Synthesiology
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7 巻, 1 号
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研究論文
  • ー レーザフラッシュ法による熱拡散率の計測技術・計量標準・標準化・データベース ー
    馬場 哲也, 阿子島 めぐみ
    2014 年 7 巻 1 号 p. 1-15
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/11
    ジャーナル フリー
    レーザフラッシュ法による熱拡散率の計測技術の開発、計量標準と標準物質の整備、計測技術の標準化に体系的に取り組み、信頼性の高い熱拡散率データを効率的かつ迅速に社会に供給するシステムを実現した。レーザフラッシュ法を精密化するために開発されたレーザビームの均一化技術、高速放射測温技術およびデータ解析技術により実用測定装置による熱拡散率計測の不確かさが低減され、新規に制定された複数のJIS規格およびISO規格に反映された。さらにJIS規格の最新の改定に際しては不確かさの評価法と標準物質による校正法が記載された。このようなシステムにより生み出される熱物性データはデータベースに収録されインターネット公開されている。
  • ー 共用施設が実現する協創場とその戦略的活用方策 ー
    秋永 広幸
    2014 年 7 巻 1 号 p. 16-26
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/11
    ジャーナル フリー
    先端機器を設置した共用施設を産学官、国内外に公開し、異分野融合や人材流動を促進する場を整備することが、研究開発力を効率的に強化し、オープンイノベーションを推進するための実行力を伴う施策であると広く認識されるに至り、世界各国の公的機関で先端機器共用施設の整備が進められている。この論文では、産総研が運営する先端機器共用施設であるナノプロセシング施設を紹介し、その運営戦略を説明する。そして、ナノプロセシング施設が、ユーザーへの研究開発支援を通じて創出した研究成果や要素技術からなる知識パッケージを形成し、そのパッケージをユーザーに対して公開する“協創場”を構築するとともに、その協創場空間を持続的に拡げるエコイノベーション推進シナリオを述べる。
  • — 新規下水汚泥焼却炉の開発における産総研の役割 —
    鈴木 善三, 村上 高広, 北島 暁雄
    2014 年 7 巻 1 号 p. 27-35
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/11
    ジャーナル フリー
    国内の下水汚泥排出量は年々増加しており、その大部分は焼却処理されている。現状の下水汚泥焼却システムは、エネルギーを大量に消費し、また汚泥中の窒素含有量が高いため、燃焼により温暖化ガスであるN2Oを大量に排出することが懸念されている。この研究では、研究機関と民間会社との共同で、省エネルギー運転に加え、低環境負荷運転をも達成できる加圧流動焼却炉と過給機を組み合わせた次世代型汚泥焼却システムである「過給式流動燃焼システム」を提案し、実用化に至った。この論文では、提案したシステムの実用化に至るまでの研究開発について主に紹介する。
  • — 開発現場から生まれた新規な材料設計手法 —
    稲田 禎一, 松尾 徳朗
    2014 年 7 巻 1 号 p. 36-42
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/11
    ジャーナル フリー
    最先端の半導体用材料の開発現場では、毎月のように新しい材料を開発しなくてはならない。開発期間の短縮を目的に、線形計画法、組合せ最適化、グラフ理論等をベースに独自の材料設計支援システムを構築した。このシステム(弱条件組合せ線形計画法)により、複数の特性を満たす配合候補を見いだすことが可能になった。また、複素特性値やクリープ等の時系列特性を含む材料の最適化にも適用可能であるほか、供給リスク計算等も開発時に行えるようになった。この手法を活用することで目標値を満たす材料を効率的に開発することが可能になった。
  • — ダイナミック光パスネットワークのためのトポロジ検討 —
    石井 紀代, 来見田 淳也, 並木 周
    2014 年 7 巻 1 号 p. 43-56
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/06/11
    ジャーナル フリー
    映像関連アプリケーションの発展により、通信ネットワーク上の通信需要が増大し続けている。映像関連アプリケーションは将来、高臨場感双方向映像通信、遠隔診断医療、遠隔教育等への発展が期待されている。しかし、現状のネットワークは消費電力が通信量に依存して増加するため、消費電力増大が大容量通信ネットワーク実現のボトルネックとなることが懸念される。この論文では、持続発展可能な通信ネットワーク技術の確立に向け、通信量に対する依存が小さな消費電力特性を持つネットワークアーキテクチャ(ダイナミック光パスネットワーク)を提示する。トポロジとノード構成との詳細検討を通し、収容ユーザー数、通信帯域、および消費電力の観点からその有効性を明らかにする。
編集委員会
編集後記
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