太平洋セメント研究報告
Online ISSN : 2759-6826
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2014 巻, 167 号
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表紙・裏表紙
巻頭言
論文
報告
  • 小早川 真, 鬼丸 宣貴, 森下 重和
    2015 年 2014 巻 167 号 p. 45-54
    発行日: 2015/02/25
    公開日: 2025/03/21
    研究報告書・技術報告書 フリー
     日本の普通セメントは, EN規格(197-1)の強さクラス52.5のセメントに相当する高強度型のセメントである. しかし, コンクリートの施工や耐久性の面からは, 適度な粘性および材料分離抵抗性を確保するために, セメント量が適度に富配合のコンクリートとなる低強度型のセメントのほうが適していると考えられる. そこで欧州で普及している強さクラス32.5の混合セメント2種を試製し, それらを用いた生コンクリートを製造して評価を行った. さらに10年間屋外暴露した壁供試体よりコア試料を採取し, 強度, 中性化, 透水試験を実施し, セメントの反応率や空隙構造を比較した. その結果, 低強度型の強さクラス32.5の混合セメントを用いたコンクリートは, 高強度型の普通セメントや高炉B種セメントを用いた場合とコンクリートとして遜色ないことを確認した.
  • 鈴木 将治, 松井 克己, 宇田 哲也
    2015 年 2014 巻 167 号 p. 55-64
    発行日: 2015/02/25
    公開日: 2025/03/21
    研究報告書・技術報告書 フリー
     蛍光体用原料に用いられる窒化カルシウム(Ca3N2)はカルシウムを原料としているが, 蛍光体特性に優れたCa3N2の製造には高純度カルシウムが求められる. しかしながら, 高純度カル シウムは高価で入手も困難である. そこで, 安価で入手が容易な低品位カルシウムから高純度カルシウムを得る蒸留精製法について検討した. 本研究では, 主に蒸留精製装置に用いる凝縮板の材質が精製後のカルシウムの不純物含有量に及ぼす影響について検討した. 加工が容易な4種類の材質を選定し, それぞれから作製した凝縮板を用いて蒸留精製を行った結果, 蒸留精製装置を構成する材質にはNiを含まないものが適していた. また, 精製カルシウム回収方法の工夫および蒸留精製温度を制御することでさらなる高純度化の可能性も示唆された.
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