大気環境学会誌
Online ISSN : 2185-4335
Print ISSN : 1341-4178
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37 巻 , 4 号
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  • 兼保 直樹
    37 巻 (2002) 4 号 p. 231-244
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    本総説は, 冬季光化学大気汚染に関して, 仮説であった時期から当然のように数値モデル内で扱われるようになってきた現在までの約10年間の研究の変遷をまとめたものである。そこでは, 説明不可能な初冬季のNO2高濃度現象に対して, まずdiagnosticな数値モデルにより現象の存在が示唆され, 観測によって存在が確かめられ, 現況再現をめざしたより詳細な数値モデル開発が進み, 更にNO3-の再現を含めた浮遊粒子状物質 (suspended particulate matter, SPM) モデルの開発に繋がっていく状況を概説した。また, ヨーロッパ諸国における研究では, 冬季のNO2汚染の原因として光化学反応の存在は考慮されてこなかったが, 米国においては冬季のエアロゾル汚染中のNO3-高濃度の原因として光化学反応の存在が指摘されている。この点から, 一見わが国に特有とみられる本現象が, 実は中緯度地域の大都市域において普遍的なものでもある可能性を示唆する。
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  • 進藤 三幸
    37 巻 (2002) 4 号 p. 245-255
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    アルミナ電解工場から排出されたフッ化水素ガスが, 水稲の生理並びに生育, 収量に与える影響について調査した。障害を受けた水稲は全窒素含量の増加, カルシウム含量の減少が認められ, 障害の程度の大きいものほど稲わらのケイ酸含量が多いことも認められた。稲わらのフッ素含量が多いものほど米糠のフッ素含量も多いことから, 水稲体内に取り込まれたフッ素の一部は養水分とともに体内を移行し米糠部分へ集積したものと推察した。
    水稲の可視障害は, 葉身が葉舌のところから垂下し, 同時に葉身の先端や葉縁部が緑色から灰緑色に退色し, 次第に全葉身におよび, 褐変, 枯死に至るものであった。障害を受けた水稲は, 草丈は短く, 茎数は減少し, 出穂期の遅延も認められ, 葉鞘の澱粉蓄積量も減少した。収穫期には, 障害を強く受けた水稲ほど, 一穂当たりのもみ数も減少する傾向が認められ, これは, 頴花分化期にフッ素の障害を受けた結果と推察された。大気中のフッ化水素ガスが収量の低下に影響したことは明らかであり, その限界濃度は, 8月下旬の葉身のフッ素含量で70μg/g前後と考察した。
    石灰ろ紙法によるデータから導かれたフッ素集積量と水稲葉身のフッ素含量の関係から, 水稲葉身のフッ化水素ガスの吸収率は0.051と推定され, 1968年の水稲に障害を与えた大気中のフッ化水素ガス濃度は激甚障害地で0.04ppm前後と推定した。
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  • 進藤 三幸
    37 巻 (2002) 4 号 p. 256-264
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    アルミナ電解工場周辺の温州みかんについて, 発生源からの距離と葉中フッ素蓄積量との関係, 落葉現象とフッ素との関係を調査した。みかん葉中のフッ素含量は, 展葉直後から次第に増加するが, 約8ヵ月後にはその増加はほとんど停止した。8ヵ月以降も増加したのは, 1968年の水稲の激甚被害地に近い地点であり, この増加には大気中のフッ素が影響していると考えられた。
    発生源からの距離とみかん葉中のフッ素含量との間には, 有意な相関関係が認められ, 暴露期間の増加とともに相関係数がより高くなった。
    葉中のフッ素含量と無機成分との関係では, カルシウム, マグネシウム, カリウム, 亜鉛, 鉄, マンガンのいずれもフッ素との関係は認められず, したがって, フッ素がマグネシウム, マンガン, 亜鉛の欠乏症を助長することはないと推察した。
    落葉に関しての1969年から1970年までの調査の結果, フッ素含量そのものは減少傾向がみられる中で, 着生葉と落葉のフッ素含量の間に有意な正の相関関係が認められた。大気中にフッ化水素ガスが多い環境下では, みかんの着生葉には多くのフッ素が蓄積された。
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  • 早坂 英明, 福崎 紀夫, 石塚 紀夫
    37 巻 (2002) 4 号 p. 265-271
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    グラジエントイオンクロマトグラフ法を用いて降水中の蟻酸, 酢酸およびシュウ酸を他の陰イオン成分と同時に測定する方法を検討した。得られた方法を用いて新潟市郊外において捕集された55降水中の有機酸濃度および沈着量を測定した。測定された有機酸の濃度および沈着量, 全酸性成分中の有機酸の占める割合は, 春季から夏季に高くなる傾向が認められた。また, 有機酸相互間には高い相関性が見られた。
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