Synthesiology
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8 巻, 4 号
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論文のポイント
研究論文
  • ―現場へ与える、ものづくり思想の影響―
    小松 隆史, 中野 禅
    2015 年 8 巻 4 号 p. 178-189
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/15
    ジャーナル フリー
    製造技術における中小企業と産総研との連携では、単に技術の移転だけではなく、原因の究明、問題解決の手順が重要である。原因をいかに見出すかは、解決案の策定以上に時間が掛かるが、一度経験することにより、次のステップへの展開では迅速化が図れる。プレス加工による微細穴あけでの共同研究という事例を通して、企業側、産総研側で原因の究明と問題解決がどのように展開したかを紹介する。結果的には、初期に考えた対策である表面処理による工具寿命の長期化ではなく、共同研究を継続することで分かった別の問題点を克服したことが製造現場にとって展開がしやすくコスト効果の高いものであった。このような経験を得ることで、企業とは研究が継続し、その後別テーマのサポインテーマの展開へと進んだ。企業の担当者視点と産総研の研究者視点の両面から製造技術での連携を紹介する。
  • ―レーザー着火によるガスエンジンの高度化実証研究―
    高橋 栄一, 小島 宏一, 古谷 博秀
    2015 年 8 巻 4 号 p. 190-199
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/15
    ジャーナル フリー
    近年の非在来型天然ガス資源開発の拡大に伴い、コジェネレーション等に用いられる天然ガスエンジンが注目されている。その導入普及の促進のためにはさらなる熱効率の向上が重要であり、そのためには過給を組み合わせた燃焼の希薄化が必須である。しかし、従来から用いられているスパークプラグでは、この高圧で希薄な予混合気への着火は困難になりつつある。その様な状況のなか、産総研においてこれまで取り組まれてきた代替着火技術としてのレーザー着火研究を紹介する。レーザー着火によるガスエンジンの希薄安定動作限界の拡大、過給下での安定着火、並びに多点レーザー着火による熱効率の向上の実証研究について解説し、レーザー着火技術の今後の可能性も含めて論じる。
  • ―誰でも簡単に糖鎖を調べることができる時代へ―
    亀山 昭彦, 菊池 紀広, 中家 修一, 船津 慎治
    2015 年 8 巻 4 号 p. 200-2013
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/15
    ジャーナル フリー
    糖鎖構造解析は専門家が職人芸で行ってきた、いわば匠の技であり、そのことが糖鎖研究普及の一つの大きなボトルネックになっていた。誰でも簡単に糖鎖構造解析ができるようになれば、糖鎖研究の裾野が広がり、謎に包まれた糖鎖の機能解明とその応用が急速に進展することが期待される。糖鎖研究の基盤構築の一つとして取り組んだ糖鎖多段階タンデムMSスペクトルデータベースの構築と、それを活用した糖鎖微量迅速解析システムの開発について述べる。
  • ―呼気分析用医療機器に向けて―
    申 ウソク, 伊藤 敏雄, 伊豆 典哉
    2015 年 8 巻 4 号 p. 214-122
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/15
    ジャーナル フリー
    人間の生体情報を非侵襲的に得る呼気等の生体ガスモニタリング技術において、呼気分析システムが広く普及するためにはシステムの低コスト化が必須となる。この研究では、複ガスセンサ素子単体に十分な感度とガス選択性を持たせることにより、複雑な前処理システムを必要とせず、かつ医療診断が可能なレベルまでの高性能な呼気ガス検知機器の作製を目標として、センサデバイスおよび検知機の開発を行った。センサおよび検知機器開発に必要な構成要素を、社会的なニーズという境界条件に合わせて、各要素の特長を最大に引き出すことができた。
編集委員会
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