Synthesiology English edition
Online ISSN : 1883-2318
Print ISSN : 1883-0978
最新号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
論文のポイント
研究論文
  • 久保 雄司, 中川 力夫
    2018 年 11 巻 1 号 p. 1-12
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/09/15
    ジャーナル オープンアクセス
    近年は日本食の持つヘルシーさが外国人に評価されているが、納豆が好きな外国人はあまりいない。納豆の糸引きが多くの外国人に受け入れられないからである。そこで茨城県は、フランスやドイツ等の諸外国に納豆製品を輸出することを目指して、糸引きの少ない納豆を開発するプロジェクトを立ち上げた。糸引きの少ない納豆を製造する手法には、容器の工夫や糊料の添加などの方法もあるが、我々はメーカーが新たな設備を導入しなくても糸引きの少ない納豆を製造するには納豆菌(バチルス・サブチリス)の育種が必要と考え、継代培養で生じた自然変異株の選抜による育種に取り組んだ。このプロジェクトにおいて我々は、粘性物質の生産量が少ない特殊な納豆菌を選抜し培養することに成功し、IBARAKI ℓst-1と命名し、本菌で発酵させた納豆製品を「豆乃香」と呼称することにした。「豆乃香」とは豆の香りという意味である。「豆乃香」の特性評価を行ったところ、一般的な納豆と比較して粘性物質と粘度は大きく減少し、硬さ・色・栄養成分(ポリアミン)は同程度で、官能検査結果ではパネラーから糸引きが少なく食べやすいという評価を受けた。県内納豆メーカーは糸引きが少ないという特性を活かした「ディップソース、ペースト、ドレッシング等の新たな納豆加工品」の開発にも取り組んでいる。
  • 池原 研, 宇佐見 和子
    2018 年 11 巻 1 号 p. 13-23
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/09/15
    ジャーナル オープンアクセス
    巨大地震や津波は海底にも擾乱を与える。2011年東北地方太平洋沖地震以降の海底調査はこの地震と津波が沿岸域から海溝底に渡る広い海底に大きな影響を与えたことを示した。地震や津波による擾乱によって発生した混濁流から堆積したタービダイトの形成も認められている。タービダイトが堆積物中に保存される環境であれば、海底堆積物中のタービダイトを用いた巨大地震や津波の発生履歴の検討が可能である。混濁流の発生場所や発生原因、流下経路の検討やタービダイトを用いた地震・津波の発生履歴研究用の試料の適切な採取場所の選択にはその基礎となる海底表層堆積物データや試料が有用であり、網羅的な海洋地質情報の整備が重要である。
  • 古川 祐光, 野口 尚美, 山崎 大志, 淺田 隆文
    2018 年 11 巻 1 号 p. 24-33
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/09/15
    ジャーナル オープンアクセス
    20 nmの精度で内部を非接触で計測可能な直径1.5 mmの内視鏡型の顕微鏡を製作した。眼科等で生体計測に利用される光干渉断層法(OCT: Optical Coherence Tomography)の光源を高安定化し、工業用に精度を高めた。プローブ直径が1.5 mm以下で、内蔵された微小径モーター2個により軸方向スキャニングと回転方向スキャニングとを行い、試料内筒に挿入することで、内側を全周計測することが可能となった。光はプローブ挿入方向に対して側射されており、測定更新レートは毎秒60フレームである。わずかな隙間から挿入することで高精度計測が可能となる装置は、分解点検の負担が減少させられ、日常点検管理を信頼の高いものにすることができる。
  • 大木 達也, 赤井 智子, 山下 勝
    2018 年 11 巻 1 号 p. 34-
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/09/15
    ジャーナル オープンアクセス
    材料を専門とする研究者と選別装置を専門とする研究者の連携によって、廃蛍光体から重レアアースのテルビウムを含む緑色蛍光体の、材料リサイクルを可能にする選別システムを実用化した。市中に出回った廃製品を元に、水平リサイクルよりさらに内側のループで、金属としてではなく、より高価な高機能材料の原料として金属循環を確立した例は、世界的にもほとんどない。これは欧州が推進する循環経済(Circular Economy:CE)/資源効率(Resource Efficiency:RE)を基軸にした政策などでも、近未来の理想的循環と称されるリサイクルシステムである。今後、さまざまな廃製品の資源循環を確立し、我が国が都市鉱山開発で世界をリードする上で、近未来型資源循環の先駆けとなる成功例である。
編集方針
投稿規定
編集後記
feedback
Top