セメント産業におけるCO
2排出量の低減に向けて,混合材利用の拡大が注目されている.高炉スラグは有効な混合材として広く利用されてきたが,将来的な供給減少が予想される.そこで本研究では,資源量の点等で利点を有する石灰石に着目し,高炉セメントB種 (BB) の結合材構成比を基準に石灰石を10%置換した三成分 (石灰石―高炉) セメントを試製し,室内環境試験および1年間の暴露試験によりコンクリート物性を評価した.その結果,三成分混合セメントはBBと同程度の圧縮強度および耐久性を示すことが確認され,寒冷地域の実環境下においても健全な状態を維持していることが確認された.さらに,性能がBBと同等程度となる三成分混合セメントを用いたコンクリートのCO
2排出量は,BB比で最大11.1%削減可能と試算され,CO
2排出削減に寄与すると考えられた.
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