クリーンで小型でも高効率発電が可能な固体高分子形燃料電池を利用し、電気と熱を供給できるコージェネレーションシステムは、家庭内での大幅な省エネルギー化が可能で、その市場化が期待されてきた。市場化には燃料電池の40,000時間の耐久性が目標であった。この実現のため燃料電池の耐久性の技術見通しを立て市場化を目指して、燃料電池メーカー、エネルギー供給会社、大学、産総研がコンソーシアムを形成し、劣化加速手法の確立に取組んだ。産総研は仮説であった劣化機構を実験的に確認することを通して、開発した劣化加速手法の合理性を示した。これにより、開発された劣化加速手法を実際の燃料電池の耐久試験へ適用して実用的耐久性を見通すことができ、家庭用燃料電池コージェネレーションの市場化へ繋がった。
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