大気環境学会誌
Online ISSN : 2185-4335
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33 巻 , 2 号
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  • 下原 孝章
    33 巻 (1998) 2 号 p. 61-72
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    銅ガラス板および試薬薄膜類を大気環境中に短期間曝露し, 沈着した乾性成分を直接観察する定性的な評価法, および乾いたシャーレ, 水, 酸1生水, アルカリ性水を入れた4種類のシャーレを曝露し, 乾性成分の沈着量を測定する定量的な評価法により, 乾性成分の沈着機構および沈着による酸性化現象を評価した.
    銅ガラス板および試薬薄膜類は, 主にモミの立ち枯れが認められる森林一帯に曝露した.曝露後の薄膜類は吸光光度計, 透過型電子顕微鏡により沈着による腐食状況および沈着成分の化学形態, 酸性度を測定した.森林の山頂付近では大気汚染物質が地上付近のそれの半分以下であったが, 薄膜類の観察から, 山頂付近では主に硝酸酸性成分の沈着現象が確認できた.これに対し, 麓では硝酸成分の沈着による酸性化現象は観察されなかった.これらの観察結果から, 山頂付近のガス状HNO3, 粒子状NO3-は, NH3ガス濃度が低い状況下では酸性成分として沈着し, 比較的安定化している現象が推測された.
    一方, シャーレ類を地上付近の大気環境中に短期間曝露し, シャーレに沈着する乾性成分量および大気中のガス状, 粒子状物質濃度を測定した.その結果, 次の点が明らかになった.HNO3, SO2, NH3等のガス状物質はそれらの粒子状物質と比べて, 水面に沈着しやすい傾向が認められた.特に, SO2は水面に沈着し, 水面を酸性化させていた.Mg2+, Na+, Ca2+等の粗大粒子成分は, 沈着面の性質が異なっても同一の沈着挙動を示した.自然環境中の降雨に洗われた湿潤表面にSO2は溶け込みやすく, その面を酸性化していることが考えられた.CaCO3等のアルカリ性粒子は湿潤表面にも沈着し, 炭酸塩の溶出による中和を繰り返している現象が推測された.
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  • 崔 然碩, 宋 永煮, 金 碩準, 武田 信生
    33 巻 (1998) 2 号 p. 73-80
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    パルスコロナ放電による排ガス中SO2, NOx同時除去の研究をパイロットプラントの規模で行った.排ガス量2,000Nm3/hrのバルスコロナ反応器は電気集塵機と似た構造を持つ, パルス発生は最大ピーク電圧130kV, 平均電力30kWのサイラトロンスイッチとマグネチックパルスコンプレッシャーを製作して行った.実験の結果, 最大脱流率95%, 脱硝率85%が得られ, ハイドロカーボンの添加と非均質反応の誘導により消費電力は大きく低減した.
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  • 三輪 誠, 伊豆田 猛, 戸塚 績
    33 巻 (1998) 2 号 p. 81-92
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    人為的に酸性化させた褐色森林土で育成したスギ苗の乾物生長と土壌pH, 土壌中の水溶性A1濃度および (Ca+Mg+K)/Alモル濃度比との関係を調べた.
    火山灰母材, 花崗岩母材および砂岩・粘板岩母材の褐色森林土1Lに, 10, 30, 60および100meqのH+を硫酸溶液で添加して酸性化させた.また, 硫酸溶液を添加しない各土壌を対照土壌とした.これらの酸性化させた土壌および対照土壌に, スギ (Ctyptomeria japonica D. Don) の2年生苗を移植し, 1994年6月13日から9月5日までの12週間にわたって温室内で育成した.
    土壌への硫酸添加量の増加に伴って, いずれの土壌においても, スギ苗の乾物生長が低下した.これらの乾物生長の低下は, いずれの土壌においても, 土壌pH (H2O) の低下に伴って生じたが, これは土壌中の水溶性A1濃度が増加したためであると考えられた.火山灰母材土では, 土壌中の水溶陛Al濃度が風乾土あたりで10.5μg/gに増加すると, すでにスギ苗の乾物生長が低下したが, 他の土壌では, その濃度が30μg/gより高くなるとスギ-苗の乾物生長が低下した.また火山灰母材土および花歯岩母材土では, 水溶性元素濃度から算出した (Ca+Mg+K)/Alモル濃度比が5より小さくなると, スギ苗の乾物生長が低下し始めた.ごれに対して, 砂岩・粘板岩母材土では, 同比が9.21のとき, すでにスギ苗の乾物生長が低下したが, この処理区の土壌中の水溶性Al濃度は37.8μg/gであった.
    以上の結果より, 硫酸溶液を添加して酸性化させた褐色森林土では, 土壌中の水溶性Al濃度が風乾土あたりで30μg/gより高くなると, 共存する塩基の濃度に関係なく, スギ苗の乾物生長が低下するが, その濃度が30μg/gより低い場合, Alの影響は共存する塩基の濃度に依存し,(Ca+Mg+K)/Alモル濃度比が5より小さくなると, スギ苗の乾物生長が低下すると考えられた.
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  • 井上 実, 近藤 裕昭, 亀卦川 幸浩, 福島 明
    33 巻 (1998) 2 号 p. 93-108
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    Large-eddy simulationを用いて単一および複数のビルまわりの温度場の計算を行った.熱源として人工廃熱に着目し, 新宿の高層ビル街の年間の平均廃熱量を求めてこれがビルのどの部分から排出されるかによって温度場が変化する様子を計算した.また, 道路幅による変化の様子を調べた.ビルが単一の場合は, 温度分布は熱源の位置にあまり依存しないが, 複数ビルがキャノピーの構造を作ると熱源の位置がキャノピー内の温度分布に大きく影響するようになる.廃熱高度が高い場合には, 熱は比較的上空に抜けやすいが, キャノピー内は安定成層になる.廃熱高度が低い場合にはキャノピー内の全体が昇温する.道路幅が大きいとビル後方に水平渦対が形成され, 側方の道路面からビル後ろ側に巻き込まれた空気がビルの後ろから上昇し, 上空との熱の交換がスムースにおきる.一方道路幅が狭いと, 渦対が形成されず, 空気はビル前方で下降し, 前のビルの側面へ逆流して前のビルの側面前方より上昇して上空へぬけ, 熱の交換が抑えられる.
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  • 鵜野 伊津志, 森 淳子, 宇都宮 彬, 若松 伸司
    33 巻 (1998) 2 号 p. 109-116
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    梅雨期にみられる長距離越境汚染の特徴と大気汚染物質濃度の変化を, 3次元長距離輸送モデルを用いたシミュレーション結果と長崎県対馬, 福岡県筑後小郡, 韓国ソウルで1991年6月に観測されたエアロゾル高濃度の観測と対比し, その汚染物質の濃度変化の特徴を示した.
    長距離輸送モデルとトラジェクトリー解析より中国大陸~朝鮮半島で発生した大気汚染物質が, 日本の南岸にかかる梅雨前線の北部を長距離輸送・反応・変質しつつ, 九州北部にもたらされることが明瞭に示された.梅雨前線の南北の移動に伴う大気汚染質の輸送が, 梅雨期の九州から西日本域のエアロゾル濃度レベルに重要であることが判明した.
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  • 今井 弘, 中林 安雄, 今井 了一
    33 巻 (1998) 2 号 p. 117-125
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
    1993年から1995年にわたって, 大阪市と奈良市の中間に位置する奈良県生駒市の初期降雨 (2mmまで) と後続降雨の性質を調べた.pH5.6以下の初期降雨の出現率は約93%であり, 後続降雨については約75%であった.雨水中のCu2+の含有量はpHの低下に伴って増加した.pH4以下の強い酸性雨の場合, Cu蹄の平均含有量は36.7μg/Lであるが, pH5.6以上の雨水では8.5μg/Lであった.pHと導電率の関係はかなりのバラツキがあるが, pHの低下にともなって導電率は曲線的に増大し, pH4以下の雨水の平均導電率は104.4μS/cmであり, pH5.6以上では24.1μS/cmであった.1995年度における雨水中の主要イオン種の含有量 (mol/L) を測定した結果, 初期降雨中のNa+, K+, NH4+, C1-, NO3-の含有量は後続降雨中のそれらよりも2~3倍多く・またMg2+, Ca2+, SO42-は4.5~5.0倍であった.雨水の酸性を支配する主要陰イオン種であるNO3-とSO2-のモル濃度の和に対応する水素イオン濃度の指数をpAi (=-log ([NO3-] + [SO42-])) とすると, pAiと導電率の対数 (10gλ) との間に直線関係が認められたが, pHとの間には直線関係が認められなかった.雨水中のNa+とCl-の発生源は主として海水中の食塩成分によるものであることを示唆している.また, NH4+イオン濃度とSO42-イオン濃度の対応関係についても検討した.
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  • 橋本 正史
    33 巻 (1998) 2 号 p. 126-138
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    小児のアトピー化リスクとアトピー型および非アトピー型喘息発症リスクに対する大気汚染の関与を明らかにする目的で, 過去40年間の我が国における小児気管支喘息およびアトピーの頻度に関する研究報告結果を再検討した.その結果, 以下のことが示唆された.
    1.大気汚染はアトピー化リスクに対しては負に, アトピー型および非アトピー型喘息発症リスクに対しては正に関与する.
    2.今日, 小児気管支喘息の頻度を高めている主要な要因は大気汚染とは無関係な要因で, この要因はアトピー化のリスクおよびアトピー型喘息発症リスクに正に関与する.
    3.今日の小児気管支喘息発症に対する大気汚染の寄与危険度は小さく, 人口寄与危険度割合は約4%と推定される.
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  • 市川 陽一
    33 巻 (1998) 2 号 p. A9-A18
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
  • 松木 秀明
    33 巻 (1998) 2 号 p. A19-A30
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
  • 西村 浩, 中山 由美子, 河合 里美, 川崎 一, 松尾 昌季
    33 巻 (1998) 2 号 p. A31-A39
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
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