大気環境学会誌
Online ISSN : 2185-4335
Print ISSN : 1341-4178
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31 巻 , 2 号
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  • 藤巻 秀和
    31 巻 (1996) 2 号 p. 53-60
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    大気汚染物質の暴露が都市部に多いアレルギー性鼻炎, 気管支喘息等のアレルギー性疾患の発症に関与している事が示唆されている。われわれは, 免疫学的観点から動物実験によりこの因果関係の解明を圏指している。本論文では, アレルギー反応の誘導に重要なIgE抗体の産生系に着目し, NO2, O3, フライアッシュとディーゼル排気ガス暴露の影響について検討した。NO2とIgE抗体産生との関連では, 抗原感作したあとのNO2暴露により抗原特異的IgE抗体産生の増強がみられた。O3暴露では, 免疫応答の増強, 低下が認められた。粒子状物質とIgE抗体産生との関連では, フライアッシュやディーゼル排気粒子を抗原と共に投与すると抗原特異的IgE抗体産生の増強がみられた。また, ディーゼル排気ガス暴露ではIgE抗体産生の増強, インターロイキン4の産生増加とインターフェロンγの産生低下という変動が見られた。これらの結果から, 大気汚染物質は, 生体内のサイトカインネットワークを撹乱し, IgE抗体産生の増強を誘導することが推察された
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  • 吉野 秀吉, 浦野 紘平
    31 巻 (1996) 2 号 p. 61-74
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
    廃棄物焼却, 自動車, 火力発電, 暖房など様々な燃焼・焼却によって変異原性物質が生成することが知られている。変異原性物質としては多環芳香族炭化水素類 (PAHs) などが報告されており, 不完全燃焼によって生成しやすくなることなどが示されているが, 廃棄物焼却による焼却灰や排ガスの変異原性をはじめ, 燃焼・焼却物による変異原性物質の特性などについては報告が少ない。
    そこで, 各種の燃焼・焼却に伴う変異原性物質の生成に関する研究と同定された変異原性物質をまとめ, それぞれの特徴と生成抑制対策について論じた。
    都市ごみ焼却施設からの排ガスの変異原性は, 不完全燃焼によって生じやすく, 排ガス1m3あたりでは飛灰よりガス体の変異原性が高い。廃棄物以外の燃焼の場合と同様にFluorantheneやBenzopyreneなどのPAHsが検出されているが, 廃棄物焼却ではPAHsの塩素化物が多く生成され, 変異原性に大きく寄与していると推定されている。また, 廃棄物焼却排ガスの変異原性物質生成抑制には, 完全燃焼させてCO濃度を低く保てるように焼却炉の構造の改良や適切な燃焼管理を行う必要があることが示された。
    一方, 自動車排ガス中の変異原性物質には, PAHsの他にニトロ化合物が生成され, 石炭や木材の燃焼, 藁やプラスチックの焼却などではそれらの他にAlkylated nitrophenanthreneやPAHsのケトン体, Alkylated PAHsなども生成される。変異原性物質の生成を低減するためには, 燃焼・焼却施設の構造の改良や燃焼物の選択, 生成によって完全燃焼に近付けることや排ガスの触媒による処理などが検討されているが, 実施になると問題も多く, また, 不明な変異原性物質も多数存在する。したがって, 今後, 燃焼・焼却に伴う変異原性物質の測定体制を整備するとともに, 低減化対策についての研究・開発を一層進める必要がある。
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  • 林 良茂, 川西 琢也, 清水 宣明, 藤原 保彦, 中根 隆
    31 巻 (1996) 2 号 p. 75-87
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    NO2-NO-N2-水溶液系半回分式吸収実験を1.5×102<PNO2<6.2×102Pa, 0.4<PNO<5.1Paの条件下で行い, 水溶液中の [NO2-],[NO3-] の経時変化を調べた。暴露時間の経過に伴う吸収速度の変化から, 吸収速度を支配する反応式を推定し, 反応機構の移り変わりを調べた。その結果, 反応は以下の機構で進行することが明らかとなった。
    N2O4 (g) (2NO2 (g)) +H2O (1) =2H++NO2-+NO3-
    NO (g) +NO2 (g) (N2O3 (g)) +H2O (1) =2H++2NO2-

    3/2N2O4 (g) (3NO2 (g)) +H2O (1) =2H++2NO3-+NO (g)
    NO2-+NO2 (g) =NO3-+NO (g)
    拡散支配領域でのデータとこの領域で適用できるDanckwertsの提示した速度式から液相反応 [A4/1], N2O4 (a) (2NO2 (a)) +H2O (1) =2H++NO2-+NO3-, の反応速度定数kA4/1を求めた。そして吸収液のpHの影響を調べた結果, kA4/1=1.85 [H+] -0.20の関係を得た。この関係式は, pH=5~13の水溶液中にNO2 (a), N2O4 (a) が共存する条件下において, 反応速度定数kA4/1を十分に表現している。
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  • 上野 広行, 辰市 祐久, 早福 正孝, 岩崎 好陽, 大岩川 由有子, 佐々木 豊, 宮腰 隆
    31 巻 (1996) 2 号 p. 88-94
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    セメントキルンによるフロン破壊技術は国連環境計画 (UNEP) が推奨しているフロン焼却技術のひとつである。この方法の有効性を確認するため, 実験用小型セメントキルンを用いて, 廃冷蔵庫より回収したフロン12の破壊実験を行い, フロンの破壊効率, 二次汚染物質の排出状況について検討した。
    その結果, 通常のキルン運転条件でほぼ完全にフロン12を破壊できることを確認した。排ガス中のフッ化水素, 塩化水素濃度は0.06ppm以下であった。フロン破壊により, 低沸点有機塩素系化合物, クロロベンゼン類, ダイオキシン類の新たな生成はみられなかった。
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  • 伊豆田 猛, 梅本 美知子, 堀江 勝年, 青木 正敏, 戸塚 績
    31 巻 (1996) 2 号 p. 95-105
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    ブナ (Fagus crenata Blume) の3年生苗の成長, ガス交換速度およびクロロフィル含量に及ぼす環境レベルのオゾンの影響を調べた。人工気象室内で, 1994年5月16日から9月18日までの18週間にわたり, ブナ苗に, 75または, 150ppbのO3を, 6時間/日 (10:00~16:00), 3日/週で暴露した。なお, 同期間中において, 対照区の苗は活性炭フィルターによって浄化した空気を導入した人工気象室内で育成した。
    ブナ苗の個体および根の乾物成長は, 75または, 150ppbのO3暴露によって低下した。成長解析の結果, O3暴露によって純同化率 (NAR) が低下したことより, O3による乾物生産効率の低下が示唆された。18週間にわたるO3暴露によって, ブナ苗の純光合成速度は低下したが, CO2気孔拡散コンダクタンスは有意な影響を受けなかった。したがって, O3による純光合成速度低下の原因として, 気孔閉鎖ではなく, むしろ葉内のCO2固定能の低下が考えられた。O3暴露終了時におけるブナ苗のCO2一光合成曲線を解析した結果, O3はRuBP再生速度の低下とRubiscoの活性または, 量の低下を引き起こしたことが示唆された。さらに, 75または, 150ppbのO3暴露によって, ブナ苗のクロロフィル含量が低下した。
    本研究の結果より, 我が国の森林衰退地域で観測されている濃度レベルのO3により, ブナ苗の乾物成長, 純光合成速度およびクロロフィル含量が低下することが明らかになった。
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  • 畠山 史郎, 村野 健太郎
    31 巻 (1996) 2 号 p. 106-110
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    1995年8月19日~20日にかけて, 奥日光前白根山 (2, 377m) の頂上近くの高度約2, 320m付近においてオゾンの濃度を測定した。蓄電池と太陽電池によって駆動されるエレクトロケミカル・オゾンセンサーと小型データ・ロガーを用いて測定を行った。109ppbにおよぶ高濃度のオゾンが観測された。オゾン濃度は風向が南東のとき高くなった。観測点の近くにあり, 周辺に森林被害の見られない環境観測所 (弓張峠付近, 高度約1,450m) におけるオゾン濃度はずっと低く, 今回の結果は, オゾンが森林被害の重要な原因の一つであることを示唆しているものと思われる。
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  • 柳下 正治, 真継 博, 大井 通博
    31 巻 (1996) 2 号 p. A23-A33
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
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