日本海水学会誌
Online ISSN : 2185-9213
Print ISSN : 0369-4550
ISSN-L : 0369-4550
52 巻, 5 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 糸井 滋, 川口 明廣, 川嶋 武人, 小暮 誠, 谷岡 明彦, 廿楽 和夫, 堀江 浩文, 三好 浩文, 吉田 章一郎
    1998 年 52 巻 5 号 p. 261-285
    発行日: 1998年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 尾上 薫
    1998 年 52 巻 5 号 p. 286-291
    発行日: 1998年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 鵜飼 健司, 豊倉 賢
    1998 年 52 巻 5 号 p. 292-298
    発行日: 1998年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • ファージと宿主細菌に対する食塩の作用 (第4報)
    村田 晃, 佐藤 大輔, 佐藤 円康, 神田 康三, 加藤 富民雄
    1998 年 52 巻 5 号 p. 299-305
    発行日: 1998年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    Bacillus subtilis YS11は, 48℃にさらしたとき, ストレス蛋白質 (78kDaと86kDa) の合成を促進した. 1.0M食塩で処理したときは, ストレス蛋白質は誘導されなかった. この菌株は, 熱ショックと食塩ストレスを与えると, 別のストレス蛋白質 (50kDa) の合成を促進した.
    この熱ショックと食塩ストレスを受けた株を用いて, まず, 細菌細胞の生育に対する食塩の作用について研究した. 37℃において, 食塩は, ストレスを受けていない菌株を用いたときの1.2Mに比べて, 2.0Mで細胞の生育を完全に阻害した. 44℃にはおいては, 食塩は, ストレスを受けていない菌株を用いたときの1.2Mに比べて, 2.0Mにおいてその生育を完全に阻害した. 次いで, M2とSPO1ファージの増殖に対する食塩の作用について, 高温における食塩によるファージ制御に関連して研究した. 37℃において, 食塩は, ストレスを受けていない菌株を用いたときの1.2~1.3Mに比べて, 1.6~1.8Mでファージ増殖を完全に阻害した. 44℃では, ストレスを受けていない菌株を用いたときの1.2~1.5Mに比べて, 1.6~1.8Mでファージ増殖を完全に阻害した.
  • 木村 眞人, 武藤 和可子, 渡辺 彰
    1998 年 52 巻 5 号 p. 306-314
    発行日: 1998年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    海岸生態系に影響を与える陸域生態系から河川に流入した物質の河口域における挙動を明らかにするために, 泥炭, リター, 水田土壌および厩肥の水懸濁液を用いて有機物や各種元素の海水との混合に伴う量的および質的変化を室内実験により調べた.
    (1) 同重量あたりの不溶性および水溶性有機物 (沈殿しにくいコロイドを含む) の河川への流入量は, 泥炭および厩肥でそれぞれ高く, 水田土壌で小さいと推察された.有機物の海水との混合に伴う沈殿は, 泥炭ではいずれも90%以上と高く, 一方, 厩肥ではわずか7%未満であった.
    (2) Pは主に有機物結合態として検出され, 厩肥で多く, 水田土壌以外では海水との混合に伴い急激に減少した.
    (3) 粘土粒子結合態の割合が大きかったFeの濃度は泥炭や水田土壌で高かったが, その多くは海水濃度5%で沈殿除去された.
    (4) MnやZnは海水濃度0%時に遊離態の占める割合が他の元素よりも高く, 複数の試料で海水濃度の増大に伴い, 不溶性有機物結合態粘土粒子結合態の減少と遊離態, 水溶性有機物結合態の増加が検出された.これらの結果は沈殿した物質から海水により抽出が起こったことを示唆した.
  • 松永 勝彦, 和 吾郎, 鈴木 祥広, 安井 肇, ディーン グリサダ
    1998 年 52 巻 5 号 p. 315-318
    発行日: 1998年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    森林起源のフルポ酸鉄が海藻に果たす効果について, コンブと.ワカメの遊走子 (胞子) ならびにコンブの幼体を用いて検討した.遊走子が卵を形成する割合を フルポ-Fe, EDTA-Fe, 無定形水酸化鉄をそれぞれ0.2μMとして, 10℃で培養した.30日後, 卵形成はそれぞれ70, 54, 25%であった. ワカメの卵形成についてはそれぞれ55, 42, 25%であった.また, 幼体の生長はフルポ酸-Fe共存下では無定形水酸化鉄に比べ3倍も速かった.
    コンブによる鉄の摂取速度を フルポ酸-Feあるいは無定形水酸化鉄を用いて測定したが, フルポ酸-Feの方が1オーダ速い摂取速度を示した. フルポ酸-Fe共存下で卵形成割合が高いことならびに幼体の生長が速いことは鉄摂取速度の相違によって説明出来ると思われる.
    なお, 本研究はソルト・サイエンス研究財団のプロジェクト研究「 沿岸海水環境の変化と生態系への影響」の一部として行なった.プ ロジェクトリーダーである東京大学名誉教授堀部純男先生にまた有益なご助言をいただいた東京農業大学名誉教授杉二郎先生に心から謝意を表します.
feedback
Top