大気環境学会誌
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35 巻 , 6 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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  • 岩井 和郎
    35 巻 (2000) 6 号 p. 321-331
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
    ドイツ都市大気の測定では, PM2.5の約10重量%に0.1μm以下の超微細 (ナノ) 粒子が含まれている事が報告されている。実験的に酸化銅のナノ粒子をハムスターに吸入させてその体内動態を調べると'粒子は肺胞上皮を通過して肺間質に入り, リンパ管や血管内, 肺門リンパ節に運び込まれる事が見られた。また微小粒子とナノ粒子の動態を比較した定量的実験では, ナノ粒子で遙かに多い量が肺間質からリンパ節に入ることが示されている。健康人の肺に沈着しているナノ粒子には各種金属元素が含まれている事が分析電顕の研究から知られる。また各種排出源からの浮遊粒子状物質は肺障害性を引き起こすが, それは含まれる金属種により異なることが示唆されている。一方組織反応性に乏しい合成レジン, テフロンの蒸気に含まれるナノ粒子を吸入すると, 強い急性反応が起こることも報告されている。このナノ粒子が凝集して粗大塊となったものは直ちに毒性が消失しているという実験成績は, 化学組成よりも粒子が極めて小さいという事が重要であることを示している。もしPM2.5が疫学研究で報告されている心肺疾患死亡に関係するとすれば, ナノ粒子の血管内への容易な吸収は, その急性毒性を説明し得る。
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  • 高岡 昌輝, 島岡 豊, 星野 宗弘, 武田 信生, 藤原 健史
    35 巻 (2000) 6 号 p. 332-342
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    本研究では, 粒状の金属スズを充填した乾式還元層における塩化第二水銀ガスの乾式還元に関する実験を行い, 乾式還元プロセスに及ぼす影響因子の同定および乾式還元部で生じている反応を明らかにすることを目的とした。塩化第二水銀ガスの金属スズによる乾式還元反応では, 金属スズ表面の塩化されている割合が重要な因子であり, あらかじめ1N塩酸で金属スズ表面をプレコートすることが還元能の維持に効果的であった。塩化した粒状金属スズ表面において, 次のような2種類の並行する還元反応によって塩化第二水銀は金属水銀に還元されることがわかった。
    SnCl2 (s) +HgCl2 (g) →SnCl4 (g) +Hg (g)
    SnCl2 (s) +HgCl2 (g) +2H20 (g) →SnO2 (s) +Hg (g) +4HCl (g)
    更に, 粒状スズの表面に形成された塩化第一スズは, 次のような酸化反応によって消費される。これらの反応は上記の塩化第二水銀反応に比べて支配的に進むため, これらの酸化反応が還元率低下の主たる原因であると推測された。
    SnCl2 (s) +H20 (g) →SnO (s) +2HCl (g) SnCl2 (s) +H20 (g) +1/202 (g) →SnO2 (s) +2HCl (g)
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  • 桜井 健郎, 田辺 潔, 森口 祐一, 若松 伸司, 針谷 謙一
    35 巻 (2000) 6 号 p. 343-354
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    揮発性有機化合物 (VOC) を中心とした, 日本における現在の交通由来排出物質の組成の一例の調査, その結果の, 既存のトンネル・道路脇研究や, 台上試験のデータとの比較, 更に対象トンネルでの排出係数の推定を目的とした研究を行った。
    測定対象は非メタン炭化水素, ホルムアルデヒド, 1, 3-ブタジエン, ベンゼン, トルエン, スチレン, エチルペンゼン, m-/p-キシレン, o-キシレン, 1, 3, 5-トリメチルベンゼン, 1, 2, 4-トリメチルベンゼン, 一酸化炭素, 窒素酸化物である。首都圏の市街地の車道トンネルで, トンネル内と外気中の濃度を2時間ごと24時間にわたって測定した。車種構成は全時間帯を通じてほぼ・一定であり, ガソリン車が大部分を占めると考えられた。
    トンネル内過剰濃度 (=トンネル内濃度一外気濃度) の相対誤差が小さく, 比較的信頼性の高い組成を与える, 五つの時間帯の平均組成を議論した。
    非メタン炭化水素に対する個別VOCの寄与は, 体積炭素濃度において, トルエンが16%と最も大きく, ホルムアルデヒドを除く, 測定した九の個別VOCの合計で平均40%を占めた。濃度の平均組成は, 海外でのトンネル・道路脇研究の結果とおよそ一致した。また国内の台上試験との比較ではディーゼル車よりもガソリン車に近い組成に示し, これは上述の車種構成と矛盾しない。更に, 文献での排出係数を用いて, 対象トンネルでの排出係数の推定を試みた。
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  • 近藤 明, 加賀 昭和, 井上 義雄, 山口 克人, 李 和云
    35 巻 (2000) 6 号 p. 355-367
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    我が国では, 局地循環風である海陸風に支配される沿岸部に工業が発達し, 人口が密集し, 巨大な大気汚染発生源となっている。そこで, 海陸風前線を伴う海陸風の全体的な流れ場を把握するために, 水槽模型実験を行い, 水槽内流れを発砲スチロールをトレーサとして可視化し, ビデオ撮影を行った。 そして, この可視化画像間での輝度分布パターンから, 速度ベクトルの抽出を行い, 海陸風の各時刻の全体的な流れ場を求めた。また, 2次元層流, プシネクス近似とした非静水圧モデルから, 水槽内流れ場の数値計算を行った。 水槽実験では, 陸面温度の上昇とともに, まず, ベナール型の対流による上下方向の混合流が発生し, その後, 海岸線から内陸に向かって海風域が進入し, そして, 陸面温度が下降すると, 弱い陸風が吹く様子が認められた。 数値モデルでも, 水槽実験で得られたこれらの特徴を再現できた。 また, Uedaらが提案している海陸風に関する普遍関数を用いると, 水槽実験で得られた海風の最大速度約1mm/s, 混合層高さ約10mmは, 野外観測の約4.8m/s, 約560mに相当し, 実際に観測されている値とほぼ等しく, 水槽実験で実際の海陸風を定性的に模擬できた。
    次に, 非静水圧モデルと静水圧近似モデルによって計算される海陸風場の違いが大気汚染物質の拡散に及ぼす影響を調べた。非静水圧モデルでは, 水槽実験で見られた海風進入前のベナール型の対流や海風前線が再現でき, 海風前線の通過による下降流, 上昇流の大きな変動, 温度の低下など, 野外観測で得られている海陸風の特徴を再現できるが, 静水圧モデルでは, このような特徴は再現できなかった。 しかし, 両者の流れ場を用いた物質拡散シミュレーションで得られた濃度最大値には, 大きな違いは生じなかった。 ただし, 非静水圧モデルの流れ場に比べて静水圧モデルの流れ場を用いた場合, 排出源から遠ざかるにつれ最大濃度に達する時間が, かなり遅くなることがわかった。
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  • 吉門 洋, 水野 建樹
    35 巻 (2000) 6 号 p. 368-376
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    大気汚染防止法の改正で有害大気汚染物質対策の推進が規定され, そのモニタリングは月1回, 1日を単位とした測定によるという基準が示された、このような間欠測定によって求めた長期平均値の精度について, いろいろな検討例があるようだが従来あまり公開されていない。このほど東京都と愛知県のNO2 (東京についてはNOxも) をモデル物質として, 年間365日の日平均値を一定周期で間欠的に拾い出して求めた年平均値の誤差の性質を, 拾い出し周期30日の場合を中心として調べた。
    周期30日の間欠データによる年平均値は30種類得られる。東京の場合, それらの誤差の標準偏差は真の年平均値の12%以内に収まるが, この幅には地点・地域による系統的な差がある。その差異は各地点の濃度出現頻度分布と関連していることが見いだされた。また, 対象物質が異なれば頻度分布のパターンが異なり, それに亦じて間欠測定による平均値の精度に差が出ることも推測された。
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  • 早狩 進, 松本 光弘, 斉藤 勝美
    35 巻 (2000) 6 号 p. 377-385
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    インターネットの個人用ホームページ上でフリーウェアとして公開しているExce1アドインを解析例を含めて紹介する。アンダーセン・サンプラーの測定結果をグラフ化するアドインAnder・senAnalyzerは, スプライン関数を用いて粒度分布曲線を描くもので, PM-10, PM-2.5, PM-1.0までの累積濃度とこれらの総粉じん濃度に対する割合を表示できたり, A4サイズに最大横4個×縦8個までのミニグラフとして印刷できるなどの特徴を持つ。
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  • 秋山 賢一
    35 巻 (2000) 6 号 p. A73-A84
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
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