大気環境学会誌
Online ISSN : 2185-4335
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32 巻 , 3 号
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  • 池田 有光, 東野 晴行
    32 巻 (1997) 3 号 p. 175-186
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    東アジア地域における酸性汚染物質の降下量とその地域間収支を把握するために, オイラー型の3次元グリッドモデルを用いて, 硫酸および硝酸イオン沈着量の推計と発生源寄与率の推定を行った。解析対象年度を1990年とし, 解析領域を国別に大きく6つ領域にわけ, 各国の発生源が各地域に及ぼす寄与率と, 各領域における沈着量の発生源別寄与率を推定し, 考察を行った更に, 日本列島を5つの領域に細分し, 各領域における沈着量と発生源寄与率について, 季節別に考察を行った。
    領域内の年間SOx全排出量10896GgSのうち8885Gg.S (81.6%) が, NOx全排出量2886Gg.Nのうち2347Gg.N (81.9%) が, 当該領域内に沈着した。湿性と乾性沈着の割合はそれぞれ, 硫酸イオンで67%と33%, 硝酸イオンで56%と44%であった。総沈着量が最も大きかったのは中国であり, 単位面積当たりの沈着量では, 韓国と台湾が比較的大きかった。日本における硫酸イオン沈着量の自国の人為起源からの寄与率は36.6%であり, 火山と中国の発生源からの寄与がかなり大きかった。日本においては, 季節別には冬期に海外からの寄与が高く, 夏期には海外からの寄与はほとんどみられなかった。また, 冬期の日本海側において, 海外からの寄与率が特に高い傾向が見られた。
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  • 森川 多津子, 若松 伸司, 田中 正宣, 鵜野 伊津志, 前田 恒昭
    32 巻 (1997) 3 号 p. 187-203
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    大阪市中心部においてC2~C5の9種の炭化水素成分を, 15ヵ月というこれまでにない長期間にわたり1時間おきに連続測定した。測定は気体試料濃縮装置およびガスクロマトグラフの組み合わせによる自動測定装置により行った。得られたサンプル数は8907サンプルで, 全時間数に対して81.2%であった。
    すべてのHC成分濃度は初冬に高く夏季に低かった。C2H4は測定成分中最も濃度が高く, 最も濃度が低かったのはC3H6である。C3H6は夏季にはほとんど検出されなかった。C4~C5成分は年変化が小さかった。日変化パターンについては, その特徴から3種類に分類できることがわかった。すなわち,(1) C2H6, C3H8,(2) C2H4, C2H2, C3H6, および,(3) C4, C5HCの3つのグループである。HC組成についても検討したが, 風向別に特徴のある組成比が得られた。これは気塊の発生源および測定地点までにいたる経緯の違いによって生じるものと考えられる。その中で共通した特徴として夏季のC4~C5HC比の増加があげられた。この特徴は気温と相関があり, 気温の上昇とともに高沸点HCの発生量増加がうかがわれた。
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  • 王 緯, 坂本 和彦, 王 文興, 湯 大鋼, 杜 漸, 高 金和
    32 巻 (1997) 3 号 p. 204-215
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    中国では酸性雨と環境の酸性化はますます重要な環境問題となっている。福建省南部における大気汚染は四川省重慶や貴州省貴陽市などの重度大気汚染都市と比較して, それ程厳しくないが, 最近比較的高い降水の酸性化が観測されている。本研究では大気エアロゾルと降水酸性化の関係を検討するために, 福建省南部の廈門市, 泉州市, 章州市の都市地域と田園地域において, 1992年の夏季と1993年の春季に大気エアロゾルを採取し, その物理的ならびに化学的特徴を分析した。それらのデータ解析により, 以下の結果を得た。
    1) 中国の他の地域に比べて, 福建省南部での大気エアロゾル汚染レベルはあまり高くなかった。
    2) 大気エアロゾル中の水溶性イオン成分の存在割合には独特な特徴があり, NH4+濃度は極めて低く, NH4+/Ca2+濃度比もかなり小さかった。そして, NH4+とSO42-はほとんど微粒子に含まれ, 人為起源が, Ca2+は粗大粒子に多く含まれ, 自然起源が示唆された。
    3) 大気エアロゾル中の元素分析結果に因子分析を適用し, 石炭燃焼と土壌, 石油燃焼と自動車排ガス, 建築工事, 海塩粒子などの起源を明らかにした。
    4) 他の地域の観測結果に比べて, 本研究地域における大気エアロゾルの酸性度はかなり高く, 酸緩衝能が著しく不足していることが酸性雨形成の原因の一つであると推定された。
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  • 矢野 壽人, 正田 誠
    32 巻 (1997) 3 号 p. 216-222
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    某印刷工場の改築にあたり, 有機溶剤の排出防止対策を検討した。まず, 既設印刷工場の有機溶剤排出状況と作業環境濃度を調査した。有機溶剤の主成分は酢酸エチル, イソプロピルアルコール, トルエンであり, 排出濃度は合計で448ppmと東京都の排出規制値 (3成分合計濃度200ppm以下) をオーバーしていた。また, 作業環境濃度も最高で762ppmであった。そこで, 当印刷工場の実排ガスを対象に, ベンチスケールの活性炭吸着式脱臭装置による有機溶剤除去実験を行った。実験は粒状とペレット状の2種類のヤシ殻活性炭について, 脱臭装置の出ロガス合計濃度が10ppmに達するまでの時間 (破過時間) を調査した。その結果, 粒状炭の破過時間 (充填層高260mm, 接触時間1.3secの条件) は38時間, ペレット炭の破過時間 (充填層高330mm, 接触時間1.65secの条件) は29時間であった。
    以上の結果, 活性炭吸着法は有機溶剤の除去方法として適用可能なことが判明した。
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  • 矢野 壽人, 正田 誠
    32 巻 (1997) 3 号 p. 223-230
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    某印刷工場の改築にあたり, 有機溶剤の排出防止対策を検討するため, 当印刷工場の実排ガスを対象に, ベンチスケールの触媒酸化式脱臭装置による有機溶剤除去実験を行った。
    実験は4種類の触媒について, 空間速度SVをパラメーターとして反応温度と除去効率の関係を調査した。その結果, 白金系触媒は酢酸エチルに対して, マンガン+銅系触媒はトルエンに対して除去効率が悪かった。そこで, 両触媒を組み合わせて使用したところ, 除去効率が最もよくなり, SV=33000hr-1, 反応温度200℃の条件で100%近くの除去効率が得られた。以上の結果, 触媒酸化法は有機溶剤の除去方法として適用可能なことが判明した。
    この結果をふまえて新工場が建設されたため, 実証テストを行った。触媒酸化式脱臭装置の除去性能を調査した結果, 入口ガス濃度は平均528ppm, 除去効率は反応温度200℃で97.9~98.7%を示し, 予想通りの結果が得られた。また, 作業環境濃度は120.9ppmと最大許容濃度147ppmをクリアーした。
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  • 小林 禧樹, 菊井 順一, 前田 健二, 宮原 芳文
    32 巻 (1997) 3 号 p. 231-236
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    阪神・淡路大震災とその後の復旧活動が大気環境に及ぼした影響を評価するために, 20数年前から継続モニタリングしてきた金属物質のデータを解析した。震災前後の濃度の単純な比較では震災の影響を評価できないので, 阪神地域の神戸市, 芦屋市及び宝塚市の3地点の濃度について月ごとに震災前5年間の平均値との比をもとめ, さらに震災の影響を受けていない対照地域 (7地点) の値で標準化した濃度比を算出して, 震災前後の濃度比の比較を行った。
    解析の結果, Fe, Mn, Niに比べZn, Pb, Cdについては濃度比のより顕著な増加が認められ, その濃度比は平年値に比べ最高で60~100%増加した。粒径の小さい金属物質についてより顕著な濃度比の増大がみられたことから, それらは燃焼過程を経てヒュームとして発生したことが示唆された。倒壊家屋やビルなどの解体に伴い発生した膨大な廃棄物を処分するために震災後の一時期, 各地で野焼きが行われた。それが大気中の金属物質濃度を増加させる一因になったことが以上の結果から推測される。
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  • 鹿角 孝男, 笹井 春雄, 広澤 伊一郎, 太田 宗康, 河原 純一
    32 巻 (1997) 3 号 p. 237-243
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    1994年6月27日, 長野県松本市においてサリンによる中毒事故が発生した。事故現場周辺では数種の植物に明らかな植物被害が見られ, ドクダミ葉では褐色斑点状の被害が葉面の周辺部から中心部へと進行していた。こうした, 植物に克明に残された被害症状について, その原因を明らかにするため, 被害を受けたドクダミ葉の目視検査および抽出物質の分析を行った。また, 対照として別地で採取したドクダミ葉にフッ化水素を暴露して比較し, 原因物質推定のための検討を行った。
    その結果, 被害葉はガス状ハロゲン化合物による被害症状を呈し, 被害葉の水抽出液からF-が検出されたことから, 原因物質はフッ化水素であったと考えられた。
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  • 矢野 壽人, 鈴木 良延, 正田 誠
    32 巻 (1997) 3 号 p. 244-252
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    某印刷工場における作業環境の改善と脱臭装置の処理風量の低減を目的として, 1色刷グラビア印刷機と2色刷グラビア印刷機に取り付けるフードの検討を行った。提案したフードにおいて, 当印刷工場の最大許容濃度である147ppmをクリアーするための必要最少排風量は, 1色刷グラビア印刷機で1,000m3/hr・台, 2色刷グラビア印刷機で1,100m3/hr・台と推定された。また, 総排風量は印刷機が全機稼働した場合, 10,400m3/hrが必要であり, その時の有機溶剤濃度は約690ppmになるものと推定された。
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  • 大原 利眞, 鵜野 伊津志
    32 巻 (1997) 3 号 p. A39-A57
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
  • 金 煕江
    32 巻 (1997) 3 号 p. A58-A63
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
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