日本海水学会誌
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74 巻, 3 号
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巻頭言
2020年度日本海水学会第71年会研究技術発表会講演要旨集
報文
  • 服部 章子, 木川田 喜一, 大井 隆夫
    2020 年 74 巻 3 号 p. 176-183
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー
    ホウ素とカルシウムイオンを含む溶液から水を蒸発させることによりカルシウムホウ酸塩鉱物を析出させる実験を25 ℃で行い,その際のホウ素同位体分別を調べた.ノボライトとギャロライトが得られ,ノボライトについて同位体分析を行った.鉱物中の11B/10B同位体比はいずれの場合も溶液中の同位体比より小さく,重い同位体11Bが選択的に溶液に分配することが示された.今回のノボライトについてのホウ素同位体分別は,結晶構造中で三配位平面構造を持つホウ素原子の数と四配位四面体構造を持つホウ素原子の比(BO 3 /BO 4比)がノボライトと同じであるナトリウムホウ酸塩鉱物のホウ砂やカリウムホウ酸塩鉱物のK 2 [B 4O 5(OH)4 ]2H2Oについての結果とよく調和していた.本研究のカルシウムホウ酸塩に関する結果は,ホウ素鉱物のホウ素同位体組成がBO3/BO4比に強く影響されており,カチオンの種類にはあまり依存しないということを再確認し更にその適応範囲を広めるものである.
ノート
  • 髙橋 博, 藤田 一輝
    2020 年 74 巻 3 号 p. 184-188
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/10/01
    ジャーナル フリー
    バイポーラー膜電気透析法により硫酸アンモニウム水溶液のアンモニア水への転換に関する基礎的検討を行った.電気透析槽は2つの電極室と1ユニットあたり3つの室から構成され,3枚の陰イオン交換膜とバイポーラー膜で仕切られている.電気透析槽に硫酸アンモニウム水溶液を流して通電すると,バイポーラー膜から水酸化物イオンが生成すると共にその一部が陰イオン交換膜を介してアノード側の室に透過し,硫酸イオンと置換されることでアンモニア水が生成した.生成したアンモニア水の濃度は原料溶液中の硫酸アンモニウムの濃度に影響された.アンモニアを含む溶液のpHは,アンモニアの物質収支,アンモニアの解離平衡,水の解離平衡,さらには溶液の電気的中性条件を考慮に入れて求めた計算値とほぼ一致した.
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