大気環境学会誌
Online ISSN : 2185-4335
Print ISSN : 1341-4178
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38 巻 , 5 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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  • 吉川 康雄, 林 誠司, 平井 洋, 上原 清
    38 巻 (2003) 5 号 p. 269-286
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    幹線道路沿線の大気質改善に資することを目的として, 自動車からの排出ガスが沿道大気質に与える影響を解析することに主眼を置いたシミュレーションモデルを構築した。
    モデルは,(1) 沿道の詳細な交通流を予測するモデル,(2) 過渡的な排出ガス量の分布を推計するモデル,(3) 気流および排出ガスの移流拡散の予測するモデル, のサブモデルからなる。
    開発したモデルの検証は, 風洞実験における単純形状の流れ場の比較, 風洞実験における市街地の縮尺モデル流れ場の比較, 実市街地におけるトレーサ拡散実験との比較, 大気環境常時監視測定局 (常監局) 測定値との比較, と段階を追って行った。いずれの段階でも, モデルは良好な妥当性を示した。常監局の日平均値の比較において, 計算は実測に対して20~30%程度の差異となる結果が得られたことで, 本モデルの実市街地の大気質予測への適用性が確認できた。
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  • 吉川 康雄, 林 誠司, 平井 洋, 上原 清
    38 巻 (2003) 5 号 p. 287-300
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    第1報で報告した沿道大気質シミュレーションモデルを用いて, 自動車の走行量低減とアイドルストップが幹線道路沿線のNOx排出量および濃度分布に与える影響を検討するケーススタディを行った。
    交通流予測モデルおよび排出ガス量推計モデルによって, 道路リンク群を通過した全走行車両を平均した速度変化およびNOx排出量分布を求めた。べースケースでは, 速度は交差点停止線を底点とするV字型のプロファイルとなり, 排出量は交差点上流側の停止線近傍で増大する分布となることがわかった。また, 移流拡散濃度は, ビルの背面や交差点の角近傍など定在的な再循環渦の発生する箇所が高濃度となった。走行量低減の場合には, 走行台数の低減および走行速度の増加により, NOx排出量は全域でやや低減する。アイドルストップの場合には, 信号待ちで停車する車両が多い交差点上流側のNOx排出量大幅に低減することが示された。更に, 自動車排出ガス測定局位置の風向に対する濃度プロファイルおよび日平均濃度の定量的な予測も行った。
    以上のケーススタディによって, 本シミュレーションモデルが大気質改善方策の効果検討において有用であることが検証できたと考えられる。
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  • 石川 義紀
    38 巻 (2003) 5 号 p. 301-319
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    琵琶湖畔に位置する滋賀県立大学 (USP) において降水中のイオン量を1996年から6年間にわたって測定し, 降水中のイオン量に対する琵琶湖の影響を推定することを試みた。降水中のSO42-に関しては, 海水影響分を降水中のNa+量から推定し, 全量からこれを差し引いて人為起源のSO42-分とする (nssSO42-) ことが従来から行われてきた。しかし, 琵琶湖周辺においては降水中のCl-とNa+の存在比率が海水中の存在比率よりも低い場合があり, いわゆるChlorinelossのみでなく, 降水中Na+の由来が海水起源のみでなく湖水起源もあることが試料採取位置から考えられる。そこで, 降水中のMg2+量とNa+量は海水起源と湖水起源のみとの仮定の下に, 海水中および湖水中のイオン存在比率を用いて, 海水起源Na+と湖水起源Na+をそれぞれ推定した。これらの結果から, 海水起源のSO42-量と湖水起源のSO42-量を算出し, 降水中のその他起源のSO42-量を求めることができた。その他起源のSO42-は従来の算出法によるnssSO42-よりも10~20%少ないものと推定された。
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  • 馬場 剛, 南齋 規介, 田邊 潔, 神成 陽容, 森口 祐一, 若松 伸司
    38 巻 (2003) 5 号 p. 320-338
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    本研究では, 揮発性有機化合物 (Volatile Organic Compounds: VOC) の固定蒸発発生源の中でも排出寄与の高い塗装および印刷工程について, 全国におけるVOC排出量およびその地域分布を推計した。塗装工程からの排出量の推計は, まず, 塗装用途別に各種塗料の生産量を求めた。塗装用途別・塗料種類別の溶剤含有率, 希釈率, 洗浄率と各溶剤中の成分構成比から成分別の溶剤含有量を算出し, 用途別のVOC排出除去率を用いてVOC排出量を導いた。印刷工程におけるVOC排出は, 印刷インキの品目別生産量を推計し, 品目別の溶剤含有率と成分構成比からインキ中の成分別溶剤含有量を求めた。また, インキの希釈剤, 印刷機器の洗浄剤についても同様に成分別の溶剤使用量を推計し, 印刷方法別のVOC排出除去率を乗じてVOC排出量を決定した。VOC排出量の地域分布の推計は, 総排出量を都道府県, 市区町村, 3次メッシュ (約1km×1kmグリッド) 別へと段階的に配分することで推計精度の確保を可能にした。塗装工程からのVOC排出量は8.3×102Gg/yと推計され, 建物塗装による排出が最も大きく2.0×102Gg/yであった。一方, 印刷工程からのVOC排出量は1.8×102Gg/yと推計され, 成分別ではトルエンが24.4%, アルコール類とケトン類がそれぞれ17.2%, 15.6%を占めた。また, 排出分布から, 地域により排出するVOCの成分に有意な違いがあり, 塗装工程は大都市郊外の工業地域からの排出が大きく, 印刷工程は都市型産業であるため都心周辺地域での排出が顕著であることが確認された。
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  • 田子 博, 今井 克江, 大谷 仁己, 嶋田 好孝
    38 巻 (2003) 5 号 p. 339-346
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    三宅島からの火山ガスが群馬県山岳部の霧水に与える影響を見るために, 赤城山において霧水の採取および分析を行った。三宅島からの火山ガス放出量が急激に増大した2000年9月以降, 霧水中の硫酸イオン濃度が増加し, pHおよびNO3-/nss-SO42- (N/S) が低下した。また, これまでに観測されたことのなかったNO, -/nss-Crが1以下となる霧が7回観測されたが, この場合必ずN/Sの大幅な低下を伴っていた。これは, 火山ガスの主成分である二酸化硫黄と塩化水素が同時に取り込まれたと考えられ, 特に2000年9月14日にはほとんどが硫酸と塩酸で構成された特異的な霧水 (pH2.99) が観測された。このときの霧水中のN/Sは0.07と極めて低かった。このような特異的な成分を持つ霧が観測された時期には, 地上における二酸化硫黄濃度の実測値あるいは広域拡散シミュレーションの計算結果からも群馬県内に高濃度の二酸化硫黄が移流してきたことが確認されており, 三宅島からの火山ガスが赤城山の霧水中の硫酸イオンを増大させ, pHを低下させたことがわかった。
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  • 樋口 隆哉
    38 巻 (2003) 5 号 p. A55-A62
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    人間の嗅覚を用いた臭気測定方法である嗅覚測定法の精度管理を行うための様々な方策について説明した。基本要素として, 精度管理のための組織・体系を確立すること, 測定の実施における精度管理を推進すること, 標準物質を用いた精度管理を行うことが挙げられる。これらの項目に沿って, 各操作での留意点や標準物質を用いた精度評価試験方法について述べた。2002年12月には, これらの内容をまとめた精度管理マニュアルが作成された。
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  • 中根 英昭
    38 巻 (2003) 5 号 p. A63-A72
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    環境省では, オゾン層の状況およびCFC等の特定物質の濃度の状況について年次報告書を作成しており, 平成14年8月に,「平成13年度オゾン層等の監視結果に関する年次報告書」が出版された。本報告書では, オゾン層の状況, CFC等の特定物質の大気中濃度, 太陽紫外光の状況について, 平成13年度の状況および長期的な傾向について述べている。本解説では, 報告書の内容を紹介すると共に, より最近の話題についても紹介した。
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