大気環境学会誌
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36 巻 , 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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  • 河野 吉久
    36 巻 (2001) 2 号 p. 47-59
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    酸性雨に対する47種の樹種の感受性について可視害発現状況をもとに感受性を分類するとともに, 18種類の樹種を対象に生長に及ぼす影響について検討を行い, 降雨のpHが常時4.0以下にならなければ直接的な影響はみられないことを明らかにした。これらの実験結果から, 現状で観察される程度の降雨の酸性度や頻度では直接的な影響は考え難いことを明らかにした。
    一方, 酸性雨とオゾンの複合影響に関する研究では, pH3.0の人工酸性雨によってスギやヒノキの生長は促進されるが, オゾン濃度が高くなるとともに地上部と根の重量比 (T/R) が高くなり, 硝酸負荷とオゾンの複合影響の可能性を明らかにした。
    18種の樹木を対象に, オゾンと二酸化硫黄の3生長期にわたる複合暴露実験を行った結果, 可視害の発現状況を指標にした感受性と, 生長抑制の程度を指標にした感受性の分類結果とは一致しないものが多いことを明らかにした。また, 二酸化硫黄とオゾンの複合影響は, 樹種によって相加, 相乗などの影響発現の様式が異なり, 複合影響の判定に際しては両者の濃度レベルと対象植物種を考慮する必要性があること, オゾンについては現状濃度レベルでも潜在的な慢性影響が懸念されることなどを明らかにした。
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  • 伊豆田 猛, 松村 秀幸, 河野 吉久, 清水 英幸
    36 巻 (2001) 2 号 p. 60-77
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
    世界各地で森林衰退が観察されており, 様々な原因仮説が出されているが, オゾン (03) などのガス状大気汚染物質は有力視されている。森林を構成している樹木に対するオゾンの影響に関する実験的研究の結果に基づくと, 森林地帯で実際に観測されている濃度レベルのオゾンによって, 欧米の樹種の成長や光合成などの生理機能が低下する。一方, 我が国の森林樹種に対するオゾンの影響に関する実験的研究は現在のところ限られているが, ブナやケヤキのような比較的感受性がい樹種では, 我が国の森林地帯で観測されている濃度レベルのオゾンによって乾物成長や純光合成速度が低下する。欧米においては, 実験的研究や現地調査の結果に基づいて, 森林生態系を保護するためのオゾンのクリティカルレベルを評価している。これに対して, 我が国の森林生態系に対するオゾンのクリティカルレベルを評価するために必要な情報は不足している。したがって, 我が国における森林衰退の原因を明らかにし, 森林生態系におけるオゾンのクリティカルレベルを評価するためには, 今後も様々な樹種を用いたオゾン暴露実験が必要である。
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  • 高 世東, 坂本 和彦, 董 旭輝, 王 璋, 村野 健太郎, 畠山 史郎, 王 青躍
    36 巻 (2001) 2 号 p. 78-87
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    バイオブリケットは70-85%の石炭と15-30%のバイオマスとの混合物に硫黄固定剤を添加して, 何らの粘結剤を添加せずにロール型プレスによって高圧で圧縮成型し, 調製される複合固体燃料である。本研究の調査結果によれば, 重慶地域における農作物の藁や茎の廃棄物および大鋸屑などの木材廃棄物は極めて豊富であり, バイオブリケット生産の副原料であるバイオマスとしての年間総生産量は1,800万トンに達しており, わずかにその5%を使用すれば, 年間36万トン程度のバイオブリケットが生産でき, 民生用エネルギーとして十分であると考えられる。従って, 重慶の酸性雨汚染防止対策の一つとして, 民生用バイオブリケットの製造技術を行う場合の副原料であるバイオマス原料はかなり豊富であるといえる。
    重慶市で採集された農産廃棄物, 木材廃棄物および食品製造廃棄物の燃焼試験の結果は, バイオマスの種類によってその燃焼性硫黄分は異なるが, いずれも少なかった。バイオマス燃焼からのHCI, SO2の排出量は少なく, 1kg当たりの排出量はそれぞれ35-912と52-1764mgの範囲であった。原炭と大鋸屑から調製したバイオブリケットの燃焼試験の結果によれば, 原炭と比較してバイオブリケット燃焼からの大気汚染物質排出量は大幅に低減され, HCI, SO2およびダストの排出低減率もそれぞれ26-61%, 82-87%と55-83%に達していた。したがって, 石炭のバイオブリケット化は有効な酸性雨汚染防止対策の一つと考えられる。バイオブリケットは, 原炭に比べて揮発分を多く含むバイオマスを添加するため, 着火温度が低下し, 燃焼性が向上する。バイオマスに含まれるリグニン等が粘結剤 (バインダ) として機能すると考えられるが, 12.1-35.1%のリグニンを含むバイオマスを添加して調整したバイオブリケットの耐圧強度は石炭種類, バイオマスの添加量, バイオマス中のリグニン含有量によって異なるが, 25%の農林廃棄物添加のバイオブリケットは通常の取り扱いに必要な40kg以上の耐圧強度に達していた。よって, バイオブリケットの副原料としてリグニン含有量の多いバイオマスを用いれば, 特別な粘結剤を添加しなくても強度の高いブリケットが製造できる。
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  • 北村 清明, 岩崎 好陽
    36 巻 (2001) 2 号 p. 88-98
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    悪臭を総体で評価する嗅覚測定法として悪臭防止法で採用されている三点比較式臭袋法の精度をより高めるため, 現行の方法を改良した様々な条件を設定し, コンピューターシミュレーションによりそれらの適用の可能性を検討した。その結果, 排出口測定法に関しては現行の方法で十分な精度が確保できているが, 環境測定法に関しては必要な情報に応じて希釈倍数を変えて測定を行うこと, 具体的には, 測定臭気指数範囲下限の1/2の希釈倍数と測定臭気指数範囲上限の3倍の希釈倍数を基本として希釈倍数を設定することにより, 現行の方法よりも信頼性の高いデータを得られることが示唆された。
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  • 姫野 修司, 亀井 英子, 浦野 紘平, 長谷川 隆
    36 巻 (2001) 2 号 p. 99-113
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    大気中および室内空気中の揮発性有機化合物類 (VOCs) の測定方法のうちで捕集や分析に熟練した技術や高度な機器が不要で, 最も簡易である直接固体吸着・溶媒脱離法を用いて, 主要な23種類のVOCsの一括測定を行うため, 高性能活性炭充愼カラムを開発した。使用した活性炭CQSは, 現在工業用に広く用いられている活性炭3種類と市販の大気・室内空気捕集カラムに用いられている活性炭1種類および炭素系吸着剤3種類に比べて比表面積が大きく, 幅広い径の細孔を有し, 水蒸気の吸着性が低いものを選定した。これらの吸着剤を0.7g充墳したカラムを作成し, VOCsの乾燥標準ガスおよび加湿標準ガスでの回収実験を行ったところ, いずれも活性炭CQSの回収率が最も高く, VOCs捕集用に最適であることが明確になった。
    この開発した活性炭CQS充填カラムからのVOCs脱離のための溶媒の種類, 通液速度, 必要溶媒量の検討を行い, n-デカンを0.3mL/minで10mL通液すれば, 23種類のVOCsがほぼ全量回収され一括分析できることを示した。また, 長時間高湿度が続く場合には, 低沸点で極性 (水溶解度) の高い物質の吸着性能が低下することが認められたが, 0.83-2.4mmの過塩素酸マグネシウム25gを充唄した除湿管を前に付ければ, 23種類のVOCsすべてが完全に回収できることを明確にした。本方法によって異なった日に加湿標準ガスを測定したときのC. V.値は10%以内で再現性が良いことを確認した。更に, 実大気を本方法とキャニスター法により同時に測定した結果, 両方法で測定されたすべての物質の測定値はほぼ一致した。
    したがって, 開発した高性能活性炭カラムと除湿管を用いることで極めて簡易に正確に23種類のVOCsを一括測定できることを示した。
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  • 池田 幸介
    36 巻 (2001) 2 号 p. 114-124
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    金属板暴露法を用いて公衆電話機内の腐食環境を今回初めて評価した。厳しい大気環境に曝される電子機器の一つである公衆電話機内部の腐食環境データの報告例はなく, 今回, 九州地区の火山地域, 海岸地域, 工業地域などの9ヶ所に設置されている公衆電話機の内部および外部に銀板・銅板を短期間設置してそれぞれの腐食量を評価した。その主な評価結果を以下に示す。
    (1) 公衆電話機内部では, 硫黄腐食および塩素腐食が発生しており, その原因は外気の腐食性ガス成分の流入によるものである。
    (2) 公衆電話機内部の硫黄腐食量には, 火山地域や工業地域などの地域依存性がある。しかしながら, 外部の腐食量に対する内部の腐食量は平均で約0.3であり, 地域依存性はあまりない。
    (3) 公衆電話機内部の塩素腐食量には, 火山地域や工業地域などの地域依存性は比較的少なく, ほぼ一定であった。
    (4) 公衆電話機内部の腐食量を関東地方都市部におけるNTTビル内部の腐食量と比較すると, 硫黄腐食量は公衆電話機内部の方がNTTビル内部より少なく, 塩素腐食量は公衆電話機内部の方がNTTビル内部より多い結果となった。
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  • 野内 勇
    36 巻 (2001) 2 号 p. A15-A25
    公開日: 2011/11/08
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