Synthesiology English edition
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6 巻, 3 号
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研究論文
  • - 電力供給量逼迫環境下での電力不足発生確率評価システム -
    有薗 育生, 竹本 康彦
    2013 年6 巻3 号 p. 137-146
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/25
    ジャーナル フリー
    現状において、再生可能エネルギーの利用を含めた電力供給量の確保および節電対策に関するシステム策定は緊急を要する。 ただし、天候等の影響により、電力需要量や再生可能エネルギーによる電力供給量は変動する。また、火力発電システム等による電力供給量も設備故障等の要因からやはり確定値とはいいがたい。よって、電力の需要・供給量に関する不確定な予測のもとで電力不足を回避するための計画策定が必要である。この研究では、電力需給バランスのもとでリスク回避を目的とした電力不足発生確率評価システムを提案し、現状の電力不足リスクの水準を維持しつつ、電力不足を回避するための節電率の一設定方法について提案する。
  • - 究極のパワーデバイスを目指して -
    鹿田 真一, 梅沢 仁
    2013 年6 巻3 号 p. 147-157
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/25
    ジャーナル フリー
    省エネルギーのカギとなるパワー半導体分野で、群を抜いた材料特性から、SiCを上回る低損失電力変換デバイス用材料として期待されているダイヤモンドの、デバイス応用に向けた先導研究を行った。高い絶縁破壊電界の実証、ドリフト層エピ成長改善によるキラー欠陥撲滅、高温動作を可能にする超耐熱ショットキー電極開発、電界緩和構造用語1や高電流素子の実現等の一連の開発である。その結果、250 ℃で30万時間以上動作可能な耐熱ショットキーバリアダイオードを開発し、高速スイッチング特性を確認し、ダイヤモンドのパワーデバイス用材料としての可能性を実証することができた。冷却フリーという新しいコンセプトの低損失デバイス実現に向けた、大型ウェハと大電力デバイスの研究が急がれる。
  • - 海底鉱物資源開発に利用できる国土の基盤情報の整備 -
    荒井 晃作, 下田 玄, 池原 研
    2013 年6 巻3 号 p. 158-165
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/25
    ジャーナル フリー
    沖縄海域の海洋地質調査は、国土の基盤情報整備の一環として2008年度から開始された。沖縄海域の九州から台湾に続く島嶼は琉球弧と呼ばれ、フィリピン海プレートの琉球海溝における沈み込みに伴って形成された島弧である。琉球弧の西側には沖縄トラフと呼ばれる背弧海盆が形成されており、活動的な海底火山や海底熱水活動が知られている。鉱床の胚胎場には地質構造の規制が存在すると考えられるので、海底鉱物資源が期待される場の海洋地質情報の整備は資源賦存場の絞り込みにとても有効である。周囲を海洋に囲まれた日本にとって、海底鉱物資源の開発に向けて期待はますます大きくなる。国土の基盤情報の一つの利用方法として、地質現象に基づく海底鉱物資源の開発に向けた方法論を提示する。
  • - 大学・TLO等と電気機械産業の事例 -
    田村 傑
    2013 年6 巻3 号 p. 166-176
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/01/25
    ジャーナル フリー
    この研究は、基礎研究、応用・開発研究における、標準化活動を定量的に収集する手法を考察することを通じて、イノベーション・マネジメントの基盤の高度化を目的とする。具体的には、一般的な標準化活動の代替量として、組織のイノベーション活動に関係が大きいと考えられる知的財産活動における標準化活動に着目する。基礎研究機関として、大学・TLO等を取り上げて電気機械製造業、情報通信業を応用・開発研究機関として取り上げる。データの複数年度間にわたる収集の安定性の有無や、標準化活動の定義の妥当性について論じた上で、基礎研究と応用・開発研究における標準化活動の差異を述べる。基礎研究においては、応用・開発研究と同程度の知的財産活動に関する標準化活動の割合を示す可能性があるとの仮説等が導かれた。
論説
編集委員会
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