大気環境学会誌
Online ISSN : 2185-4335
Print ISSN : 1341-4178
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38 巻 , 6 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
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  • 内山 巌雄
    38 巻 (2003) 6 号 p. 347-357
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    大気汚染物質, 特にオゾン (03) の呼吸器外の生体影響を検討するために, 無麻酔, 非拘束下で心電図, 血圧, 脳波等を測定する手技を完成させた。1.0ppm O3の急性曝露により, 心拍数, 平均血圧の低下をきたした。また肺気腫モデルラットは正常ラットに対して0.2ppm O3の短期間曝露に対しては有意な変化を示さなかったが, 0.2ppm O3曝露後の挑戦曝露では, O3に対する耐性獲得は正常ラットより劣っており, ハイリスクグループとなるうることを示唆した。これらの影響は, 主に副交感神経が刺激されて起こっていると推測された。
    有害大気汚染物質の環境基準の設定のための手法としてリスクアセスメントが最近は環境行政にも積極的にとりいれられるようになった。その際の生涯リスクレベルに関する東京近郊の住民を対象に1997年から1999年にかけて調査した結果, 化学物質全体で1万人に1人以下を選択する人が最も多かった。これは現行の1つの化学物質について10万人に1人以下という値とそれほど離れた値ではないと思われた。
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  • 上原 清, 若松 伸司, 松本 幸雄, 山尾 幸夫, 林 誠司, 吉川 康雄, 森川 多津子
    38 巻 (2003) 6 号 p. 358-376
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    実在幹線道路周辺の流れと濃度分布を風洞実験によって調べた結果, 次のことがわかった。
    沿道濃度は周囲の建築状況によって大きく変化する。濃度は道路両側 (特に風上側) の建物が高いときに高く, 周囲が開けている場合に低くなる。本事例の場合, 主風向と直交するストリートキャニオンを高架道路が覆蓋することによる地上濃度の増加は大きくない。周囲に大きな建物が無いとき, 高架道路は, その扁平な断面形状のために, 流れを遮蔽するよりむしろ鉛直方向の拡散を抑制する。このために, 道路の汚染は高架道路がないときよりもスムースに風下に流れ出, 風下後背地の濃度はわずかに増加する。
    排出源の強度が同じであれば, 地上から排出される場合より高架道路から排出された時の方が, 地上濃度は低くなる。また, 高架道路が地上道路を覆蓋することによる濃度の増加も大きくない。地上高濃度の主たる源である地上交通を高架道路にバイパスさせることによって, 地上の高濃度を低減できる可能性がある。
    街区模型を用いた実験においては, ある程度の範囲で道路形状や大気安定度などが変化しても, ストリートキャニオン断面自体の平均濃度によって基準化した濃度分布パターンはほとんど変わらない。実市街地模型内部のストリートキャニオンにおいても, 街区模型のときと同様に, 分布パターンの相似性がおおよそ保たれる。
    SRIモデルを改良することによって, ストリートキャニオン内部の濃度を比較的良好に予測できる。
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  • 西川 治光, 高原 康光
    38 巻 (2003) 6 号 p. 377-383
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    鶏糞の密閉発酵過程から排出される臭気ガスについて, 簡便な燃焼脱臭装置を試作し, 発酵ガスの脱臭効率および燃焼脱臭過程におけるアンモニアと窒素酸化物の反応挙動を調べた。燃焼脱臭による臭気除去については, 3点比較式臭袋法による臭気濃度を算出したが, 燃焼排ガスではいずれも1000以下となり, 臭気濃度に基づく脱臭効率は炉内温度650℃ で92%, 780℃ で98%と高い値が得られた。鶏糞発酵ガスには1000ppmを超える高濃度のNH3が含まれていたが, 燃焼排ガス中のNOx濃度は140ppm以下と低値であった。これは本燃焼脱臭過程においては, 燃焼に伴うNOx (Fuel NOx+Thermal NOx+Prompt NOx+NH3由来のNOx) が生成するものの, 流入する発酵ガス中のNH3と燃焼炉中で無触媒的に選択還元反応が起こり, NOxが低減化するものと考えられた。また, 小型反応実験装置による加熱下でのNH3/NO反応実験から, この選択還元反応には過剰の酸素の存在が有利であり, また, NOに対してNH3当量が過剰なほうが高温域でのNOx生成が抑制される傾向にあることがわかった。
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  • 竹内 庸夫, 唐牛 聖文, 昆野 信也
    38 巻 (2003) 6 号 p. 384-395
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    埼玉県ではオゾン層保護対策の一環として, 1990年から都市域においてフロン類のモニタリング調査を実施しており, 現在も継続している。都市部, 郊外部, 山間部を調査地点として毎月2回試料採取し, いわゆる特定フロンを始めとするフロン類およびその他の有機塩素化合物を分析した。また, 適宜, 上空の試料採取を行い, 高度分布を把握した。
    その結果, 特定フロン類は1991年にはバックグラウンド地域と比べて明らかに高濃度であったが, 1995年の全廃規制時期の前後で濃度が低下し, 濃度変動の特徴も変化していることが分かった。特に1, 1, 1-トリクロロエタンの濃度はピーク時の約1/30へと急激に低下しており, 発生源からの影響の減少を示す濃度特性が得られた。これらの変化はオゾン層破壊物質に対する規制によるものと考えられ, 規制の効果がバックグラウンド地域よりも数年早く, また, より顕著に現れていた。しかし, ジクロロジフルオロメタン (CFC12) については都市域においても濃度の低下はわずかであるうえに, 現在でも大気へ放出されていることが濃度特性から示唆され, さらなる監視と対策が求められる。また, 規制に伴って様々な物質転換が行われており, ハイドロクロロフルオロカーボンやハイドロフルオロカーボンについては大気放出による濃度上昇と大きな濃度変動がみられ, 洗浄剤分野ではトリクロロエチレンの代替使用の増加がその濃度上昇を引き起こしていることが認められた。このことからトリクロロエチレンによる環境影響が懸念されたが, 1998年以降の濃度は低下に転じ, この転換が一時的なものであることが推定された。
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  • 安達 隆史, 木村 昌史, 横山 長之, 竹内 清秀
    38 巻 (2003) 6 号 p. 396-405
    公開日: 2011/11/08
    ジャーナル フリー
    平坦な沿岸地域における海風時の熱的内部境界層 (TIBL) 高度の推定について, Garrat (1992) の理論式と放物型の簡便な経験式を検討し, TIBL高度の実測値と比較した。実測値は角田ら (1986, 1987) 1による1982~83年の茨城県東海村のものである。更に, 他地域の例として, 蒲生 (1981) による鹿島臨海工業地域での飛行機観測結果およびDiCristfaro et al.(1989) のOCDモデルと比較した。採用した経験式はh=ax0.5と表す。ここで, hはTIBL高度 (単位: m), X は海岸線と直角・内陸方向の距離 (単位: m), aは比例係数である。東海と鹿島の両地域は関東地方の東岸にある比較的平坦な地形である。
    研究の結果, Garratt (1992) の理論式がファクター2の精度であること, 上記の実験式の係数aが1~8の幅を持つこと, TIBL高度の観測値の平均分布が上記の経験式の比例係数aが4の場合で近似されかつ, それがOCDモデルと殆ど一致することが明らかになった。更に, 鹿島の観測値の殆どが東海の観測値のばらつきの中に包含されることも分かった。
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