大気環境学会誌
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33 巻 , 5 号
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  • 大石 興弘, 下原 孝章, 宇都宮 彬, 向井 人史, 畠山 史郎, 村野 健太郎
    33 巻 (1998) 5 号 p. 273-283
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    乾性沈着フラックスを評価するために, 1995年5月から1996年4月までの1年間, 代理表面法および大気中のガス・粒子状物質濃度と沈着速度から推定する濃度法により乾性沈着フラックスを測定し, 両者の値について比較検討した。代理表面法による調査は乾き面, 水面のシャーレを用い, 1週間毎に, またガス・粒子状物質調査はフィルターパック法を用い, SO2, HNO3, NH3のガス成分およびSO42-, NO3-, NH4+等の粒子状物質について1週間毎に行った。
    代理表面法によるSO42-S, NO3--N, NH4+-Nの乾き面および水面における乾性沈着フラックスはそれぞれ290, 59, 33mgm-2year-1および1090, 140, 630mgm-2year-1であった。SO42-, NH4+は水面での沈着フラックスが多く, ガス成分であるSO2, NH3の水面への溶解が考えられた。
    大気中のSO2-S, HNO3-N, NH3-Nの年間平均濃度は6.48, 0.47, 3.20μgm-3, SO42--S, NO3-N, NH4+-Nの年間平均濃度はそれぞれ2.14, 0.72, 1.89μgm-3であった。これらのガス・粒子状物質濃度から推定した (SO2+SO42-)-S,(HNO3+NO3-)-N,(NH3+NH4+)-Nの乾性沈着フラックスはそれぞれ840mgSm-2year-1, 550mgNm-2year-1, 1500mgNm-2year-1であり, ガス成分の沈着フラックスは, いずれの成分についても粒子状成分の沈着フラックスより多かった。
    代理表面法による水面のSO42-の沈着フラックスは濃度法による値と類似した値であったが, NO3--N, NH4+-Nの沈着フラックスは濃度法に比べ少ない値であった。海塩土壌由来の粗大粒子中にあるC1-, Ca2+, Mg2+, K+およびNa+の沈着フラックスは代理表面における水面と乾き面の差も小さく, 濃度法による値との差も比較的小さかった。全沈着フラックス (湿性沈着フラックス+乾性沈着フラックス) に占める濃度法によるSO42-, NO3-およびNH4+乾性沈着フラックスの割合はそれぞれ47%, 62%, 76%であった。
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  • 薩摩林 光, 佐々木 一敏, 鹿角 孝男, 鹿野 正明, 太田 宗康, 栗田 秀實, 村野 健太郎, 畠山 史郎, 烏谷 隆, 植田 洋匡
    33 巻 (1998) 5 号 p. 284-296
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    山岳地域における浮遊粒子状物質 (SPM) の中のSO42-, NO3-, 有機炭素 (OC), シュウ酸などの二次粒子の挙動について解析した。SPMの捕集は中部山岳地域の八方尾根で1ヵ月毎に通年で行い, その化学成分 (水溶性陽, 陰イオン, 炭素成分, 金属など) を測定した。
    八方尾根 (標高1850m) におけるSPM中の主成分はSO42-であり, SPM総重量の20%も存在していた。他の主要な成分はOC (SPM総重量の8.3%), NH4+ (5.2%), 元素状炭素 (EC) (4.4%) であった。
    SO42-濃度は4月~7月に高く, 10月~3月に低くなる季節変化を示した。この変化はオゾンやT-NO3 (総硝酸, ガス状+粒子状) とほぼ一致し, 光化学反応により生成したSO42-が輸送されていた。また, SO42-の一部はNH3などのアルカリ成分により十分中和されることなく, 硫酸ミストやNH4HSO4などの酸性粒子として輸送されてきたことが判明した。これらの大気汚染物質は日本国内以外に大陸からも長距離輸送されたと考えられる。
    T-NO3, OCおよびシュウ酸濃度もSO42-濃度との間に高い相関が認められ, これらの成分は光化学反応により生成したと考えられる。また, 4月~8月における二次粒子 (NH4+, nss-SO42-とNO3-, およびOCの一部) はSPM総重量の23%以上存在していた。
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  • 房家 正博, 雨谷 敬史, 松下 秀鶴
    33 巻 (1998) 5 号 p. 297-305
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    臭気センサーを用いる簡便な臭気測定法開発の一環として, 単一臭気に対するセンサー特性の検討と, 得られた特性の複合臭気評価への利用に関する検討を行った。その結果, 特定悪臭物質19種を含む21種の悪臭物質について, それらの物質濃度の対数と臭気センサー指示値との間に直線的相関が成立することを認めた。また, 用いた臭気センサーの感度は比較的良好で, メチルメルカプタンを除く硫黄系化合物, 各種有機溶剤およびアセトアルデヒドに対しては敷地境界における規制下限値以下の濃度も測定可能であることを認めた。
    一方, 複合臭気に関しては, その構成臭気物質濃度から臭気センサー指示値を予測する方法を考案し, その予測値は実測値と良好な一致を示すことを認めた。また, 複合臭気を構成する臭気物質濃度比が判っている場合, 臭気センサー指示値から構成臭気物質濃度を推定する方法も考案し, 実測値と予測値が一致することを見い出した。
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  • 近藤 明, 山口 克人, 前田 健太郎, 田村 直道
    33 巻 (1998) 5 号 p. 306-321
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    大阪市の8月の最低気温はこの100年間で約2度上昇している。このようなヒートアイランド現象を起こす原因としてエネルギ消費の増大と地表面の改変が考えられる。都市キャノピ内の建物群を同じ大きさの建物が規則正しく格子状に配置されるとし, モンテカルロ法に基づく光追跡法により都市キャノピ内の短波放射と長波放射フラックスの高さ方向分布を推定した。その結果, 都市の建物による被覆率を増大させ, 都市キャノピ高さを高くすると, 日中に地表面が受ける短波放射フラックスは減少し, 夜間天空に放出する長波放射フラックスが減少することが示された。次に地表面および建物壁面での熱収支モデルと1次元大気境界層モデルを結合し, 都市キャノピ内の気温・風速分布を予測した。都市の建物による被覆率を増大させ, 都市キャノピ高さを高くすると, 都市キャノピ内の風速は減少し, また都市キャノピ内の温位は日中に上昇が抑えられ, 夜間では低下が抑えられることが示された。これらの結果により都市の建物被覆率の増大と建物高さの上昇は, 夜間に温度が低下しにくくなるヒートアイランド現象を引き起こす原因の1つであることが明らかとなった。
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  • 浦野 紘平, 木村 ちづの, 加藤 みか, 小林 剛
    33 巻 (1998) 5 号 p. 322-334
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    臭化メチルはオゾン層破壊物質であるが, 検疫くん蒸用途は規制対象外であり, 今後も消費が続く。文献, ヒアリング, アンケートなどの調査により, 検疫くん蒸の実態と排ガスの回収・分解技術開発の必要条件を調べた結果, 次のことがわかった。
    1) 検疫用消費量のうち, 木材用が半分以上, 穀類等用が約3割, 残りが青果物等用であり, 木材用, 穀類等用の技術開発を優先すべきである。2) くん蒸後の施設内濃度と1回のくん蒸処理後に回収と分解の対象となる臭化メチルの量は, 天幕木材くん蒸では約5,000~10,000ppm, 約50~270kg (5~15天幕), サイロ穀類等くん蒸では約1,000~7,500ppm, 約17~46kgまたは約110~260kg, 倉庫穀類等くん蒸では約1,000~7,500ppm, 約6~45kg, 倉庫青果物等くん蒸では約6,000~12,000ppm, 約4~59kgと推定された。3) 回収・分解装置の設計に当たり, 回収や分解の作業時間, 排ガスの湿度, 電力, 水, スチームの供給, 装置の移動性等を考慮する必要がある。4) 回収技術の研究例には吸着法と冷却法があり, 分解技術には高温分解法, 薬液法, 触媒酸化法, オゾン酸化法, プラズマ分解法があるが, 作業性, 経済性のより高い回収・分解技術の早急な開発が必要である。
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