日本海水学会誌
Online ISSN : 2185-9213
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64 巻, 3 号
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巻頭言
若手会報告
2010年度日本海水学会第61年会研究技術発表会講演要旨集
報文
  • 山本 智也, 宮脇 健太郎, 伊藤 治, 赤間 美文
    2010 年 64 巻 3 号 p. 170-176
    発行日: 2010/05/20
    公開日: 2011/07/21
    ジャーナル フリー
    再生セルロース繊維にN-メチルグリシンを化学修飾した吸着材(Cell-NMG)を合成し,微量のCu2+,Ni2+,Co2+を固相抽出法により分離濃縮し原子吸光分析するために使用した.Cell-NMGおよび金属を吸着した吸着材(Cell-NMG-金属)について,熱物性や,赤外分析法による分光学的特性を調べた.さらに,金属の吸着性能に関して,溶液の酸性,攪拌時間,試料液量,共存陽イオン,流速,脱着液の種類などの影響を検討した.その結果,Cu2+はpH4.8以上,Ni2+は5.5以上,Co2+は6.1以上で定量的に吸着した.これらの金属イオンを一括で吸着させるためのpHは6.5とした.流速の影響を調べたところ,5~25 mLの範囲では吸着量に差はなかった.このため流速は15 mL/minとし,吸着した金属は1 mol/L HCl 10 mLを7 mL/minで流し脱着した.吸着材の吸着容量は,Cu2+,Ni2+,Co2+に対して各々0.38 mmol/g,0.27 mmol/g,0.25 mmol/gであった.これらの金属イオンを地下水,河川水,食塩に添加して回収実験をしたところ良好な結果が得られた.
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