大気環境学会誌
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37 巻 , 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
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  • 兼保 直樹, 吉門 洋, 近藤 裕昭, 守屋 岳, 鈴木 基雄, 白川 泰樹
    37 巻 (2002) 3 号 p. 167-183
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    関東平野における初冬季の高濃度SPM汚染を対象として, SPMを構成する一次粒子および二次粒子前駆ガス成分を対象とした発生源モデルを構築した。元素状炭素粒子および有機炭素成分の主要排出源の一つとして, 実走行状態の自動車群からの排出係数を自動車専用道路における観測から推定した。清掃工場および産業廃棄物処理場からの塩化水素発生量を, 各施設の排ガス中濃度および排ガス量の調査結果ら求め, 排ガス濃度が報告されていない場合は排ガス処理装置種別に一定値を与えた。アンモニアについては, 家畜・肥料使用, 排煙脱硝装置, ガソリン車, 人体, および下水処理からの発生量を推定した。窒素酸化物, 二酸化硫黄, および非メタン炭化水素の発生源モデルについては, 過去の調査事例をもとに整備・拡充する形で作成した。設定領域からは, 面積にしてほぼ匹敵する広さを持つSouth Coast Air Basin領域 (ロスアンゼルス周辺領域) の4倍の元素状炭素の排出量が推計され, また1984年時の英国全土からのHCl排出量の約80%の排出が見込まれるなど, 関東地方からのSPM原因物質の排出量が極めて大きなものであると推計された。アンモニアの発生量については, 発生源データの不確定性から, 推計値には大きな誤差が含まれる可能性がある。
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  • 新井 一司, 久野 春子, 鈴木 創, 遠竹 行俊, 大喜多 敏一
    37 巻 (2002) 3 号 p. 184-191
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    モミの衰退木の調査方法を確立し, 東京におけるモミの衰退分布を明らかにするために, 1992年から1993年にかけて山間部を対象に衰退度の評価を107地点, 618個体について行った。調査方法は, 小枝の枯損, 枝葉の密度, 樹形と樹勢の4項目の値を合計した衰退度合計指数が評価基準として有効であった。小枝の枯損と枝葉の密度における衰退度階級2以上の明らかな衰退がみられた個体の割合は, 各々45.2%, 45.6%であった。モミの衰退は, 地形的要因である傾斜や起伏の状態とは関係がみられなかった。一方, 広域的な広がりである緯度, 経度との間には相関関係がみられ, 山間部の南東の地域ほど, 衰退が激しく, 北西部で衰退の程度が弱まる傾向がみられたが, 北西部の一部の谷地形では, 被害がみられた。海抜高は, 250m以下の低い地域ほど衰退が激しく, 高い高度で健全な傾向を示すものの, 750m以上という高い地域でも57.9%の地点に弱いながらも衰退現象がみられた。
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  • 高橋 章, 佐藤 一男, 若松 孝志, 藤田 慎一, 吉川 邦夫
    37 巻 (2002) 3 号 p. 192-205
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    群馬県の山地スギ林における1年間 (1997年10月~1998年9月) の連続観測データをもとに, インフェレンシャル法を用いて硫黄化合物の乾性沈着量を推定した。その結果から, SO2の乾性沈着に及ぼす葉面のぬれの影響について検討した。結露計を用いたぬれ時間の観測結果から, 寒候季 (10月~3月) の観測期間に対するぬれ期間の割合は17%であるのに対して, 暖候季 (4月~9月) のそれは60%に及ぶことが明らかになった。米国で開発された推定方法を用いた場合, ぬれ期間にクチクラ抵抗 (Rcut) を0sm-1と設定することで, SO2の沈着速度は, ぬれの影響を考慮しない場合に比べ, 寒候季にば約2倍, 暖候季には約3倍に増大した。この沈着速度と大気濃度の観測結果から, 硫黄化合物の年間の乾性沈着量は11.1mmolm-2yr-1と推定された。この推定値は, 観した硫黄化合物の正味の林内沈着量 (12.4mmolm-2yr-1) にほぼ一致し, 妥当なものであると判断された。これらのことから, 湿潤なわが国の森林では, SO2の乾性沈着を支配する要因として, 葉面のぬれの影響が極めて重要であることがわかった。
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  • 高橋 章, 佐藤 一男, 若松 孝志, 吉川 邦夫
    37 巻 (2002) 3 号 p. 206-215
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    森林への酸の沈着量の時間的変動を明らかにするために, 群馬県妙義町のスギ林において3年間 (1997年4月~2000年4月) にわたり, 気象, 大気濃度の連続観測を行った。この観測データをもとに, インフェレンシャル法によりSO2, NO2, HNO3, HClの乾性沈着量を推定した。その結果, 上記4種のガス状物質による各年のH+乾性沈着量は, 61~83mmolm-2yr-1と推定された。推定に伴う誤差を考慮すると, H+ 乾性沈着の年較差は有意なものではなかった。観測された各年のH+湿性沈着量は, 28~43mmolm-2yr-1であった。したがって, このスギ林には, 湿性沈着の約2倍に及ぶH+が乾性沈着により定常的にもたらされていることがわかった。H+の乾性沈着量は暖候季に多く, 寒候季に少ない傾向が認められた。だが, その変動の程度は, 湿性沈着量に比べて相対的に小さなものであった。H+乾性沈着量に占める各ガス状物質の割合は, 季節により大きく変動し, 秋~冬期にはHCIの寄与が卓越し, 夏季にはHNO3, SO2の寄与が増大した。
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  • 岩井 和郎, 宇田川 忠, 水野 悟, 河端 美則, 菅原 勇, 後藤 純雄, 瀬戸 博, 安達 修一
    37 巻 (2002) 3 号 p. 216-229
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    ディーゼル排出物中には高濃度の有害ガスと粒子成分を含み, その呼吸器障害が問題となる。その対応の一つとして軽油の低硫黄化が進められているが, それは排出ガス中のSO2濃度と粒子酸性度の明らかな低下を来たしている。我々は今回実験的に作成した低硫黄軽油 (LSLO) と市販の通常軽油 (HSLO) を燃料とした時の排出ガス組成の変化と, それを長期にラットに吸入させた時およびその粒子成分を気管内注入したきの, 変異原性, 発癌性について比較検討した。ディーゼルエンジン排出物に含まれる各種多環芳香族炭化水素の濃度は両軽油粒子問で一定の傾向を示さなかったが, 変異原性と8-OH-deoxyguanosine濃度はLSLO粒子でHSLO粒子よりもやや低かった。しかし粒子濃度を揃えた排ガスのラット長期吸入実験では, LLSO群でHSLO群に比して発癌率が高く, 肺沈着粒子濃度も高いのが見られた。次に行った3段階濃度の粒子浮遊液をラット気管内に注入した実験でも, 各段階濃度のLSLO粒子注入群でHSLO粒子群よりも高い発癌率と, 高い肺粒子沈着率とが示された。両粒子の粒径分布の比較では, LSLO排ガス中にはHSLO排ガスと比べて粒径の小さいナノ粒子がより多く含まれていた。以上, 軽油の低硫黄化は排ガス粒子酸度を明らかに低下させたが, 同一粒子濃度暴露でのラット発癌率を増加させ, 総合的にみて発癌率を低下させるとは思われず, さらなる粒子低減の努力が必要と思われた。
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  • 村山 等, 森田 昌敏
    37 巻 (2002) 3 号 p. A13-A26
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    環境大気中のダイオキシン類濃度の測定方法として, 環境省環境管理局総務課ダイオキシン対策室および大気環境課より「ダイオキシン類に係る大気環境調査1マニュアル」が2001年8月に示された。このマニュアルで従来の24時間サンプリング手法に1週間サンプリング手法が加えられた。この試料採取方法について諸外国の測定マニュアルと比較しながら概説するとともに, マニュアル作成時に基礎となった検討結果についても紹介する。
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