日本海水学会誌
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54 巻, 2 号
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  • 田中 宏一, 西口 浩之
    2000 年 54 巻 2 号 p. 85-90
    発行日: 2000年
    公開日: 2013/02/19
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  • 本多 照幸
    2000 年 54 巻 2 号 p. 91-101
    発行日: 2000年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 利夫, 山本 倫久, 勢村 均
    2000 年 54 巻 2 号 p. 102-110
    発行日: 2000年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    イワガキ幼生の飼育において, Nannochloropsis sp. 培養液を添加したときの飼育水中の細菌叢の動態を調査し, Nannochloropsis sp. 培養液の添加が微生物学的に良好な飼育環境の創出に寄与する程度を, 1) Nannochloropsis sp. 培養液を無処理で添加した系 (以下cell (+) 系と略), 2) Nannochloropsis sp. 培養上清を添加した系 (以下cell (-) 系と略), 3) Nannochloropsis sp. 培養液を添加しないコントロール系, の3系を比較して検証した.
    その結果, cell (-) 系では, 幼生の成長および生残が他の系よりも有意に高く, 飼育水中の細菌叢は, Vibrio属の占有率が低下するとともにMoraxella属が優占種となる傾向を示した.
    また, 細菌学的な初期条件が異なる飼育水であっても, cell (-) 系では, Vibrio属の占有率が低下するとともにMoraxella属が優占種となる動態が再現された.
    以上より, Nannochloropsis sp. 培養上清の添加は, 細菌学的な初期条件の変化が大きい場合でも, 恒常的に幼生にとって良好な細菌叢を構築することが判明した.
  • 大久保 和也
    2000 年 54 巻 2 号 p. 111-116
    発行日: 2000年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    製塩工程で使用されるかん水や母液等の混合電解質水溶液の溶存酸素濃度を25~90℃の範囲でWinkler法により測定を行った. 純水及び塩田かん水組成の水溶液における溶存酸素濃度測定値は文献値と一致した.
    また25, 50, 70, 90℃の各温度において塩化ナトリウム, 塩化マグネシウム, 塩化カルシウム, 塩化カリウムそれぞれの水溶液における溶存酸素濃度測定結果から塩類効係数を求めた. 得られた塩類効果係数と混合電解質水溶液中の各電解質とのイオン強度より混合電解質水溶液中の溶存酸素濃度を推定し, 測定値と良好な相関を得た.
    以上の結果から, 製塩工程で使用される混合電解質水溶液の溶存酸素濃度の推定が可能と考えられる.
  • 紀 杉, 藪谷 智規, 伊藤 彰英, 原口 紘喜
    2000 年 54 巻 2 号 p. 117-125
    発行日: 2000年
    公開日: 2013/02/19
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    食用に供されている5種類の塩 (福建天日塩, 能登塩, 赤穂塩, 瀬戸塩, JT塩) について, 水溶性成分および不溶粒子成分中の主成分元素から超微量元素までの35~36元素を誘導結合プラズマ発光分析法 (ICP-AES) および誘導結合プラズマ質量分析法 (ICP-MS) によって定量した. 塩試料10~1000gを純水250~4000mlに溶解した塩水を, 孔径0.45μmのメンブラソフィルターでろ過し, ろ液を水溶性成分, フィルター上の残さを不溶粒子成分とした. 水溶性成分中の微量元素はキレート樹脂濃縮法によって濃縮後, ICP-MSによって定量した. 不溶粒子成分はフィルターごとHNO3/HClO4/HFを 用いて酸分解を行って, 定量に供した. 定量結果から, 自然塩である福建天日塩及び能登塩中には精製塩である赤穂塩と瀬戸塩, および工業製塩であるJT (日本たばこ産業) 塩よりも高濃度の微量金属元素が多数含まれており, また自然塩では多くの金属元素 (Al, Ti, Fe, Zn, Ga, Y, 希土類元素, Thなど) が塩中元素濃度に対して80%以上の割合で不溶粒子成分中に含有されていることが明らかとなった. 一方, 今回検討された塩については, Na, K, Mg, Ca, Srは ほとんどが水溶性成分中に存在した. さらに, MoとCdも80%以上が水溶性成分中に存在していた, このような結果は, 塩中の元素分布は塩の製造方法や工程とともに, 海水中の元素の存在形態と関連があることを示すものである.
  • 角田 出, 飯塚 景記, 菅原 義雄, 土屋 剛, 石井 慶造
    2000 年 54 巻 2 号 p. 126-132
    発行日: 2000年
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    遡河回遊に伴うシロザケ耳石の表面元素組成変化を荷電粒子X線放射化 (PIXE) 法により調べた. シロザケ耳石のSr/Ca比は, 淡水生活時には低く, 淡水養殖ニジマスの値に類似したが, 海洋生活時には高くなり, 河川遡上後も高く維持されていた. 特に, 当該比は河川侵入直後の個体で最も高かった. この結果は, 遡上に伴う著しい環境変化が魚にストレスを誘起し, その影響は河川上流域に達した時点でも残っていることを示唆する. 耳石のZn/Ca比では, 海洋生活時に淡水生活時よりも僅かに低い値がみられたが, 両者間に統計的な有意差は認められなかった. また, 河川への遡上に伴う変化も僅かであり, 当該比のみで生息環境履歴を推定するには難があった.
    シロザケ耳石中のZn/Ca比とSr/Ca比の間には負の相関関係が認められた. なお, 多くの個体ではZn/Ca比の変動幅が小さいのに対し, 少数ながら当該比の大きく変化 (低下) する個体が認められ, 当該個体の耳石中Fe/Ca比は著しく高かった.
    本結果は, 耳石のSr/Ca比はシロザケの生息環境履歴を示す指標として有効であるが, 河川遡上直後のように著しい環境変化を被っている時点ではそのまま適用することはできず, 当該変化から履歴を推測する際には, 魚の生理状態を考慮する必要のあることを示唆する. また, 遡河回遊中のサケでは, Zn/Ca比を単独で履歴指標として使用する事は出来ないが, 補助的指標として用いることは有意である. なお, 耳石中のSr/Ca比とZn/Ca比の関係, および, Fe/Ca比は, 様々な生理・生態的要因を反映している可能性があり, その変動機構に関する調査が必要である.
  • 中川 憲和, 櫻井 謙, 西岡 純, 樫木 勇, 松永 勝彦
    2000 年 54 巻 2 号 p. 133-135
    発行日: 2000年
    公開日: 2013/02/19
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    Chattonella marina, Gymnodinium mikimotoi, Heterosigma akashiwoによる鉄 (EDTA-59Fe) の摂取速度を求めた.鉄の基質濃度が0.2μMでは10-16-10-17mol/cell/hのオーダーであった. Michaelis-Mentenの酵素基質飽和曲線を用い, C. marinaG. mikimotoiによる最大鉄摂取速度と半飽和定数を求めたが, 摂取速度はそれぞれ2.5, 2.3×10-15mol/cell/hで半飽和定数はそれぞれ0.8, 0.6μMであった. なお, 本実験ではプランクトンに吸着した鉄をTi (III) 処理で除去しているため, これらの値は細胞内に取り込まれた鉄のみとみなすことが出来る.
  • 膜法による濃度差エネルギーの電気的エネルギーへの変換 (第5報)
    大矢 晴彦, 土屋 信介, 澤本 眞次郎, 竹内 隆, 田村 真紀夫
    2000 年 54 巻 2 号 p. 136-145
    発行日: 2000年
    公開日: 2013/02/19
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    工場排熱エネルギを海水の蒸発用熱源として利用し, 濃縮した海水と海水との間の濃度差エネルギに変換し, ついで透析電池を用いて電気エネルギに更に変換するシステムについで, 理論的な解析を行った.
    海水を40℃まで加熱し, 気温15℃, 湿度70%(東京の年平均値) の空気を用いて冷水塔で海水の濃縮を行うと, 供給海水中の水の約5wt%が蒸発し, 12℃まで冷却される. 12℃における飽和濃度に達するまでに47本の冷水塔が必要となる.
    この濃縮海水と海水を用いて1台の透析電池により発電を行うと, 入口濃度比の増加と共に出力は増加する. 12℃における飽和濃度の濃縮海水と未濃縮海水を用いた場合には, 最大出力43.3kW/(m・1000pairs) が得られる.
    このシステムのエクセルギー変換効率は, 1台の透析電池の場合0.494%, 4台では0.797%であった. また, このシステムのエクセルギー変換効率は, 透析電池数と, 供給温度と共に増加する.
    新エネルギー実用化の目処として出力1kW当たり100万円の初期投資を行い, その1割を膜に割くとし, 単位面積・1000対当たりの出力を1kWとすると, イオン交換膜1m2当たりのコストは50円となる. 3kW/(m2・1000pairs) では, 150円である. 従って現状のイオン交換膜の価格が1万~1万5千円であるから透析電池の実用化のためには, 膜コスト削減に一段の努力が必要であろう.
  • ニュートラルキャリヤ型イオンセンサーの基礎
    木村 恵一
    2000 年 54 巻 2 号 p. 146-150
    発行日: 2000年
    公開日: 2013/02/19
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  • 村上 正祥
    2000 年 54 巻 2 号 p. 151-154
    発行日: 2000年
    公開日: 2013/02/19
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