Synthesiology
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3 巻, 3 号
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研究論文
  • - 人間特性研究/映像分析技術/映像制作技術の融合による安心・快適な映像を提供するための環境づくり -
    氏家 弘裕
    2010 年 3 巻 3 号 p. 180-189
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/10/23
    ジャーナル フリー
    映像制作者が、自ら制作した映像によって生じ得る映像酔いの程度について、その時間推移を確認できる映像酔い評価システムの開発を行った。映像技術の進展に伴い映像酔いに対する社会的認知が広まりつつあり、娯楽や教育、医療など映像の有効な利用に対する可能性を損なわないために、映像制作者に理解を求めるためのツールとして本システムは有効である。この開発には、映像酔いの基礎特性を基盤として、これを一般の映像評価に適用するために、映像解析、映像制作、生体影響計測に関する研究協力が不可欠であった。
  • -  排熱の再利用によるデータセンターと農業のCO2排出量の削減 -
    福田 次郎, 日比谷 孟俊
    2010 年 3 巻 3 号 p. 190-196
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/10/23
    ジャーナル フリー
    データセンターはICT(Information and Communication Technology)の重要なインフラであるが、地球環境問題の観点から電力消費の削減およびCO2排出量の削減が重要な課題となっている。しかし、データセンター単独の効率化だけでは大幅なCO2の削減は難しい。そこで、異なるステークホルダー間における「物理システム」と「価値システム」の二層の概念空間と、その中で最適化をはかる「戦略的システムデザイン」の思考を提案し、事例としてデータセンターの排熱をハウス栽培農家で再利用するシステムについて物理面および価値面の両方から考察した。こうした戦略的システムデザイン思考による複合システムの設計は単独のシステムと比較して、CO2排出量削減に効果があり、価値的にも優れたシステムとなることを明らかにした。
  • - アーキテクチャ設計手法とモデル検査の融合 -
    加藤 淳, 浦郷 正隆, 狼 嘉彰
    2010 年 3 巻 3 号 p. 197-212
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/10/23
    ジャーナル フリー
    本稿では、システムの仕様を、システムを構成する要素間による協調動作が整合している構成要素の仕様および構成要素間のインタフェース仕様に分解する開発手法を示す。本開発手法は、システム開発において既に有効性が認められているシステムエンジニアリング標準におけるアーキテクチャ設計手法およびモデル検査を、ブリッジ技術で融合して構築される。産業用ロボットの開発に対して本開発手法を適用した結果を示す。適用結果から、産業界の複雑システムに対して本開発手法が有効であることを示す。
  • - キャパシタンス標準の実現と計量トレーサビリティ体系の確立 -
    中村 安宏, 堂前 篤志
    2010 年 3 巻 3 号 p. 213-222
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/10/23
    ジャーナル フリー
    キャパシター(コンデンサー)は電子部品の中でも最も基本的な素子の一つであり、各種電気機器に多数用いられている。電気機器などの産業界において、最近、キャパシターの品質の国際規格への適合要求が強くなっている。特に国家標準への計量トレーサビリティは必須の事項として要望されている。産業界の要望に応えるため、産総研において世界トップクラスのキャパシタンス標準を開発し、それを迅速に供給するための技術開発を行った。具体的には従来法に代わって新たに量子化ホール抵抗に基づくキャパシタンス標準を開発し、また校正事業者の認定を支援して標準供給体制の確立を行った。さらに供給の迅速化、低コスト化のために遠隔校正システムを開発した。
  • - ライフサイエンスに用いる化学試薬の製品化 -
    小松 康雄, 小島 直
    2010 年 3 巻 3 号 p. 223-230
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/10/23
    ジャーナル フリー
    遺伝子解析は、複数の要素技術が統合されて構築されている。多くの要素技術の中で、筆者らは化学試薬に着目し、その機能を高度化することで遺伝子解析技術全般の精度を向上させることを目指した。本稿では、遺伝子解析用試薬の開発に関する着想から製品化に至るまでの展開を述べた後、そのプロセスに関して考察する。
  • - 無線センサーによる鶏健康モニタリングシステム -
    伊藤 寿浩, 増田 誉, 塚本 健司
    2010 年 3 巻 3 号 p. 231-240
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/10/23
    ジャーナル フリー
    動物の健康状態をモニターする無線センサー端末と、動物集団の健康管理を行うアニマルウォッチセンサーネットを開発している。特に、パンデミック対策として、鳥インフルエンザ発生の早期発見システムへの応用に主眼をおいた小型・軽量・フレキシブル・メンテナンスフリーな無線センサー端末を実現することで、人への感染防止など、人類の健康と食の安全の確保に資することを目的としている。システム実現のため、特に、これまで培ってきたMEMS技術と、鶏の生体・行動特性やインフルエンザ症状などの解析にかかわる生命分野、無線技術などの情報分野の各技術との融合により、イベントドリブン型の超低消費電力端末や、超短電文化に対応したダイレクトコンバージョン方式の受信システムなどを開発している。
インタビュー
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