析が半自動的に行える.
    2) 10μl量のイオン交換カラムを使用した場合, 1.0mlまでの試料溶液を扱え, 塩試料中のマンガンを約0.7ppbの誤差で分離定量できることがわかうた.
    3) 20μl量のイオン交換カラムを使用した場合, 4.5mlまでの試料溶液を扱え, 塩試料中のマンガンを約0.1ppbの誤差で分離定量できることがわかった.
    4) 本法により精製塩約0.2gおよび塩化ナトリウム試薬約1gを分析した結果, マンガン含有量は, それぞれ19±0.9ppbおよび0.91~0.06ppbであった.
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